チムどんどん「明石通信」&「その後」

初孫との明石暮らしを発信してきましたが、孫の海外移住を機に七年で区切りに。現在は逗子に戻って「その後」編のブログです

「噫乎、サイテー!」-言語道断の「日大アメフト事件」

2018-05-23 06:02:28 | つぶやき
5月23日(水)

 アマチュアスポーツを愛する者にとっては、まさに悪夢の出来事。もう見たくないと思っても、たびたび流されるおぞましい影像。ただただ眼を背けるしかありません。

 あれはタックルではありません。無防備な人間に対する背後からの不意打ちの暴力行為で、誰かからの指示があったかどうか、その有無に関わらず、まさに犯罪行為です。

 その行為を犯した選手が、昨日、素顔と実名を露わにしながら、衝撃的な謝罪会見をしました。

 会見の態度からは、傷ましいほどの後悔の念と反省のほどがうかがわれ、その背後には、監督やコーチからの恫喝的な指示ないし命令があったことも伝わってきました。
 しかし、厳しいようですが、二十歳を越えた大学三年生、過ちを犯した事実が消え去るわけではありません。ここは彼の自覚どおり、きちんと大人としての責任を果たしていただくしかありません。
 現実には、仮に未成年者でもですよ、リーダーからの命令に従っただけだったとしてもですよ、暴力による傷害罪に問われれば、きちんと処分されるのですから。

 とはいえ、背後に見え隠れする大人たちが表舞台に出て来ない中、二十歳そこそこの学生選手が自らの過ちを衆目の前で世間にさらけ出し、それが今の彼にとって最善のことだったかもしれないと思いつつも、その勇気と決断には、たしかに胸を打つものがありました。
 しかし、その一方で、過ちを犯した二十歳の若者が単独で謝罪会見の場に出ざるを得ない状況に置いてしまった指導者や大学関係者のていたらくには、あきれ果ててことばを失ってしまいます。

 そして、加害選手の昨日の発言が事実だとすると、今回の事件でもっとも最悪最低なのは、指示・命令を発したと思われる大人が、大学という教育を司る場の、そしてアマチュアスポーツというフェアなプレーを身上とする場の指導者だったということです。
 そのような世界で平然と行われる指導者によるパワハラ。こんな質(タチ)の悪い犯罪行為は、スポーツを愛する我々や、東京五輪を楽しみにしている国民を愚弄しているとしか言いようがありません。まさに、指導者として失格、いや人間失格。即刻この世界から追放され、しかるべき場所でしかるべき償いをしてもらうしかないでしょう。

 世の中、直接手を下した者だけが悪いのではありません。戦争犯罪もしかり。あのオウムの松本死刑囚だって、実は、指示・命令を発しただけで、自らの手で人を殺めてはいないのですから。

 ところが、その健全なるスポーツを冒涜した指導者の言たるや、「監督は辞職するが大学の理事職は別問題」との発言。
 もし仮に、監督やコーチの発言と選手の受け取り方に乖離があったとしても、はたまた、そそのかしや指示や命令が認定されなかったとしても、おのれの指導(支配)下にある選手が、おのれの指導力不足から犯罪行為に及んでしまったのは事実ですから、理事とはいえ教育の世界に身を置き続けるのは厚顔無恥としか言いようがありません。やはり、指導者として失格、いや教育関係者として失格です。

 とまあ、スポーツ好きの私としては、今回の不祥事がどうしても許しがたく、つい長々とつぶやいてしまいましたが、このブログを振り返ってみると、スポーツの話題といえば、ほとんどが、プロ野球のカープ、高校野球、大学駅伝の話題で、他のスポーツはあまり載せていなかったかもしれません。

 でも、もちろんそれだけではないのです。実は、他の大学スポーツも興味津々でして、

 これは先週半ばの
  神宮球場
  

 国立競技場の建設も
  着々と進んでいました
  

 観戦しているのは東都大学の春季リーグ戦です。この春は3回足を運んでいます。
 どうも勝ち点「3」の東洋大学が優勝しそうな感じですが、先週末段階で、勝ち点「2」の大学が4校並んでいて、まだ5校に優勝のチャンスがあるという大混戦で目が離せないのです。

 最近、六大学野球には足を運んでいませんが、小中学生の頃はよく神宮球場へ行きました。今でも東大を除く5大学の校歌は口ずさむことができますし、特に早慶戦はよく観に行ったので、「紺碧の空」「若き血に燃ゆる者」はもちろん、応援歌まで歌えるようになっています。

 そして、大学スポーツといえば、明日24日からは関東インカレの陸上が始まります。5000mと10000mのレースは観ておかなければと、今、その予定を立てているところなのです。

 陸上といえば、早稲田はもちろんですが、中央大や日大となると伝統のある名門校ですから、観客席や沿道のOBの数も半端ではありません。皆母校を愛し、昔話に花を咲かせながら応援しています。
 大学駅伝では、伝統校に限らず、母校を応援する人はもちろんですが、ファンの中には、私のように、出身校が初出場するずっと以前から、毎年ラジオに耳を傾け、翌日のスポーツ新聞を楽しみにしていたという人も多いのです。
 そういえば、今や、山梨学院を初めとする新興の大学がケニアからの留学生を擁して台頭していますが、かつて、日大や中央大のOBの方々が「外国人の力で勝つのは邪道だ、伝統校はそんなことはしない」と息巻いていました。ところがその後、日大がケニアからの留学生を受け入れるようになって、「伝統校のOBの方々の反応や如何に」と思っていたところ、お年寄りのOBの方々が留学生を懸命に応援している姿を見てちょっと笑ってしまったことがあります。

 とにもかくにも、日大の関係者には、「今回の事件でどれほどの人を失望させてしまったのか、よく心せよ」としか言いようがありません。

 そして、アメフトはといえば、

 ブログに載せたことはありませんでしたが、実は、何回かフィールドで観戦しているのでした。

 1994年、45才の時、アメリカのピッツバーグに一週間ほど一人で滞在していたことがありました。目的はUSオープンゴルフの観戦でしたが、現地は、米メジャーのNFL「ピッツバーグ・スティーラーズ」の本拠地ということで、関連グッズやTシャツなんかも買ってきました。そんなこともあって、その後、BS放送でスティーラーズの試合をずいぶん応援しながら観ていました。
 とまあ、アメフトはもっぱらNFLのスティーラーズということで、日本国内の試合にはあまり興味がなかったのですが、アメリカ旅行から10年くらい経った頃でしょうか、日本の大学リーグ戦の様子が気になり始めることになりました。

 話は前後しますが、Xリーグと称する社会人のアメフトに、「オービックシーガルズ」というチームがあります。ここ二~三年、なりをひそめていますが、ついこの間まで強かったんです。日本一を決めるライスボウルを7回制覇、2010年から13年は4連覇しています。
 そのオービックが4連覇した時の、QB(クォーターバック)「菅原俊選手」という名前、皆さんはご存知ありませんか。2011年から3年連続でライスボウルのMVPに輝いた日本アメフト界を代表する名クォーターバックの選手なのですが、

 実は、彼、私のかつての同僚、かつ、今も親友のご子息でして、子どもの頃からその成長ぶりを耳にしいたのです。

 ということもあって、正月三日の東京ドームでのライスボウルには、駅伝応援で大手町まで行った後に、二回ほど観戦しました。

 その菅原選手は法政大学出身ですが、大学時代もクォーターバックとして1年時から大活躍。3年連続で甲子園ボウルに進出し、2・3年時に二年連続大学日本一、連覇の時の相手はたしか関西学院大だったと思います。
 当時、私はまだ明石へ行く前だったので、師走の慌ただしい時期に甲子園まで出向くことはありませんでしたが、彼が大学4年生の最後のシーズンの2007年の12月、東日本の代表を決める決勝戦を調布のアミノバイタルスタジアムで観戦しました。
 その試合は僅差で敗れ、惜しくも4年連続の甲子園ボウル進出は成らなかったのですが、その時の相手は赤いジャージの日大でした。

 話は戻ります。
 昨日の日大選手の謝罪会見で、監督の指示を伝え、反則行為について念を押したとか伝えられている井上コーチとかいう人。彼は謝罪会見した選手の出身校である日大附属豊山高校のアメフト部の監督だそうで、現在、大学のコーチを兼任しているとかいうことです。
 ということは、おそらく日大の出身者なのでしょう。とすると、オービックシーガルズの菅原選手の2年下ですから、あの時アミノバイタルスタジアムのフィールドで赤いジャージを身にまとっていたのかもしれません。

 そんな、10年以上前のアメフトのフィールドと初冬の空を思い出しながら、今回の悪夢の清算を一日でも早く片づけていただいて、爽やかな気分でスポーツ観戦ができる日が来ることを願うばかりです。


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