レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

後期、末期

2008-04-20 06:42:14 |   ことばや名前
 「昭和」のころ、みなもと太郎が、ヤクザ映画が決まって「ーー昭和初期」と始まることをもじって、とあるギャグで「昭和末期」とやったら変えさせられたそうだ。
 いま話題の、正確に言えば不評の「後期高齢者」。正直私の感覚でも、たかが75歳程度では「後期」に思えない。65歳から「初期」高齢者、ちょっと年寄り。75歳は「中期」、ふつうの年寄り。せめて85歳くらいはいかないと、けっこう年寄り、には思えない。40代で「初老」なんていってた時代とは度台違う。
 「熟年」ーーまだ使われているのだろうかーーという言葉は、老人扱いは80からでいい、それまでの60代70代は人間が熟していく「熟年」と呼ぼう、という主旨で始まったはずだ。それなのにその言葉の指す範囲はそれよりも下、「中年」とたいしてかわらんようになってしまった。発祥からすれば「熟女」は、ズバリいえば「おばあさん」のはずなのだが、小娘ではない大人の色香を持つ女、といった感じである。 

 大学院での「後期博士課程」という名称(いまもあるのだろうか)、「前期」があるのではなく、そのまえは単に「修士課程」なのに、この「後期」は余計だろう。そういえば、上記みなもと太郎が、「私立探偵」からには「公立探偵」があるのだろうか、とツッコんでいたことを思い出す。
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