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枝野幸男 『枝野幸男、魂の3時間大演説 安倍政権が不信任に足る7つの理由』

2018-10-03 15:13:06 | Weblog

地震後、古書店さんは、本の持ち込みが増えてしまって大変だと聞いた。余震で揺さぶられると本の重みで家が傷んでしまう、ゴミにしてしまうのはもったいない、終活という言葉はしっくりこない、二度と読まない本はたくさんあるけれど・・とぐずぐず考えながらもせいぜい増やさないようにしよう。

 

『枝野幸男、魂の3時間大演説 安倍政権が不信任に足る7つの理由』(枝野幸男著 扶桑社 2018年刊) 

本書は、2018年7月20日、第196回国会最終日、立憲民主党枝野幸男党首による安倍内閣不信任案の主旨弁明演説、2時間43分を緊急出版したものである。あれから2か月、この国の政権党はつまらない党首選挙で時間を費消したうえに、見飽きた顔ばかりの内閣を作った。アへ首相、あなたの賞味期限はとうに切れている。

枝野氏の具体的な批判点は、働き方法、カジノ法、アベノミクス、モリカケ問題、選挙制度、安保法などについてだが、本書の価値はそれらの事実に対する批判よりも、裏付けとなる理論部分にあると思う。そこでは、そもそも議会制民主主義とはどういうものでなければならないか、政治とは、憲法とはについてその原点に立ち返って述べている。民主的な政治の教科書になっている。

僕(1954年生まれ)は、戦後民主主義教育が最も充実した時代に教育を受けた世代だと思うが、小学校の教室における学級会の時間などで確かにこれらについて教わったなという記憶がある。

ここまでは随分と誉めたが、では立憲民主党の全国会議員、全都道府県議会議員、全市町村議会議員に聞きたい。あなたたちの党のこの党首演説を読みましたかと。僕は、大いに疑いを持つのだ。もしこのブログを読んだ方の身近に関係者がいればちょっと聞いてみてほしい。

また枝野氏にも言いたい。次の選挙では、集団的自衛権の行使などあなたたちがこれまで反対したのに押し切られてしまった全ての法や制度に対する撤回法案を国会に提出すると公約に掲げるべきだ。決まってしまったことを所与のこととして問題から逃げないで、徹底的に闘うべきだ。アへのなりふり構わない憲法改悪攻撃の威力には、教育や福祉の充実など口当たりの良い言葉を羅列しても大衆からは見向きもされないよ。

 

 

 

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