レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

『少女小説ガイド』

2021-01-25 16:08:52 | 
『大人だって読みたい!少女小説ガイド』 時事通信社

 図書館の新着図書である。
 コバルトがもうなくなっていることをこれで知った。文庫は19年に紙本が終わり(「オレンジ文庫」がその跡継ぎなのだろう)いまは電子。雑誌は16年にウェブに移行したという。 だから三浦しをん『政と源』はコバルト掲載なのに文庫は「オレンジ文庫」だったのか!
 ジャンルを「妖」「宮廷」「仕事」「謎解き」「SF」「青春」「恋愛」「歴史」「異世界」に分けている。
 私の関心対象は「歴史」で、ここには15の作品が挙がっており、『炎の蜃気楼』はここに載っている。「妖」でも可の感じもする。
 15作には、架空世界や「なんちゃって歴史もの」もある、というよりも、なんらかの実在事件・人物がストレートに出てくるほうが少なく、それは朝香祥『夏嵐』(額田)、榛名しおり『マリア』(17世紀ドイツ)など。
 『無音の哀戀歌(セレナード)』by御永真幸 は初めて知ったけど、サンソンと娼婦ジャンヌ(誰だか見当つくな)市外にあるから読もう。
 『風の王国』は7世紀チベットで珍しいから興味が出たけど県内にもない、そして長い。
「宮廷」というくくりの中に『なんて素敵にジャパネスク』がはいっていて、コラムで清少納言ネタが紹介されていた、藤原眞莉『華つづり』他、宮木あや子『砂子のなかより青き草』、これらは幸い市内または県内にある。
 須賀しのぶ『帝冠の恋』(フランツ・ヨーゼフの母であるゾフィー大公妃とナポレオンの嫡子)、『天翔けるバカ』(第1次大戦の戦闘機乗りたち。レッド・バロンやゲーリングも脇で出る)なども埋もれるのは惜しい。
 鎌倉ものをたくさん書いていた倉本由布が出ていなかった気がする。

 「講談社青い鳥文庫」などでも、少女小説テイストの日本史ものはちょくちょくあるので、そういうのも守備範囲。西洋史もあればいいのに。

 コバルトばかりが少女小説ではないけど、最初に出たときには「集英社文庫コバルトシリーズ」であり、最初の刊行の時に2冊買ったし、文庫でなかった時代や、「小説ジュニア」も知っている身としては、もうなくなってしまったのかとそれなりに感慨がある。
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