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Herrick (tr.), Martial, Epigram 11.16.9-10

ロバート・ヘリック (1591-1674) (訳)
マルティアリス、エピグラム11.16.9-10

ぼくの本を読んで、恥ずかしがりなルクレティアは
顔を赤くする、ブルトゥスが近くにいるときには。
でも、彼がどこかに行ったら、じっくり読んで、
頬が赤くなるなんてことは、まったくない。

* * *
Robert Herrick (tr.)
Martial, Epigram 11.16.9-10

To read my book the virgin shy
May blush while Brutus standeth by,
But when he's gone, read through what's writ,
And never stain a cheek for it.

* * *
the virgin shy
= Lucretia ルクレティア
この詩では名前があがっていないが、
マルティアリスのオリジナルでは名前で
呼ばれている。ここでは、"the" によって
特定。

人妻なので、"virgin" ではないはずだが、
おそらく、徳高き女性ということで、
こう表現されている。

Brutus
= Lucius Junius Brutus
ルキウス・ユニウス・ブルトゥス。
清廉潔白、美徳の人、というイメージの人。

カエサルの、「ブルトゥス、おまえもか?」の
ブルトゥスとは別人。

* * *
ローマ共和国建国の(伝説的な)エピソードを参照--

ローマ王国最後の王Lucius Tarquinius Superbusの
息子Sextus TarquiniusがLucretiaをレイプする。
これをきっかけとして、彼女の夫Lucius Tarquinius
CollatinusとLucius Junius Brutusが反乱をおこし、
王を追放して共和国を立てる。

シェイクスピアの『ルークリースの凌辱』など参照。

絵なども参照。
http://www.wikipaintings.org/en/titian/
tarquin-and-lucretia

* * *
英語テクストは、Hesperidesより。
http://www.gutenberg.org/ebooks/22421

* * *
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