今年4月のつつじ 川村美術館
佐倉市坂戸の川村美術館が来年の1月で閉館になるそうです。規模を縮小するか東京への移転で存続させるという計画も考えているようですが、いつもきれいに手入れされた広い庭園の維持などを考えると佐倉に残してもらうのは難しいのではないかと思います。
DIC(旧社名は大日本インキ)が経営母体なので入場料も安く通常は大人が1200円、学生と65歳以上の高齢者は1000円、高校生以下は無料です。特別企画展は多少高くなりますがそれでも500円程度の差でした。
1日に1便ですがユーカリが丘線の東京行き高速バスが美術館に来ます。車体に所蔵品のレンブランドの「広つば帽子を被った男」をプリントした目立つバスでした。東京からの来館者は便利ですが利用率はどの程度だったのか分かりません。気にしていませんでしたが最近はユーカリが丘線で見なくなったのは合理化の影響なのでしょうか。
私が川村美術館で一番好きなのはつつじが満開の春のDIC研究所庭園の開放日でした。庭園は無料で桜を始め四季の花々を楽しむことができます。20年ほど前は美術館の友の会会員になって学芸員の解説を聞きながらの鑑賞もしていたのですが、特別企画展も現代美術や抽象美術が中心になるとよく分からないので次第に足が遠のいてしまいました。
それでもルノワールやモネ、ピカソの作品も展示されていますし、赤と黒の壁画に囲まれた「シーグラム壁画」は自分なりの思いで見ることのできる部屋で、しばらく座っていることがありました。
佐倉から文化の施設が消えてしまいそうで残念です。