レーヌスのさざめき

レーヌスとはライン河のラテン名。ドイツ文化とローマ史の好きな筆者が、マンガや歴史や読書などシュミ語りします。

図書館の棚で

2012-09-01 06:44:04 | 
 図書館に「寄贈」した本が蔵書に入れられたことは何度もある。しかし、「ご自由にお持ち下さい」棚にのつもりで出した本が本棚にあるのは奇妙な気分だ。

 図書館の文庫の棚の「クリスティ」が、今日見たら妙に増えていた。そしてそれらに心当たりがある。私がBOで買って読んで、リサイクル棚にと言ってカウンターで提出したものと重なっている。だいたい、いま売られているハヤカワ文庫のクリスティ作品は「クリスティ文庫」としてまとめられ、ほとんどのものは写真を使ったカバーデザインになっている。旧版は真鍋博氏の絵であり、こちらのファンも少なくないようだ。  いまから図書館の蔵書に入るのが旧版ならば、購入ではなくて「寄贈」だと推測してもよかろう。   私の持っていった古本が並べられていたとしてもいっこうに問題ないのだ。『アレクシア女史』も同じ経過をたどったようだし。  ただ、あれはBOで買ったといっても新品同様の状態だったので、棚に並んでも違和感はなかったが、今回のは決して新しそうに見えない本なので、なにか奇妙な感じがするのだ。

 ついでに言えば: アガサ・クリスティにはミステリー以外の小説が6冊あり、これらもはなはだ面白い。この6冊は、かつてはハヤカワ文庫の中で「MT(ミステリ)」ではなく「NV(ノベルズ)」に分類してあり、渡邉なんとかいう人の装丁が風情のあるしゃれたものだった。しかしHP「早川書房 クリスティー文庫」では、真鍋氏の旧装丁は現在のと共に載せているのに、渡邉氏のはないのだ、納得いかん。

 
コメント
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