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晴れ時々スターウォッチング

昔の出来事もたま~に紹介

金星最大光度(-4.9等)観望記録 2/15

2025年02月16日 | 金星
金星が最大光度(-4.9等)に達した2月15日に白昼の金星が見えるかウオッチングしてみました~。

 気になる天気ですが… 県内の鉄道網の多くを計画運休にさせた二日連続の強風もおさまって朝から雲ひとつ無い快晴になりました。気温も上昇して春のような体感です。

 ファースト観望タイムは12時を少し過ぎた頃… この時の金星は南東の空、高度50°付近にあります。まずは双眼鏡で捜索です。ふむ、ありました。さすが最大光度です。クッキリ見えます。

 しか~し、肉眼では目をこらしてもまったく見えません。ま、これは想定内です。肉眼で見える金星チャレンジは金星が南中する14時13分以降とふんでいるので、ここでは昼間の金星拡大撮影です。

 惑星カメラを装着したμ210を自動導入で金星に向けてファインダーで微調整をして PCモニター見ると… ほひょ、金星がいません。ファインダーの十字線の中心に金星はいるのですが… なぜ?

 しかたないので25mm十字線入りアイピースに交換して金星を導入です。ずいぶんズレたところにいるなぁ~と不思議に思いながらファインダーを覗くと… え!? ファインダーが大きくズレてます!

 なぜだ?… あ、あれだ… 先日、望遠鏡撤去の時にファインダーをコツンとぶつけたのですが、μ210のファインダーは望遠鏡の把手にもなっているので少々ぶつけたくらいではズレるはずないよね~という正常バイアスが働いてそのままにしていたやつだ。ガックリです。

 結局、ファインダー修正に1時間ちょっとかかりました。トホホです。 そんなこんなでやっとPCモニターに映った金星は、なんとブルブル震えていて最悪の気流です。まさに踏んだり蹴ったりです。

最大光度の金星(-4.9等、輝面比0.271、視直径39".3)

2025/2/15 14h01m μ210+WREYMER PLAN 5×+TCA-4+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=7000mm (F/30)
Shutter=0.401ms Gain=350 (72%)  Duration=20s AS!3.25% of 6545frames  


 ふう、ここは気を取り直して肉眼で青空の中の金星が見えるかチャレンジしましょう。2回目の観望タイムは金星が南中した直後で日没2時間前の14時15分と思っていたのでちょうどいい時間です。

 まず、双眼鏡で金星の位置を確かめて、そこから双眼鏡をそっとずらして肉眼で青空の中の金星を探します… う~む、見えません。あの場所にあるはずですが… 何度やっても見えません。

 ここで双眼鏡を7×50から3×50にチェンジです。ふむ、3倍でもしっかり見えます。ここで双眼鏡から目をはずして青空を見ると… あれ~、やっぱり見えません。なぜ~? 透明度が悪い?

 たしかに、いわゆる抜けの悪い空ではあります… 14時35分まで粘りましたが肉眼では見えませんでした。仕方ないです。日没1時間前の3rd観望時刻16時15分に賭けましょう!

 で、時刻はあっという間に16時15分です。双眼鏡で見るこの時間の金星はギラギラしてます。太陽高度は10°です。さっそく双眼鏡から視線を外すと… あら、くっきりはっきり金星が見えます。

 青空の中に白い点像の星がポツンと浮いている姿は何度見ても不思議な感じがします。それにしてもこの40分間でこうも変わるかね~と思えるクリアな見え方です。

焦点距離600mmの望遠で撮った金星は五日月のような形で写っていました。

 現在宵の明星として輝いている金星は、3月21日に内合を迎えたあと3月末頃から明けの明星として東の空で輝き始めます。それから1か月後の4月27日に明けの明星としての最大光度(-4.8等)を迎えます。

 日の出時の高度は20°ほどで、南中時でも52°とやや低めですが青空の中で見えるのか再度チャレンジしてみることにしましょう!

月面南極への着陸に挑む「IM-2/Athena」

2025年02月13日 | 宇宙開発
2024年2月22日にアメリカ宇宙船としてはアポロ17号以来となる月面着陸ミッションIM-1(民間としては世界初)を成功させたインテュイティブ・マシーンズ社(Intuitive Machines, Inc.)が、月面着陸2号機IM-2/Athenaの打上げ準備を進めている。


 予定どおり準備が進めば2月26日から4日間のローンチ・ウィンドウ期間中にリフトオフとなる。着陸地点は月面南極の「Mons Mouton region」をターゲットとしている。

 IM-2ミッションの主目的は、NASAが商用ペイロードサービス(CLPS)として搭載を委託しているPRIME-1(Polar Resources Ice Mining Experiment-1)を用いて水の氷の存在と量を明らかにすることである。

 またNASAは2つめの商用ペイロードサービスとして搭載している小型衛星「Lunar Trailblazer」を100kmの極軌道に放出して月の水の量、位置、形態(水酸基、H2O、または氷)を測定およびマッピングして緯度と表面組成との相関関係を調査する。

 ほかにも、中性子分光計を用いて水の指標である水素を探すためのドローン「マイクロ・ノヴァ・ホッパー」も搭載しており、着陸後に近くにあるマーストン・クレーターの永久影領域(PSR)までホップさせて調査する計画がある。


 以上がNASAが委託した搭載物だが、IM-2には民間企業対象のデリバリーサービスペイロードがあるのでNASA以外の観測機器も搭載されている。

 米国コロラド州アーバダに本社を置く民間宇宙企業 Lunar Outpost社は、マサチューセッツ工科大学(MIT) が開発した RESOURCE カメラを搭載した月面車「移動式自律型探査プラットフォーム(MAPP)ローバー」で3D 画像を撮影および月面サンプルを採集する予定である。

 MAPPの屋根の上ではマッチ箱ほどの大きさの小型ローバー「AstroAnt(MIT)」が走行しながら非接触で温度測定を行うというユニークな計画もある。

 IM-2にはもう1台、月面探査車が搭載されている。それが東京に本社を置くDymon Co., Ltd.が開発した月面ローバー「YAOKI」だ。IM-2に Maid inJapan の月面探査車が搭載されていることに注目したい。

↑ Intuitive Machines、Nova-C(IM^2/Athena)への最終統合の様子

 株式会社ダイモンのHPによるとYAOKIのタイヤを支える部分に使用するステンレスの特製(桂川精螺製作所)YAOKIねじの製作に大田区立多摩川小学校の3年生児童が参加しているとのこと、小学生が製作したネジを装着した月面探査車が月面南極を走行する夢のような話…すばらしいです!

 IM-2/Athena はリフトオフ後、最短で7日後に月面南極に到達する予定です。月面探査車「YAOKI」の月面到着を地球から見守ることにしましょう!

さてさて、日本の月面探査といえば… そうです!2025年1月15日にリフトオフした HAKUTO-R Mission 2 がどこを飛行しているのか、その経過を見てみましょう。


 ふむふむ、現在はSuccess4まで順調に進んでいるようですね。月面到着はリフトオフ4~5か月後だそうです。

 で、あまり話題になっていないのですが、HAKUTO-Rを打上げたFalcon 9 ロケットには、もう1機の月着陸船が搭載されていました。それが Firefly Aerospace社が設計・製造した着陸船「Blue Ghost(ブルーゴースト)」です。

 詳しいミッション内容はFirefly AerospaceのWebページを参照してもらうことにして(笑)気になる着陸予定地ですが、危機の海のラトレイユ山の近く(Mare Crisium near Mons Latreille)だそうです。月面到着は3月2日です。間もなくですのでこちらも推移を見守ることにしましょう。

冬のダイヤモンドと木星・火星

2025年02月09日 | ☆星見隊
今シーズンは木星と火星が「冬のダイヤモンド」と重なるような位置で輝いてます。

 ということは~ いつもよりゴージャスな冬のダイヤモンドが見られるぞ!と思って、張り切って夜空を見上げたのですが… 火星と木星が明るすぎて冬のダイヤモンドの六角形がよく分かりません。

2025/1/31 21h52m37s D810A NIKON10.5mm f 2.8 ISO1600 f/2.8 1sec(トリミング)

 どちらかというとカペラと木星・火星・シリウスが作る四辺形が目立っていて…大きな十字形の「特大グランドクロス」や「冬の特大四辺形」…いや、冬空で飛翔する「特大カイト(凧)」しまいには「アイスクリームコーン」に見えてしまって、冬のダイヤモンドはどこいったの?…という感じでした。


 冬の大三角も火星・木星・シリウスでできる「特大冬の大三角」の方が目立ってしまい、存在感が薄れてしまってます。木星と火星は惑星の名のとおり冬の1等星を惑わせる星になってしまったようです。

 
「冬のダイヤモンド」はほぼ同じ明るさの1等星が繋がっているからキレイに見えていたわけですね。

 もちろん火星と木星を繋いでできる2025年限定の六角形もキレイですが、純正「冬のダイヤモンド」がやっぱりいいなぁ~と思った冬の夜でした。

2025年火星(小接近)MAP

2025年02月06日 | 火星
1月11日~2月2日に撮影した火星画像を使用してWinJUPOSで火星MAPを作成してみました。

*ランベルト正積円筒図法ー面積が正しく表されるように経線の間隔を一定にして緯線の間隔を高緯度ほど小さくした図法

 MAP作成に使用した火星画像はこちらの4枚、大シルチスが正面にくる画像が無かったので大シルチスが画像のつなぎ目になって不鮮明になりましたが最低限の描出はできたようです。(^^ゞ



 こちらは正距円筒図法で表したMAPです。小接近の時は北半球がよく見えるので北緯90°まで写っていますが南半球は南緯70°~80°までしか写っていません。小接近時の見え方を表しているMAPですね。

*正距円筒図法ー緯度・経度をそれぞれ地図の縦・横にそのまま読み替えた円筒図法で標準緯線上と縦方向に関して正距である。標準緯線から離れると横方向に拡大されるため、面積や角度は正しくない。


 で、こちらが小接近限定のMAP、北半球を北極上空から見た火星の完全版です。

 これを見ると北緯60°より北は雲(北極フード)で覆われていることが分かりますが、よく見るとアキダリアの海(経度30°)付近は雲が北緯60°ラインを超えて南下していることが分かります。

 その反対側、経度300°~180°付近では雲のラインが北緯60°より北側にあることが分かります。これは北極冠の中心がアキダリアの海側に寄っていることが影響していると思われますが、北極雲はこれからどんどん小さくなっていくので観測を継続していくことにしましょう。

〈MAP作成のデータベース・メモ φ(.. )〉


2月2日の火星

2025年02月04日 | 火星
2月2日に撮影した火星の記録です。

 Windy高層気流予報ではそれほどの好気流という感じはなかったのですが、早朝から太陽の内暈や幻日が(不完全な幻日環も)出現したことや長時間飛行機雲が空に残る現象から好気流がやって来ると確信して早い時間から火星の撮影を行いました~。

20時18分の火星 撮影時高度62°(90s×3image De-rotation 270s)

2025/2/2 20h18m μ210+WREYMER PLAN 5×+imaging Flip Mirror+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=17500mm (F/74)
Shutter=32.82ms Gain=300 (62%) 90s×AS!3.25%×3image   De-rotation 270s   


 20時過ぎに撮影した時はシリウスの瞬きが目立ち、オリオン座のリゲルの瞬きも見られたのでそれほど気流が安定しているようには見えなかったのですが、22時過ぎにはベテルギウスとリゲルの瞬きはまったく見られなくなり、シリウスだけがかすかに瞬いている好気流状態になりました。

22時10分の火星 撮影時高度77°(オリジナル1枚画像 AS!3 25% of 2661frames )

2025/2/2 22h10m μ210+WREYMER PLAN 5×+imaging Flip Mirror+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=17500mm (F/74)
Shutter=33.80ms Gain=300 (62%) Duration= 90s AS!3.25% of 2661frames   



こちらは3imageをDe-rotationした総露出時間270秒の画像です。

2025/2/2 22h10m μ210+WREYMER PLAN 5×+imaging Flip Mirror+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=17500mm (F/74)
Shutter=33.80ms Gain=300 (62%) 90s×AS!3.25%×3image   De-rotation 270s   


 ↓ こちらは比較のため拡大率をやや小さくして撮影した火星です。気流の状態にもよりますがこちらの方が解像度がいいような感じもします。

23時14分の火星 撮影時高度72°(90s×3image De-rotation 270s)


2025/2/2 23h14m μ210+WREYMER PLAN 5×+TCA=4(Extend)+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=13900mm (F/59)
Shutter=32.82ms Gain=300 (62%) 90s×AS!3.25%×3image   De-rotation 270s   


本日のアルベド地形









 さてさて、今回の好気流は予想外のできごとで天気図を見てもなぜこれほどの好気流になったのかちょっとナゾです。南岸低気圧で偏西風が弱められたのか?日本海の低気圧が関係してるのか?メカニズムがよく分かりません。とりあえず、今後似たような天気図になった時は要チェックですね。



〈追記〉
20時18分のシーイング


22時10分のシーイング


23時21分のシーイング


白昼の土星食 & 四日月と土星の接近 観望記録 2/1

2025年02月01日 | 土星
雲の多い天気でしたが一縷の望みを賭けて白昼の土星食ウオッチングをしてみました~。

 アライメントを金星で行ってから自動導入で望遠鏡を土星に向けたのですが、何度トライしても土星を確認することができず13時2分~13時5分の潜入はタイムアウト…

 出現は月縁が画角に入るのでPCモニターを見ながら出現時間になるのを待っていたのですが出現開始時刻の13時18分30秒を過ぎても土星らしきものはまったく見えません。

 やはり光度1.1等ではムリなのかなぁ~と思った直後、突然PC画面上に土星が現れました! 時刻は13時21分です。出現終了時刻が13時21分24秒だったので、土星が月から完全に出現したところで画面上で確認できる明るさになったのかもですね。

2025/2/1 13h21m59s μ210+Apollo-C(UV/IRcut)Shutter=3.114ms Gain=136 (28%) Duration=20s AS!3 25% of 3000frames

 雲の通過を待っての撮影だったのでクリアに撮れたのはこのショットだけでした。↓

2025/2/1 13h27m40s μ210+Apollo-C(UV/IRcut)Shutter=1.922ms Gain=121 (25%) Duration=20s AS!3 25% of 3000frames

 この直後に大きな雲がやって来たので白昼の土星食ウオッチング&撮影会は終了となりました。
で、ここからは夕方の四日月と土星の接近ウオッチングの様子です。空全体に薄雲が広がっている状態だったので土星は肉眼では見えませんでした。

2025/2/1 17h35m24s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f600mm ISO640 f/6.3 1/10sec

金星も薄雲で滲んで見えましたがそれはそれでフォトジェニックで
とてもきれいな星景でした~。

2025/2/1 17h27m06s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f150mm ISO400 f/5 1/8sec

1月25日の火星

2025年01月31日 | 火星
1月25日深夜に撮影した火星の記録です。

 良かれと思った気流はベテルギウスまで瞬くありさまで1月19日のシーイングにはほど遠い気流でした。なのでスタックは良画像25%のみとしてレジスタックスのパラメーターを吟味したところ、思いのほかいい感じにアルベドが浮かび上がりました。

2025/1/25 24h09m μ210+WREYMER PLAN 5×+TCA-4(Extend)+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=14000mm (F/59)
Shutter=15.31ms Gain=300 (62%) Duration=90s  AS!3 Drizzle1.5× 25% of 5866frames


撮影時のシーイングはこんな感じでした~。

こちらは6ショット分をデ・ローテーションした総露出時間540秒の火星です。

2025/1/25 24h10m μ210+WREYMER PLAN 5×+TCA-4(Extend)+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=14000mm (F/59)
Shutter=15.31ms Gain=300 (62%) Duration=90s  AS!3 Drizzle1.5× 25% De-rotation 540s


 太陽湖がほぼ中央に来ていますが、2020年の大接近のときは火星の目玉のように見えた太陽湖が南の方に見えてるのでぜんぜん存在感が違いますね。





こちらが今回の観測で確認できたアルベド地形です。


金星と土星の接近 観望記録 1/19

2025年01月30日 | 金星
天気が良かったので1月18日に続いて19日も金星と土星の接近ウオッチングができました~。

2025/1/19 17h23m10s D810A SIGMA150-600mm f5-6.3 f340mm ISO800 f/7.1 1/3sec

 1月18日の離角は2°11′ でしたが、19日もほぼ同じで 2°14′ でした。離角は2°をこえているのでこの間には確実に満月が4個入るはずですが…どう見てもそのようには思えません。

 ということで、今回は満月がほんとうに4つ入るのか大実験を行いました。ココに満月を持ってきて当てはめることはできないので、満月とほぼ同じ大きさと言われている5円玉の穴を使いました。

 方法は5円玉を右手に持って、腕を伸ばして5円玉の穴を金星と土星の間に合わせます。その間が5円玉の穴で4つ分あれば満月が4つ入るということになります。

 では、さっそくやってみましょう! ヒアウィゴ~、1こ、2こ、3こ… ほひょ?…穴の大きさ3つと半分で土星にたどり着いてしまいました。ふ~む、何度やっても3つと半分です。

 5円玉の穴には満月がスッポリ入ると言われているので5円玉の穴は満月よりけっこう大きいのかも… う~む、困りました。考えたあげく、ここは光学的に調べてみることにしました。

 方法としては、焦点距離340mmで金星と土星の接近を撮影して、1月14日の火星と満月の接近時に焦点距離340mmで撮影した満月と比較してみます。

 で、その結果がこちらの画像で~す。なんと余裕で4つ入りました。なんか不思議な感じです。

*満月と火星の接近で撮影した月は赤かったのでモノクロに変換しています。

 実際の満月ってそんなに大きくないのに、なぜ人間の目には満月が大きく見えるのでしょうね~。そういえば建物などの比較物が無い砂漠などで見ても天頂の満月と比較して月出直後の満月の方が大きく見える(感じる)という現象は、まだ科学的に解明されてないとか…

 人類と月の関わりは太古から続いているので、それが関係しているのかも…ですね。

こちらは今回の「金星と土星の接近」まとめのphotoで~す。


〈関連ブログ〉
金星と土星の接近 1/18
満月と火星の接近 1/14

衝 2日後の火星(1/19)

2025年01月29日 | 火星
衝の2日後に撮影した火星の記録で~す。

 記録を見ると撮影を開始したのは21時29分だったようですが、90秒露出の連続撮影10ショット撮ったところで雲が来てしまい撮影はあっけなく終了となりました。あらら…

 撮影時の高度は 61°~63° なのでADCは使わずの撮影です。というよりはADCを必要としない高度60°になるのを待って撮影したのですが、雲がやってくるのは想定外でした。

 ま、10ショットも撮影できたのですからむしろラッキーと考えるべきですね。で、その10ショットをDe-rotationした画像がこちらです。

衝 2日後の火星、視直径14".5 地球からの距離=9715万km

2025/1/19 21h35m μ210+WREYMER PLAN 5×+TCA=4(Extend)+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=13700mm (F/58)
Shutter=20.97ms Gain=300 (62%) Duration=90s  AS!3 Drizzle1.5× 50% ×10  De-rotation 900s

こちらはオリジナル1枚元画像です。撮影時の火星暦は4月22日なのでまだまだ北極冠(北極フード)が大きいですね。北極の雲が消えて小さくなった北極が見えるのは火星の夏至(2025/5/30)の頃ですがその時の視直径は5".6です。気流はいい時期なので天気次第では撮影できそうですね →(星図)

2025/1/19 21h30m μ210+WREYMER PLAN 5×+TCA=4(Extend)+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=13700mm (F/58)
Shutter=20.97ms Gain=300 (62%) Duration=90s  AS!3 Drizzle1.5× 50% of 4285frames


こちらは確認できたアルベド(地形)のまとめです。


 これから火星は地球から遠ざかっていくので視直径が小さくなりますが、4月末でも薄明終了時の高度が50°もあるので、撮影はまだまだ続きま~す。

〈追記・撮影時のシーイング〉

1月19日の土星(中央緯度4.27°)

2025年01月28日 | 土星
気流が良かった1月19日に撮影した土星の記録です。

 土星に望遠鏡を向けたのは12月18日以来なので約1か月ぶりです。1か月前の土星は中央緯度が5.78°でしたが1月19日の中央緯度は4.27°まで小さくなっていました。これから土星は3月24日の環の消失(中央緯度0°)に向かって環の傾きが小さくなっていきます。

1月19日の土星(光度1.1等 視直径16.2″ 輝面比 k=0.999 撮影時高度28°)

2025/1/19 17h53m μ210+WREYMER PLAN 5×+ADC+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=8650mm (F/36)
Shutter=60.64ms Gain=380 (79%) Duration=90s  Autostakkert3 Drizzle1.5× 50% of 1484frame

〈撮影時のシーイング〉

↓ こちらは90秒露出を3枚 デ・ローテーションした画像ですが解像度は1枚画像より劣ってダメダメでした。

2025/1/19 17h52m μ210+WREYMER PLAN 5×+ADC+Apollo-C(UV/IRcut) FocalLength=8650mm (F/36)
Shutter=60.64ms Gain=380 (79%) Duration=90s  Autostakkert3 Drizzle1.5× 50% De-rotation 270sec


 今後の土星は2月9日に中央緯度 2°台に突入しますが、日没1時間後の高度が約10°なので拡大撮影は今月末が限界ですね~。

 拡大撮影はできませんが2月25日には西の空低いところで水星と土星が離角1.4°まで接近するので天気が良かったらウオッチングして見ることにしましょう。