英語の詩を日本語で
English Poetry in Japanese
Wordsworth, (She dwelt among the untrodden ways)
ウィリアム・ワーズワース
(あの子は誰もこないところに住んでいた)
あの子は誰もこないところに住んでいた、
ダヴ川のほとりで、
誰にもほめられず、
ほとんど誰にも愛されず。
すみれが苔の生えた石の陰に
半分隠れているように--
きれいな星がひとつだけ
空に光っているように。
ひっそり暮らし、誰も知らなかった、
いつルーシーがいなくなったのか--
今、あの子は墓のなか、でも、
気にしているのはぼくだけ。
*****
William Wordsworth
(She dwelt among the untrodden ways)
She dwelt among the untrodden ways
Beside the springs of Dove,
A Maid whom there were none to praise,
And very few to love.
A Violet by a mossy stone
Half-hidden from the eye!
---Fair as a star, when only one
Is shining in the sky.
She lived unknown, and few could know
When Lucy ceased to be;
But she is in her Grave, and, oh,
The difference to me!
https://en.wikisource.org/wiki/Poems_(Wordsworth,_1815)/Volume_1
*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
参照する際には、このサイトの作者、タイトル、URL,
閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。
ウェブ上での引用などでしたら、リンクなどのみで
かまいません。
商用、盗用、悪用などはないようお願いします。
(あの子は誰もこないところに住んでいた)
あの子は誰もこないところに住んでいた、
ダヴ川のほとりで、
誰にもほめられず、
ほとんど誰にも愛されず。
すみれが苔の生えた石の陰に
半分隠れているように--
きれいな星がひとつだけ
空に光っているように。
ひっそり暮らし、誰も知らなかった、
いつルーシーがいなくなったのか--
今、あの子は墓のなか、でも、
気にしているのはぼくだけ。
*****
William Wordsworth
(She dwelt among the untrodden ways)
She dwelt among the untrodden ways
Beside the springs of Dove,
A Maid whom there were none to praise,
And very few to love.
A Violet by a mossy stone
Half-hidden from the eye!
---Fair as a star, when only one
Is shining in the sky.
She lived unknown, and few could know
When Lucy ceased to be;
But she is in her Grave, and, oh,
The difference to me!
https://en.wikisource.org/wiki/Poems_(Wordsworth,_1815)/Volume_1
*****
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Wordsworth, (Three years she grew in sun and shower)
ウィリアム・ワーズワース
(3年間、あの子は育った、晴れの日も雨の日も)
3年間、あの子は育った、晴れの日も雨の日も。
〈自然〉は言った、「この子のようにきれいな花が
大地に咲くのは見たことがない。
この子はわたしがもらいます。
この子はわたしのもの、わたしの
りっぱな娘にします。」
「わたしがこの子の
ルールと意思になりましょう。わたしのそばで、
この子は、岩、野原、
大地、空、森の道や木陰に
指導させましょう、
何かをするように、あるいはしないように。」
「小鹿のように遊ばせましょう。
森を喜々と駆けまわったり、
川にそって山を登ったり。
いい香りの樹液をあげましょう。
沈黙と静寂もあげましょう、
口も命もないものたちのように。」
「浮かぶ雲の気分をあげましょう、
柳の悲しみをあげましょう。
教えてあげましょう、
荒れる嵐の
美しさがこの子を美しくする、
そんな共感の力を。」
「真夜中の星たちを愛する気持ちを
もたせましょう。耳を傾けさせましょう、
いろんな秘密の場所で、
小川がくるくる踊るところで。
せせらぎのきれいな音を聴いて、
この子がきれいになるように。」
「何より大事な楽しい気持ちで、
この子が大きく育つようにしましょう、
胸いっぱいの喜びで。
こういうことを教えながら、
ルーシーとわたし、いっしょに
この幸せな谷で暮らしましょう。」
〈自然〉はこう言った--役目をはたした--
でも、ぼくのルーシーの命は短かった。
あの子は死んだ、ぼくに
野原と静寂、静かな景色だけ残して。
あったけど
もうなくなるものの思い出だけ残して。
*****
William Wordsworth
(Three years she grew in sun and shower)
Three years she grew in sun and shower,
Then Nature said, "A lovelier flower
On earth was never sown;
This Child I to myself will take;
She shall be mine, and I will make
A Lady of my own.
"Myself will to my darling be
Both law and impulse: and with me
The Girl, in rock and plain,
In earth and heaven, in glade and bower,
Shall feel an overseeing power
To kindle or restrain.
"She shall be sportive as the Fawn
That wild with glee across the lawn
Or up the mountain springs;
And hers shall be the breathing balm,
And hers the silence and the calm
Of mute insensate things.
"The floating Clouds their state shall lend
To her; for her the willow bend;
Nor shall she fail to see
Even in the motions of the Storm
Grace that shall mould the Maiden's form
By silent sympathy.
"The Stars of midnight shall be dear
To her; and she shall lean her ear
In many a secret place
Where Rivulets dance their wayward round,
And beauty born of murmuring sound
Shall pass into her face.
"And vital feelings of delight
Shall rear her form to stately height,
Her virgin bosom swell;
Such thoughts to Lucy I will give
While she and I together live
Here in this happy Dell."
Thus Nature spake---The work was done---
How soon my Lucy's race was run!
She died, and left to me
This heath, this calm, and quiet scene;
The memory of what has been,
And never more will be.
https://en.wikisource.org/wiki/Poems_(Wordsworth,_1815)/Volume_1
*****
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閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。
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かまいません。
商用、盗用、悪用などはないようお願いします。
(3年間、あの子は育った、晴れの日も雨の日も)
3年間、あの子は育った、晴れの日も雨の日も。
〈自然〉は言った、「この子のようにきれいな花が
大地に咲くのは見たことがない。
この子はわたしがもらいます。
この子はわたしのもの、わたしの
りっぱな娘にします。」
「わたしがこの子の
ルールと意思になりましょう。わたしのそばで、
この子は、岩、野原、
大地、空、森の道や木陰に
指導させましょう、
何かをするように、あるいはしないように。」
「小鹿のように遊ばせましょう。
森を喜々と駆けまわったり、
川にそって山を登ったり。
いい香りの樹液をあげましょう。
沈黙と静寂もあげましょう、
口も命もないものたちのように。」
「浮かぶ雲の気分をあげましょう、
柳の悲しみをあげましょう。
教えてあげましょう、
荒れる嵐の
美しさがこの子を美しくする、
そんな共感の力を。」
「真夜中の星たちを愛する気持ちを
もたせましょう。耳を傾けさせましょう、
いろんな秘密の場所で、
小川がくるくる踊るところで。
せせらぎのきれいな音を聴いて、
この子がきれいになるように。」
「何より大事な楽しい気持ちで、
この子が大きく育つようにしましょう、
胸いっぱいの喜びで。
こういうことを教えながら、
ルーシーとわたし、いっしょに
この幸せな谷で暮らしましょう。」
〈自然〉はこう言った--役目をはたした--
でも、ぼくのルーシーの命は短かった。
あの子は死んだ、ぼくに
野原と静寂、静かな景色だけ残して。
あったけど
もうなくなるものの思い出だけ残して。
*****
William Wordsworth
(Three years she grew in sun and shower)
Three years she grew in sun and shower,
Then Nature said, "A lovelier flower
On earth was never sown;
This Child I to myself will take;
She shall be mine, and I will make
A Lady of my own.
"Myself will to my darling be
Both law and impulse: and with me
The Girl, in rock and plain,
In earth and heaven, in glade and bower,
Shall feel an overseeing power
To kindle or restrain.
"She shall be sportive as the Fawn
That wild with glee across the lawn
Or up the mountain springs;
And hers shall be the breathing balm,
And hers the silence and the calm
Of mute insensate things.
"The floating Clouds their state shall lend
To her; for her the willow bend;
Nor shall she fail to see
Even in the motions of the Storm
Grace that shall mould the Maiden's form
By silent sympathy.
"The Stars of midnight shall be dear
To her; and she shall lean her ear
In many a secret place
Where Rivulets dance their wayward round,
And beauty born of murmuring sound
Shall pass into her face.
"And vital feelings of delight
Shall rear her form to stately height,
Her virgin bosom swell;
Such thoughts to Lucy I will give
While she and I together live
Here in this happy Dell."
Thus Nature spake---The work was done---
How soon my Lucy's race was run!
She died, and left to me
This heath, this calm, and quiet scene;
The memory of what has been,
And never more will be.
https://en.wikisource.org/wiki/Poems_(Wordsworth,_1815)/Volume_1
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Wordsworth, (A slumber did my spirit seal)
ウィリアム・ワーズワース
(ぼくの心は眠り、何も感じなくなった)
ぼくの心は眠り、何も感じなくなった。
死がこわくなくなった。
あの子にはもう関係なかった、
この世の年月など。
あの子はもう動かない、動けない--
耳は聞こえず、目も見えない。
大地のなか、毎日まわる、
岩と石と木といっしょに。
*****
William Wordsworth
(A slumber did my spirit seal)
A slumber did my spirit seal;
I had no human fears:
She seem'd a thing that could not feel
The touch of earthly years.
No motion has she now, no force;
She neither hears nor sees,
Rolled round in earth's diurnal course
With rocks and stones and trees!
https://en.wikisource.org/wiki/Poems_(Wordsworth,_1815)/Volume_1
*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を
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閲覧日など必要な事項を必ず記し、剽窃行為のないように
してください。
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かまいません。
商用、盗用、悪用などはないようお願いします。
(ぼくの心は眠り、何も感じなくなった)
ぼくの心は眠り、何も感じなくなった。
死がこわくなくなった。
あの子にはもう関係なかった、
この世の年月など。
あの子はもう動かない、動けない--
耳は聞こえず、目も見えない。
大地のなか、毎日まわる、
岩と石と木といっしょに。
*****
William Wordsworth
(A slumber did my spirit seal)
A slumber did my spirit seal;
I had no human fears:
She seem'd a thing that could not feel
The touch of earthly years.
No motion has she now, no force;
She neither hears nor sees,
Rolled round in earth's diurnal course
With rocks and stones and trees!
https://en.wikisource.org/wiki/Poems_(Wordsworth,_1815)/Volume_1
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