晴走雨読

晴耕雨読ではないが、晴れたらランニング、雨が降れば読書、きままな毎日

福田「ちょっと一休み」政権 情況論ノート第19回

2008-02-12 20:02:28 | Weblog
 福田政権は、一体何をしたいのだろうか。今のところ低姿勢で乱暴なことはしそうにない反面、明確な主張も見られない。

 これを考えるキーワードは、「新自由主義」である。

 デヴィッド・ハーヴェイ著『新自由主義』(作品社 2007年刊)を読んでいる。『情況』誌2008,1,2月号は、「新自由主義」を特集していて、ハーヴェイの『新自由主義』についての賛否を含む書評論文を掲載している。

 少し、歴史を振り返ってみる。

 さて、2001年に登場した小泉政権は、「自民党をぶっ壊す」といって登場した。彼が壊そうとしたのは、言葉のとおり従来の自民党の政権基盤である利益誘導型政治であり、叩けば叩くほど自党の政権にとって不利になるという矛盾の上に成り立っていた。

 小泉政権は、構造改革を掲げ、「自由化」、「規制緩和」の名の下、戦後の日本型福祉国家体制を破壊した。その思想基盤は、「新自由主義」である。

 小泉政権の壊わしたもの一覧:地方においては、「三位一体改革」による地方財政の破綻、地方農業の衰退、中小企業に対する保護と規制の撤廃による地場産業の倒産。働くものにとっては、企業倒産、失業、リストラ、年功序列賃金体系の解体、非正規雇用化による労働者の権利、家族の崩壊、福祉の切り捨て・・

 その結果、2006年ころから、「格差社会」や「ワーキングプア」なる言葉も登場した。

 2006年に小泉政権を引き継いだ、安倍政権は、その使命として、新自由主義で崩壊しつつあった社会の危機を、国家、伝統、家族、地域の再建を掲げた新保守主義で統合しようとした。

 しかし、いくら教育基本法を改定し、愛国心や郷土愛を強制しようが、壊したものが簡単に復元できるはずは無かった。また、安倍政権は、憲法改定まで公言するような超タカ派政権であったため、その新保守主義も国民からは警戒された。

そこに、機を見るに敏な小沢は、従来の民主党の掲げていた新自由主義路線を覆し、反新自由主義的政策を掲げ、2007年参議選で大勝した。

 2007年、投げ出した安部政権を引き継いだ福田政権は、このような情況の下で、新自由主義的政策にブレーキをかけている。少なくとも、次期総選挙まではであるが。

 
 続く疑問として、なぜ、新自由主義政策を実行する必要があるのか。新自由主義の取り組みが、先進国の中で日本がなぜ遅れたのか。は、回を改める。



 中国ギョーザ報道が続いているが、あれだけ垂れ流された「北朝鮮」報道はどうしたのだろうか。6カ国協議以降、すっかり蚊帳の外のこの国は、都合の悪いことには触れたくなくなったのだろうか。



 目標が無いとだらだらランニングになってしまうので、4月20日の伊達ハーフに挑戦しようかと思う。

 立春も過ぎ、日中の日差しも強くなり、日暮れの時間も遅くなってきた。寒さも今まで程ではなくなるだろう。

 休日より、休日の前の日、春よりも、春に近づいていく頃が一番いいのではないだろうか。大人になるより、大人少し前が・・

 



コメント (1)
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