ブドー酒の日々

 

 

 『 ブドー酒の日々 』

 

ブドー酒はねむる。

ねむりにねむる。

 

一千日がきて去って、

朱夏もまたきて去るけれども、

 

ブドー酒はねむる。

壜のなかに日のかたち、

 

年のなかに自分の時代、

もちこたえてねむる。

 

何のためでもなく、

ローソクとわずかな

 

われらの日々の食事のためだ。

ハイホー

 

ブドー酒はねむる。

われらはただ一本の空壜をのこすだけ。

 

        長田 弘 「 食卓一期一会 」 より 

 

 

 

『 食卓一期一会 』 は、詩集です。

66の全篇すべて食べ物のうたなのです。

久しぶりにページを繰りました。

そして、少なからず驚きました。なぜなら、自分の思考、心のありようが

どんなにざわついて空中に漂って迷子になっていたかがわかり、

その乖離振りに気付いていなかったことに気付かされたから。

去年、そして今年を過ごし ( 生きていて )、今日この詩集を開きました。

我ら庶民の生きる糧、生活の血液が、何にも変わらずに、どくんどくんと

脈打ちながら循環していました。

これからどんな時代になっていくのだろう、

そんな心配に心を占領させてならじ。

毎日は毎時間は毎分は毎秒は、全て一生に一度。

毎日の食事もしかり。

自分の食べ物を、大切にしよう。心を占領させるのなら、生活への愛情で。

料理して、熱々のひと皿を、食卓へ。

さあ、帰りには、ブドー酒を一壜買わなくちゃ!

 

 

明日金曜日は、パスキューアイランド・パン販売の日。

秋はブドー酒がさらに美味しく ( ボージョレーヌーヴォの予約も始まり・・・)

なる気がする季節デス!パンとブドー酒、バタかチーズ、温かなひと皿があれば

最高の一食ですよね。

明日もこんがりと焼けた丸いパンを山盛りにして、ご来店お待ちしております!

 

 

グラハム粉の丸いプチパン

1個 150yen

 

葡萄柄のお皿

1980yen

 

 

 

 

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