毎週の出来事をお伝えします
電話室便り
ことり と ふくろう の珈琲
夫と二人で コーヒー屋さんでコーヒーを飲むなんて
一体どのくらいぶりでしょう。
たぶん、一年半か二年ぶりくらい、です。
お店のテーブルにて、さし向かいで、ゆっくりとねえ。
午前十一時少し前。
ガラスの重いドアを押して入ると ・・・・ ゆったりと広々とした店内です。
他にお客さんはいませんでした。
天井が高い。 簡素で落ち着いた木のテーブルと椅子。道路に面したガラスの窓際は
たっぷりとしたカウンター席ですね。
大きな花器に投げ込まれた枝ものには蕾がびっちりとついていて、瑞々しい気が漂い、
目が留まるいくつかの場所に、鳥とか動物の小さくて素朴な置物が静かに置かれ、
ひととき、来客の目と気持ちを休ませてくれているみたい。
いいお店でした。
『 坂東珈琲 』 自家焙煎のコーヒー屋さんです。
コーヒーがとてもおいしい。 何といっても、コーヒー専門店ですからこれは必須。
そして、その丁寧に淹れられたオリジナル焙煎コーヒーを味わうために提供される
時と空間が、温かく、気持ちよく、軽やかで、しかも落ち着いている。
これは、かなり珍しいケースだと思います。
そう、かなり珍しい・・・・・類のないくらい絶妙な在り方 ・・・・・だと思います。
オーナーの趣味が表現されすぎているお店は、個性的で面白くはあるのですが、いかんせ
んやりすぎていることがほとんどで、波長が合わなかったらとても疲れてしまいます。
大手のチェーン店は、安くて便利ですが、温かさや面白みには欠けています。
きちっと選び込んだものを、ほんの少しだけ置いている感じ。
きちっと選び込んでいるものは、自己主張の為ではなく、訪れたお客にウェルカムを
伝え、くつろいでくださいのメッセージを伝える為のもの。
こういう在り方のお店は稀なんですねえ。
『 坂東珈琲 』 は、森とか林を感じます。居て気持ちがいいんです。
ほっとして、安らげて、リフレッシュできます。
使われているコーヒーの器やテーブルに置かれている砂糖壺は陶器で、私は初めて
コーヒー店で ” 土ものの温もり ” がしっくりと合っていると感じました ( コーヒ
ーの器はやっぱり磁器だよね〜って思ってましたから )。この点でもこのお店の、優し
い気配りと好みと全体のバランスが一貫している、と感心。
オフィスビルが建ち並ぶ忙しい街中に、目立たず静かに存在する森のような店。
オーナー夫妻の人柄とその世界は、私たちの知らずに寄ってしまった眉間のシワを、
これまた知らないうちに伸ばして消してくれるようです。
雑踏にくたびれて立ち往生してしまった日には、『 坂東珈琲 』 でおいしいコーヒーを
いただきながら、森林浴、なんてね。いいですよ、かなり。
夫は、まろやかな酸味の 「 ことりブレンド 」を、私は軽い苦味の 「 ふくろうブレン
ド 」をいただきました。
深く濃い苦味の 「 おおわしブレンド 」、おすすめのストレートコーヒーもそのうち
に・・・楽しみ!です。
『 坂東珈琲 』
札幌市中央区大通西11丁目11ー4ー190橋本ビル1F ( 西向き )
TEL 011ー251-3355
10:00 〜 20:00
不定休
完全禁煙
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