物臭狸の『花日記』

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カワラナデシコ 2017

2017-08-19 06:00:00 | ナデシコ科
カワラナデシコ(河原撫子)
<学名:Dianthus superbus L.
var. longicalycinus (Maxim.) F.N.Williams>
ナデシコ科 ナデシコ属 多年草












本州以西四国、九州に広く分布するほか、
沖縄(久米島・渡名喜島,別変種とする説もある)に
少数が自生する。
主に日当たりの良い草原や河原に生育するが、
路傍や山地の斜面、海岸の砂浜等にも生育する。

撮影日 2017.08.6: 群馬県

高さ30~50cm。茎は叢生し、節が膨らむ。
葉は対生、線形~線状披針形で長さ4~7cm、無毛で、
粉白色を帯びる。先端は鋭く尖り、葉柄は無く
基部は茎を抱く。
 
 
花期は7?10月。花は茎の頂端に付き、直径4~5cm、
がく片は3~4cm、苞(ほう)は3~4対ある。
 
 
 
花弁は5枚で、先が糸状に細裂している。
舷部(花弁の広い部分)の基部にはひげ状の毛がある。
色は、淡紅色が一般的だが、白色も多い。
雄蕊は10本、雌蕊は花柱2本。
 
 
 

秋の七草の1つ撫子は本種のこと指す

栽培も行われ、特に江戸時代には変わり花の栽培が
盛んで、古典園芸植物の一つともなっていたが、
現在ではわずかに伊勢ナデシコと呼ばれる一群などが
維持されているのみとなっている。

別名ナデシコ、ヤマトナデシコ

 






減少傾向にあり、絶滅危惧種に指定している都道府県もある。



 
開発や園芸用の採集、動物による食害などの影響等で減少している地域もある。
環境の遷移の進行に伴い、日当たりが悪くなると生育に適さなくなる。昔は、草原や山地、河原等の環境は人の手により草刈や枝打ち等され、里山的な利用が行われてきた。これらによる、日当たりの良い開けた環境が継続してきたが生活習慣の変化で、「人為的なかく乱」が行われなくなると、カワラナデシコのような人間と密接な関係のある普通種が、その自生地や個体数を減少させてしまう結果となりつつある



基本変種エゾカワラナデシコとはよく似ているが、
苞がエゾカワラナデシコでは 2対
  カワラナデシコでは 3対

と異なる。