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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

アイソン彗星(C2012/S1)観望記録11/2

2013年11月03日 | 彗星
そろそろ時間です。現在時刻は1時30分…仮眠終了です。

移動性高気圧がやってきます。アイソン彗星(C2012/S1)撮影のチャンスです。
GPV気象予報によるとみごとな快星になるはずです。急いで準備をしましょう。

準備は…、20cm反射と赤道儀一式、カメラとレンズ゛も一式…、固定撮影用の三脚と、そうそう、ポットにお湯とインスタントコーヒーセット、飴を三個…、ん?準備物のベクトルがずれてます。

おっと、大切なものを忘れるところでした。バッテリーです。これがないと望遠鏡がただの展示品になります。…ふむ、完璧です!さあ、出発しましょう。時刻は2時35分です、撮影地は近場の泉岳です。

~移動中~

ふう、3時過ぎに着きました。撮影地はマックノート彗星(C2009/R1)(*)を撮影した場所と同じです。気温は2度…、かなり冷えています。空はみごとな快星です。

では、まずセッティングをしましょう。赤道儀を出して水平をとって極軸合わせです。ふむ、極軸望遠鏡の中に星がたくさん見えます。きっちり合わせて完璧です。

で、次は…、バランス…、おっ!、わわっ!、どっひゃぁ~、なんということでしょう。バランスウェイトを忘れてきました。しまったー、遠征に忘れ物は付きものですが…、トホホです。

かくして、望遠鏡はただの展示品になってしまいました。

…悔しいので鏡筒を載せて、しばらく展示しました。お客さんは来ませんでしたが(笑)。しかたありません、過ぎたことをくよくよしても始まりません!気を取り直して双眼鏡でアイソン彗星ウオッチングをすることにしましょう。今日のアイソン君はししの後ろ足膝手前にいるはずです。

2013.11.2. 3:42:51 NIKON D90 f18mm F3.5 ISO1600 10sec

ふ~む、アイソン君は見えませんね~。星図とにらめっこして位置を確認しながら見ていますが、ほうき星らしきものは見えません。

まだ高度が20°程度なので大気減光があるのかもしれません。それと、この場所から見る東方向は仙台市の光害の影響があるので見えていないのかもしれません。

…ということで、いつものデジカメ撮影確認法(*)を駆使することにしました。これならすぐ見つかるはずです、…と思ったのですが、なかなかアイソン彗星を確認することができず、結局確認できたのは4時を過ぎてからでした。

デジカメで確認できたアイソン彗星(撮影焦点距離180mm相当)

2013.11.2. 4:18:25 D90 Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5 ISO1600 18sec

地心距離1.2AU、日心距離0.97AUのアイソン彗星(撮影焦点距離300mm)

2013.11.2. 4:19:46 D90 Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5 ISO1600 124sec

尾の長さは約2°でした。

2013.11.2. 4:24:56 D90 Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5 ISO1600 126sec

こちらは2枚をコンポジットした写真です。

2013.11.2. 4:19:46&4:24:56 D90 Zoom-NIKKOR*ED 50-300mm F4.5 ISO1600

う~ん、騒ぎすぎたのでしょうか、予想をはるかに下回る明るさと大きさです。どことなく近日点通過前のハレー彗星を彷彿とさせます。

今後は、日に日に太陽に近づいていきますので、期待をしながら推移を見守ることにしましょう。

…おっと、まもなく薄明が始まる時間ですが、取り急ぎラブジョイ彗星(C2013/R1)を撮影しましょう。こちらは、どんな姿を見せてくれるのでしょうか。つづきは次回のブログで…。