チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

明石近郊の名刹「太山寺」の秋

2014-11-15 22:28:10 | 明石風物
11月15日(土)

 すぐ近くの所に秘境がありました。

 明石市の北に広がる神戸市西区。神戸市郊外の田園地域ですが、かつては播磨国の旧明石郡に入っていた所です。
 私の所から北へ車で数分走ると県立伊川谷高校があって、さらに1~2キロ先に、地下鉄西神線の伊川谷駅があります。そこから北東に向かうと阪神高速の前開インターがあり、時々利用しますが、そのインターのちょっと東にあるのが、播磨の国の名刹「太山寺(たいさんじ)」です。
 行政区画で言うと、神戸市西区伊川谷町前開。明石駅から伊川沿いを走るバスに乗って30分くらい、車だと20分ほどの所です。

 手前に「なでしこの湯」という
  ラジウム温泉があります
  

 今年は少し冬の訪れが早いのか、明石の朝の冷え込みもけっこうこたえるようになってきました。暦の上では立冬を迎えてから一週間、気がつけば冬支度の時期なのです。
 とはいえ、紅葉の盛りはこれからが本番です。今年はどこへ行こうかなと思っていたのですが、通院の関係で、昨日逗子に帰って来ました。
 でも、逗子に帰る前に、少しでも播磨の晩秋の空気を味わっておこうかという気分があって、買い物に出た折に「太山寺」を訪れてみました。

 1時間に一本のバス停があって、
  すぐその前に仁王門が
  

 石碑には「新西国(観音)二十五番(霊場)」とありますが、「明石西国第二十六番霊場」にもなっています。ということは、御本尊は観音様なのでしょう。

 いいお天気です。
  筆柿が落ちてきそう
  


   天高し渋柿もあるや光りけり   弁人


 石段を上がって
  中門をくぐります
  

  晩秋らしい佇まい
  
 右が国宝の本堂。十一面観音と薬師如来が鎮座しています。左正面は阿弥陀如来がいらっしゃる阿弥陀堂。

 三重塔も
  なかなか風情ある佇まいです
  
   

 三重塔の背後に小高い山並みがあって、その手前に伊川の上流の太山寺川が流れています。その川の向こうに奥の院があるということなので歩いて行くと、

 青空に映える山も
  すがすがしく 
  

 川は渓流になっていて、
  朱塗りの橋が見えました
  

 橋の上からの眺めは、
  まるで深山幽谷の気配
    

 ここは、明石の海から車で30分もかからない所です。でも、とてもそんな近くの世界とは思えません。こんな近くに秘境があったとは。
 だいたい明石の北の神戸市西区は、小高い丘陵はあるものの、全体的には平らな田園地帯という印象だったので少々目を丸くしました。

 余談ですが、この地域が、旧明石郡から神戸市に入った頃、明石も神戸市に編入という話があったそうです。天文科学館は「明石市立天文科学館」というのが正式名で、その名称が正面を飾っています。実は、天文科学館を建てる際、もし明石市が神戸市に編入される時があっても、明石は「市」であったという証を示すために「市立」という二文字にこだわったとかいう話を耳にしたことがあります。

 それはさておき、

 橋を渡ると、そこが奥の院で、
  まず稲荷社がありました
  


    錦繍の寺に秘かに奥の院   弁人


 稲荷社の隣の地蔵堂にお参りして、朱の橋に戻ったのですが、帰ってからパンフレットを見ると、地蔵堂の奥に摩崖仏があったということを知り、がっくり。
 まあ、近くなので、天気のいい日にまた出直すことにして、今回は、明石近郊の名刹で、思いもしなかった晩秋の空気を味わうことができたので良しとしておきましょう。



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