

秋の移動性高気圧通過中の予報が出ていたので期待したのですが気流は思ったほど良くありませんでした。ざ~んねん、気象庁の過去天気図を見ると移動性高気圧の狭間に入っていたのでその影響かもしれません。3分露出で25%スタックした画像を5枚デ・ローテーションした画像がこちらです。

2024/10/12 21h54m μ210+Takahashi 2× Ortho Barlow+ADC+ASI290MC(UV/IRcut)
Shutter=70.45ms Gain=350 (58%) 3min ×5times Autostakkert3 25% De-rotation
今回撮影した土星をよく見ると6月頃に撮影した土星より環の傾きが大きくなっていることが分かります。環の傾きが6月下旬に一番小さくなった土星はそれ以降少しずつ傾きを大きくして11月中旬に中央緯度6.41°(今年最大)になります。


11月を過ぎると環の傾きは再び小さくなって来年の3月24日に中央緯度0°になって土星環の消失となります。残念ながらその日は土星が太陽の近く(離角10°)にあるので観望はできませんが、11月下旬に環の傾き(中央緯度)が-0.46°まで小さくなるので究極に細くなる環は見られそうです。

さて、10月12日の夜は新しく購入した惑星カメラのテスト撮影も行いました。NEWカメラはPlayer One Apollo-Cです。このカメラはセンサーがIMX174でFPSが164のいわゆるASI174MMのカラー版です。ISS拡大撮影用に購入したカメラですが、まずは惑星で基本性能をチェックです。
Apollo-CのセンサーサイズはASI290MCより大きいのでTakahashi 2× Ortho Barlowだけでは撮像サイズがかなり小さくなってしまいます。↓

2024/10/12 22h18m μ210+Takahashi 2× Ortho Barlow+ADC+Apollo-C(UV/IRcut)
Shutter=41.55ms Gain=350 (58%) 3min ×3times Autostakkert3 25% De-rotation
そこでTakahashi 2× Ortho Barlowを外してTPL-18mmで撮影した土星がこちらです。Ortho Barlow+ASI290MCのシステムよりは撮像サイズが小さいですが解像度はASI290MCよりいい感じがします。

2024/10/12 22h18m μ210+TPL-18mm+Apollo-C(UV/IRcut)
Shutter=57.06ms Gain=370 (77%) 3min ×3times Autostakkert3 25% De-rotation
土星撮影後は木星でもテスト撮影をしてみました。その様子は次回のブログで~

今期の土星は環がだいぶ細くなっていますが、それでも6月と10月ではずいぶん変わっていてびっくりします。衝付近に限らず撮影していればこそ分かることですね。勉強になります。
さて、惑星カメラが新調されて、楽しみですね!より高精細な画像が得られるものと期待しています。ZWOとの使い勝手の違いも気になります。いろいろ試されてください!
どーもです。今年はタイミングが合わず9月9日の土星衝を撮影することができなかったので、細い環でもハイリゲンシャイン効果があるかの観測は来年に持ち越しとなりました。来年の土星衝は9月21日で中央緯度が-2.27°です。今年の衝の中央緯度(4.61°)よりかなり細いので忘れずに撮影せねば…と思ってます。笑