goo blog サービス終了のお知らせ 

晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

10月16日未明の火星

2022年10月19日 | 火星
 前回のブログの続きです…

アラームで目を覚ましたのが02時30分… 火星の南中は03時30分なのでちょうどいい時間です。外に出て夜露に濡れた望遠鏡カバーを外してノートPCをセットします。

 空は快星で火星が月(月齢20)のすぐそばで月明かりに負けじと輝いています。今宵の火星光度は-0.9等級です。この明るさでは冬空の赤星を豪語するベテルギウスとアルデバランも勝ち目がないと不戦敗を決め込んで鳴りを潜めていますね~。

 さて、準備を終えてファーストショットの露出調整をしていると… わお! 惑星カメラのヒストグラムが急激に低下しました! まさか… と思って空を見上げると… 

 あちゃ~ 雲です! さっきまで何処にもなかった雲が西から流れてきてます。大きめの羊雲のようなモクモク雲なのでスキマはあるのですが、奥羽山脈の方には出番を待っている羊がたくさんいます。

 しまった~、火星の南中時刻にこだわりすぎてしまった。もっと早く起きれば良かった~ と思っても後の祭り… とりあえず撮影して、Autostakkert3で良い画像だけスタックしてもらうことにしましょう。

 今回の目的は、画像処理した色味と30cm望遠鏡で見た実際の色を合わせる作業です。雲間からは火星が見えるのでとりあえず計画続行です。望遠鏡の倍率は木星の時と同じ300倍です。

10月16日の火星(Diameter=13.35" Magnitude=-0.87)


2022/10/16 03h28m  μ210 + Powermate2 + ASI290MC
Duration=60s Shutter=8.472ms Gain=234 (39%) Autostakkert3 25% of 7081

 火星の色については以前からRegistaxのRGBオートバランスで補正することはどうなのだろうと?思っていたのでその点を確かめたのですが、RGB補正をすると見た目には青色が入って実際の色に近い感じがしますが眼視で見る火星とはかけ離れていてRGB補正はNGだということが分かりました。

 ただ、撮ってだしの画像では赤が強すぎる感はありますので、眼視で見た色を細部まで再現するのはむずかしいな~と感じました。ウエーブレット処理すると存在しないリムも現われるし、そもそもスタック画像からの画像処理をもっとうまくするのが先決だなと思いました。

 ということで、火星の色を再現した画像は作成できなかったので眼視で見たことをメモ書きしてしてみました~。



 最後に撮影した画像をつないで作った火星くるくる自転の様子をご覧ください。
雲間の撮影なので撮影間隔も明るさもバラバラです (^^ゞ
(撮影時間は約1時間で~す。)


 撮影時は雲が切れるのを待つ時間が長かったので、その間30cm望遠鏡(300倍)で月を見ていたのですが薄雲で減光されてまぶしくなく月面を堪能することができました。(けがの功名!)

 そこそこ気流が良かったので、後半は火星そっちのけで月面散歩を楽しみました~。

10月15日の木星

2022年10月18日 | 木星
 前回のブログの続きで~す。

 こと座のM57リング星雲にむけていた30cmドブソニアン望遠鏡を木星にチェンジすると… ほほう、今日の木星は西側に3つのガリレオ衛星が等間隔に、そして東側の少し離れたところに4つ目のガリレオ衛星があって、いいですね~、これぞ「The ガリレオ衛星!」といった感じです。

 先ほどまで土星の小さな衛星を凝視していたので、木星のガリレオ衛星はやけに大きく見えます。土星の衛星はタイタンだけが円盤像にみえて他の衛星たちはポチッとした点像でしたが、ガリレオ衛星はすべてが円盤像です。

 う~む、気流さえ良ければガリレオ衛星の表面の明暗模様は見えるんじゃないの?と思わせるほどの大きさです。ガリレオ衛星は一番暗いカリスト衛星で5.7等級なので実はすべてが肉眼等級です。一番明るいガニメデは4.6等級ですから暗い空でガニメデが木星から離れていれば肉眼で楽に見える衛星です。

 そして、それらの肉眼等級衛星を従えている木星の存在感はまさに惑星の王様ですね。圧巻です! この時間の木星はまだ大赤斑が見えてませんが、その分、縞模様に集中して見ることができます。

 …とここで、ひとつアイデアが浮かびました。

 今日はいつものようにTAKAHASHI μ210に惑星カメラを装着して惑星撮影モードにしてありますが、そのすぐ後ろ、距離にして50cmくらいの所に30cmドブソニアン望遠鏡が鎮座しています。普段はこんなに近距離でこれらの望遠鏡を並べることはありません。

 北天通過のISSやCSSを撮影するときは屋根を避けるためピンポイントで30cmドブを設置するのですが、じゃまなのでいつもは30cmドブを撤去してから惑星撮影を開始します。が、今日は土星の撮影を急いだためこのようにレアな状況になったというわけです。

 この状況はつまるところ、画像処理したPC画面上の木星の色を30cm望遠鏡で見た眼視のリアル木星と比べることができるということです。こ~れは画期的です!

 これまで、木星の画像処理をしながら、これはホントの色に近いのだろうか? 誇張しすぎだよね~、でもいっかー、と思ってやってたテキトーさをこれで解消することができます!

 …ということで、10月1日に宣言した「今年の木星撮影終了宣言」を早々と撤回です!(うわ~、おまえ節操がないね~、と言うもう一人の自分の声が聞こえましたが、無視です! w)

 では、早速開始です。ファーストショットで撮った木星動画をスタックしてRegiStax6でウエーブレットを軽くかけて… この状態で30cm望遠鏡を覗いてモニター上の木星と見比べます。

 ほほう、ほう!、うひゃ~、こ~れはおもしろい! 望遠鏡の中の木星をじっと見て横目でPC画面をチラッと見ると、あー今ここの模様を眼視で見ているんだ~と納得する部分がたくさんあって何度も何度もPC画面をチラ見しながら、ず~っと眺めてました。

 今日の気流ではフェストーンを眼視の木星と一致させるのは無理でしたが、夏場の好気流ではフェストーンがうじゃうじゃと見えるので夏空ではそれもできそうです。

 で、肝心の色ですが、NEBとSEBの濃い茶色の色味を合わせることに注力してみました。その結果できたのが下の画像です。ウエーブレットも強調しすぎないようにして眼視の木星に忠実に合わせるようにしてみました。

 もちろんフェストーンまでは見えていませんがNEB(北赤道ベルト)の左上方にある二つの出っ張りは眼視で見えましたし、SEB(南赤道ベルト)の下にある白斑二つも眼視で確認できました。
 
眼視で見た表面の色を忠実に再現した木星画像

2022/10/15 20h12m42s(JST)  CMI=37.9° CMII=230.0° CMIII=165.5°
Diameter=49.11" Magnitude=-2.89 μ210 + Powermate2 +ADC + ASI290MC
Duration=60s Shutter=18.43ms Gain=287 (47%) Autostakkert3 50% of 3254

こちらは15分間での木星表面の変化の様子です。これはRegiStax6のRGBバランスで自動補正してウエーブレットを抑え気味にかけた色味ですが、これでも実際の木星と比べるとNEBとSEBの色が濃くて北赤道帯がやや白すぎることが分かります。

2022/10/15 20h12m42s(JST)  CMI=37.9° CMII=230.0° CMIII=165.5°
2022/10/15 20h27m04s(JST)  CMI=46.3° CMII=238.4° CMIII=174.0°


いつもはこんな感じに処理してましたが、これでは色が濃すぎたわけですね。反省です。(^^ゞ
 

2022/10/15 20h27m04s(JST)  CMI=46.3° CMII=238.4° CMIII=174.0°
Duration=60s Shutter=16.57ms Gain=287 (47%) Autostakkert3 50% of 3652

 いや~、実に楽しいですね。ここでフツフツと沸いてきた衝動が「火星も見比べて見たい…」でした。ということで、ここで二つの望遠鏡に夜露よけの望遠鏡シートをかぶせて明朝まで待機です。

 ターゲット時刻は火星が南中を迎える3時30分ですが、体力温存と充電のため撮影者とノートPCはここで仮眠モードに入ります。それでは、みなさん、おやすみなさ~い。

 次回のブログに続く…

10月15日の土星

2022年10月17日 | 土星
 10月15日ブログの続きです…

 中国宇宙ステーションの撮影が終わって機材を片付けながら南の空を見ると、まだ薄明中の空ですが土星がキレイに輝いていました。どれどれ今日の土星はどんな感じかな~と30cmドブで覗いてみると、

 おっ、気流はそんなに悪くないようです。アイピースをPHOTON 5mm(300倍)にチェンジしてみてみるとやや離れたところに衛星タイタンが、そして土星の環を取り巻くように小さな衛星が3つ並んでいるのが見えます。

 ほほう、ステラナビで調べると衛星レア、ディオネ、テチスですね。ほかにエンケラドス(11.7等)とミマス(12.9等)もあるようなので、アイピースをいろいろと変えてじっくり見ましたが確認できずでした。


 望遠鏡では下図と全く同じように見えたので目を皿にしてエンケラドスを(ミマスは無理なので)探したのですが私の目では見つけることができませんでした。ざんねん~

 気流はいいと言ってもWindy予報によると250hPaの風速は50m/sです。夏場は10m/s前後なのでそれに比べたら猛烈な台風級ですね。それでも明日以降は、60m/s、70m/s、80m/sと日増しに風速が増していくのでこの時期としてはベストといえます。


10月15日の土星(Diameter=17.66" Magnitude=0.64)


2022/10/15 19h23m Shutter=50.81ms Gain=351 (58%) 50% of 2000feames
μ210+Powermate2× ADC ASI290MC


衝から2か月が過ぎた土星

2022/10/15 19h38m Shutter=36.49ms Gain=351 (58%) 50% of 5000feames
μ210+Powermate2× ADC ASI290MC

10月15日の天気図で~す。


 さて、土星は10ショットほど撮影しましたが気流が良くならなかったので撮影は早々と終了として、30cmドブでM57リング星雲の観望です。こと座のM57環状星雲は視直径が83"×59”で光度は9.3等級なので光害のある仙台郊外でもはっきり見えます。

 このままメシエ巡りをしたいところですが今日の月出は20時15分です。そろそろ月明かりの影響が出てきているので星雲探訪は次の機会として木星に望遠鏡を向けてみました。

 次回のブログに続く…




10月15日の中国宇宙ステーション

2022年10月16日 | CSS(中国宇宙ステーション)
9月30日にL型になった中国宇宙ステーションの初撮影に成功しました~。



 通過コースは北天の仰角45°で直距離が532kmなので条件としては良くありませんが明るくなったCSSはまだ撮影していないので露出テストを兼ねて撮影にチャレンジしてみました。

本日の通過コース

イベントデータ


 今回の撮影はμ210+Powermate2× にASI290MM+IR Passfilter(685nm)を装着したかつての ISSモノクロ高解像度撮影システムです。お久しぶりですね~。

 で、肝心要の露出ですが過去のデータをいろいろと見て今回はシャッタースピードを0.882ms、Gainを300(50%)としてみました。これはISSの撮影で基準となる露出なのでこれで露出オーバーになることはないだろう…という算段です。

 今日のCSSの光度は-1.5等級なのでCSSとしてはやや暗い方ですが撮影した動画を見るとほぼ適正露出のようです。天頂通過の好条件パスではもう少し露出をアンダーにしてもいいかもしれませんね。


10月15日の中国宇宙ステーション

*GIFアニメで見ると問天の太陽電池パドルが一瞬ですが格子状に見えます。→GIF

 今後の予定では10月31日~11月5日に問天と同型の科学モジュール・夢天がCSS前方にドッキングするのでなかなか面白い形になりますね。今週は日没後のCSS通過パスが複数回ありますので天気の具合を見て夢天ドッキング前のL型CSSの撮影に再チャレンジしてみることにしましょう。


 さて、話は変わりますが、CSSパスを待っているとき、時刻は17時50分頃ですがマイナス等級の人工衛星が北西から南東へ仰角50°前後の高度で通過したので急遽望遠鏡を向けたところ運良く導入に成功して撮影することができました。


10月15日に撮影した正体不明の人工衛星(撮影時間:17時50分07秒~17時50分51秒)

*GIFアニメはこちら→GIF

 かなり明るい衛星だったのでHeaven-Aboveの「明るい衛星の日ごとの予測」やステラナビで調べてみましたが特定することはできませんでした。形状からすると地球周回軌道を回っているロケットボディ(第2段または第3段)と思われますが、CSSと比較すると長さが15mはありそうです。


 通過速度はISSよりやや速い感じがしたのでまもなく落下するロケットボディかもですね。

地球の影に入る中国宇宙ステーション(CSS)

2022年10月12日 | CSS(中国宇宙ステーション)
7月24日に実験棟モジュール(問天・Wentian)がドッキングして明るくなったCSSをウオッチングしてみた。実験棟がドッキングする前のCSS光度は1等級だが、現在の最大光度は-2等級オーバーである。

 CSSを眼視で観望できたのは10月8日の18時30分を過ぎたころ…

南西方向から現われたCSSは高度を増すにつれてどんどん増光し高度50°で最大光度-1.9等に達したあと地球の影に入ってすっと見えなくなった。かなり明るい… 正直な感想としてCSSがこれほど明るくなっているとは思ってなかった。-1.9等級は単純計算で1等級の約40倍の明るさだがそれを納得させるのに十分な増光ぶりだった。


 はてさて、ドッキングしただけで中国宇宙ステーションの輝きを40倍も明るくさせた科学実験モジュール(問天)とはいったいどのようなものなのか? 興味がわいたので深掘りしてみた。


 問天は全長約18mの科学実験モジュールだが、天和ドッキングポートにあるエアロックよりかなり広めの船外活動用エアロックや天和コアモジュールのバックアップ機能(ナビゲーションアビオニクスや推進装置)なども備えている機能満載の宇宙船だ。

 おもな装備品は図のとおりだがひとつISSには無い装備品があるので注目したい。その名はインデックスロボットアーム。ドッキングポートに装備されている再ドッキング自動システムだ。

 これは何をするものかというと、進行方向前方にドッキングした問天を右舷ポートに引っ越しさせるためのマジックハンドのような働きをする装置だ。

↓ 2022年7月時点での中国宇宙ステーション(7月24日ドッキング完了)


↓ 2022年10月現在の中国宇宙ステーション(9月30日に引っ越しました~)

 再ドッキングはクルードラゴンでもソユーズでもISSを離れたあとにスラスターを噴射させて再ドックするものだがこの装置はスラスターを噴射させることなく、少々乱暴な言い方で表現するとロボットアームでモジュールを引っこ抜いて別のポートに差し込むというやり方である。

 9月30日に行われた再ドッキングの様子

↑ 左が問天、右が天和ドッキングポート

↑ 左に見えるのが6月5日にドッキングした有人宇宙船神舟14号、右が問天

 さて、この聞き慣れないインデックスロボットアーム(再ドッキング自動システム)だが、これはミール宇宙ステーションで使用されたリアッパアームを元にしていると考えられる。↓

 ミールの建造ではクバント2、クリスタル、スペクトル、プリロダの各モジュールにリアッパアームと呼ばれる再ドッキング自動システムを装備して、ミールコアモジュールの前方(軸方向)ポートにドッキングしたモジュールをこのアームで持ち上げて各ポートへと移動させた。

↑ クバント2のポート移動(再ドッキング)の様子

 さて、話を中国宇宙ステーションに戻そう。中国宇宙ステーションは今後、左舷ポートに2つめの科学実験モジュール(夢天・Mengtian)をドッキングさせてとりあえずの完成となる。(最終的にはCSS近傍に宇宙望遠鏡を配置する計画があるのでそれをもってシステム完了となる予定だ)

 直近の情報によると夢天を打上げる長征5号ロケット(CZ5B)は10月31日にリフトオフするようだ。ローンチウインドウは10/31~11/5で時刻はいずれも06:00~12:00(UTC)となっている。問天と同じように最初は天和前方モジュールにドックさせてのちに左舷ポートへと再ドックする。

 夢天を打上げるロケットは長征5号(CZ5B)なので、制御装置を装備していなければ、またしても「どこに落下するのか問題」が勃発しそうだ。そうならないことを切に願う。

 無人貨物宇宙船天州5号(Tianzhou-5)は11月6日に、有人宇宙船神舟15号(Shenzhou-15)は11月26日にリフトオフする予定となっている。


10月1日の木星

2022年10月05日 | 木星
10月1日に撮影した木星で~す。
木星の撮影開始時刻は土星撮影終了後の21時頃でした~。

で、こちらが全部の画像をつないで作成したGIFアニメです。
21時07分~23時54分まで(2時間47分間)の自転の様子


 10/1の木星は、光度 -2.9等 視直径 49.8" 輝面比 1.00 で南中時刻は23:09 です。10月4日以降はジェット気流が南下する予報になっていたので実質10/1が条件良く撮影できるラストチャンスでした。

 …ということで今回は比較的良く写っている画像をただつらつらと並べてみました。

21時31分(高度45°)


2022/10/1 21h31m34s(JST)  CMI=33.5° CMII=332.1° CMIII=263.9° 
Duration=60s Shutter=18.43ms Gain=275 (45%) Autostakkert3 50% of 3255


21時45分(高度46°)


2022/10/1 21h45m26s(JST)  CMI=42.3° CMII=340.8° CMIII=272.6°  
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3466


22時10分(高度49°)


2022/10/1 22h13m44s(JST)  CMI=57.4° CMII=355.7° CMIII=287.6°
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3467


22時34分(高度50°)


2022/10/1 22h34m38s(JST)  CMI=72.0° CMII=10.2° CMIII=302.0°
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3467


23時02分(高度51°)


2022/10/1 23h02m14s(JST)  CMI=88.8° CMII=26.9° CMIII=318.7°
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3467


23時11分(高度51°)


2022/10/1 23h11m49s(JST)  CMI=94.7° CMII=32.7° CMIII=324.5°
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3467


23時24分(高度51°)


2022/10/1 23h24m45s(JST)  CMI=102.6° CMII=40.5° CMIII=332.4°
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3467


23時27分(高度51°)


2022/10/1 23h27m44s(JST)  CMI=104.4° CMII=42.3° CMIII=334.2°
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3467


23時47分(高度50°)


2022/10/1 23h47m43s(JST)  CMI=116.6° CMII=54.4° CMIII=346.2°
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3467


23時54分(高度50°)


2022/10/1 23h54m06s(JST)  CMI=120.5° CMII=58.2° CMIII=350.1°
Duration=60s Shutter=17.31ms Gain=283 (47%) Autostakkert3 50% of 3467


9/29~10/1の3日間は好天が続いたので毎日木星の撮影ができました。そこで9月29日と10月1日の画像を使って木星面の縞模様の動きが分かるGIFアニメを作ってみました。



 これを見ると北赤道縞と南赤道縞の間にある赤道帯の動きの速さが分かりますね。




 ↓ こちらは(使用した画像が3枚なのでザックリですが)約10日間の変化の様子です。




 さて,記録を見ると今年の木星撮影は8回(撮影期間:6月20日~10月1日)でした。天気が悪かったのでもっと少なかったように感じてましたがけっこう頑張りましたね。(^^ゞ

 天気は今日から完ぺきな冬型モードになったようなので2022年の木星撮影は10月1日をもって終了です。今年の東北は梅雨明け宣言も撤回されて夏らしさが無かったので来年は期待したいですね。

9月30日と10月1日の土星

2022年10月02日 | 土星
9月30日と10月1日に観望した土星の撮影記録で~す。

 9月30日は18時30分頃から準備を始めて、撮影前に眼視で土星を観望しました。久々にアイピースを全部出して見てみましたが、やはり谷オルソが一番キレがあって手持ちではダントツですね~。お手頃価格だったのでもっと買っておけばよかったな~と思っても生産終了なので後の祭りですが…

 さて、本日の土星の南中は20時29分です。お急ぎモードで撮影システムにチェンジして土星をPCモニターに写したところ… ほひょ、土星のすぐ下に明るい星が見えます。

 はて、これは土星の衛星かな? かなり明るいけど… と思ってステラナビで確認すると、衛星タイタンでした。タイタンは明るさが8.3等級で直径は地球の月より大きく、太陽系ではガニメデに次いで2番目に大きい衛星なので、そりゃ目立つわけです。ナットク~。

 と、いうことで土星本体の撮影前に衛星の写真を撮ってみました~。

 今日は明るい衛星が近いところでいい具合に散らばってたのでうまく撮影できました。ラッキー!


 さて、土星本体の撮影ですが、今日も高気圧に覆われていて気流は見た目にもいいのですが、どの動画をスタックしてもなぜかうまくいきませんでした。アライメントポイントを変えていろいろとやってみたのですがどーしてもダメでした。

19時24分撮影(撮影時高度33°)


 このあと木星も撮影したのですが、そちらもシャキッとしない画像だったので気流の影響もあると思いますがピントズレなどの光学的な問題があったのかもしれません。

 9月30日21時の天気図はこんな感じでした~。


 ここからは10月1日の土星画像です。こちらでは像のブレや偽空隙なども現われずほぼイメージどおりの土星を撮影することができました。



2022/10/1 20:40 μ210+Powermate2×+ADC ASI290MC 
Shutter=42.09ms Gain=362 (60%) 50% of 4000flames

  昨日の撮影で衛星を写すことができたのでこの日も調子に乗って撮影に挑戦したところ…なんと不透明な大気で覆われたタイタンがそれっぽい色で写っていました~。ビックリ!(拡大画像→photo


 タイタンは液体メタンの雨が降っていて、その浸食作用で河川、湖、海が存在する一見すると地球のような地形が広がっている衛星です。NASAがドローンを飛ばして探査するドラゴンフライ計画を2034年にタイタンに到着することを目標に進めていますので近い将来タイタンの様子を映像で見ることができそうですね。ワクワク…




 こちらは10月1日21時の天気図です。

 9月30日よりは10月1日の方がシーイングが良かったのでこの後に撮影した木星は模様がよく写りました。その様子は次回のブログで~。

9月30日の火星

2022年10月01日 | 火星
 火星の撮影を始めたのは日付が変わって9月30日になった01時過ぎでした。

 この時刻、火星は東の空の高度50°付近にあります。南中までまだ3時間もありますがけっこう高いところに見えます。それもそのはず南中する04時18分には高度74°になるのですからオドロキです。


こちらが本日のファーストショット

2022/9/30 01:27  μ210+Powermate2× ADC ASI290MC

 今宵の火星は明るさが-0.6等なのでかなり明るくみえますが、視直径は11.8秒ですのでまだまだ小さいですね~。子午線湾が正面にあるはずですがよく分かりません…


↓ こちらの画像は比較的模様が分かりますが、子午線湾付近は現在ダストストームが発生しているからでしょうか、いつもの火星とはちょっと違う感じで表面の地形が分かりません。

2022/9/30 01:36  μ210+Powermate2× ADC ASI290MC

 火星の視直径はまだ12秒弱なのでパワーメイト2×ではどうしても拡大率が足りません。…ということで、今日は気流がいいので思い切ってパワーメイトを5×にしてみました~。



2022/9/30 03:06  μ210+Powermate5× ASI290MC


 おおー、こりゃビックリ! まるで火星大接近時のようなド迫力です。μ210+Powermate5× で焦点距離は12,075mm(F57.5)です。わぉ!


 う~む、これを見るとアリンの爪にある谷に沿ってダストストームがかなり広がっているように見えますね。これからが火星観望好機なのでこれ以上砂嵐が強くならないことを願いますがどうでしょうかね~。


 こちらはパワーメイト5×で撮影した全画像を時系列に並べたものです。

(拡大画像はこちら→photo
 *02時30分を過ぎると高度が60°を超えるのでADCは外して撮影しています。

 いや~、それにしても夜明け前の火星はホントに高いところにいますね~。3時30分を過ぎると高度は70°を超えて首が痛くなるほどです。火星の最接近は11/30-12/1ですがその時も高度は76°なのでシーイング次第では良質な動画が撮れるかもしれませんね。期待しましょう!