ALQUIT DAYS

The Great End of Life is not Knowledge but Action.

再発

2020年11月05日 | ノンジャンル
ガンと診断されて、苦しい抗ガン治療を受け、
寛解したとする。

誰も再発は望まないが、再発した場合は、
また一から苦しい抗ガン治療のやり直しである。

寛解から最初の再発が一年、再び寛解から二度めの
再発が3年。

二度目は、3年も無事にいたのだから、一度目よりは
ましと考えられるだろうか。

寛解したのなら、もう再発は勘弁してくれ
というのが、ごく普通の感覚であろう。

ところが、断酒となるとそうではない。
お酒で散々な目に遭い、ばかりか、
周りも巻き込んで悲惨な状況に陥りながらも
やめられなかったからこその断酒である。

それは、ガン治療と同じく自分の為ではあっても、
自分の為ばかりではない。

一年やめて再飲酒した。今度は3年やめて
再飲酒した。やめている期間が長くなって
いるから、成長していると思うなら笑止である。

また一から悲惨さを味わう点では、ガンの
再発と変わらない。

まして、その再発は自ら招いたものである。

誰しも望まない再発を自ら招いて、また一から
やり直すことを繰り返すうちに、力は尽きて
しまう。

それは成長などでは無論なく、退行なのである。
スリップを繰り返すものは、退行を繰り返している
という事実を、肝に銘ずるべきなのである。

そして、大抵の場合は、その退行は、元の木阿弥の
位置より遥かに後方となる。
一年を無駄にしたと思っている者は、断酒に
至るまでの期間を加算していない。

その代償は、ガンの再発よりもむしろ大きい
かもしれない。





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