私は日ごろから税金の流れには透明性を持たせなければいけないという考えを持っています。税金は、市民が納めて下さったものだからです。決して、市長のモノでもないし、市職員のモノでもありません。
このような考えを持っているので、指定管理料は専用口座を事業者に作って貰って、そこで管理して貰うようにすべきだと議会や委員会で訴えてきましたが、全く声が届きません。市民のお金を扱っているのだとの認識が不足しているとしか思えません。
以下は、現市長の答弁です。がっかりです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
令和 1年 12月 定例会(第4回) 12月19日-05号
それでは、件名3いきます。事業者からの市への返金の取扱いです。
要旨1、返金が生じる事例です。
指定管理とか、あるいは委託事業等で返金が生じる場合ってありますよね。大体過去5年間で委託事業で返金が出たの何件、指定管理で何件ぐらいあるのか、数字をまずお示しください。
◎総務部長(大塚慶太君) 指定管理及び業務委託をしている施設において、運営に必要な事業費に差額が生じた場合には、協定書などに基づき精算を行っているところです。
指定管理施設は原則、精算不要ですが、指定管理者の経営努力以外の要因で余剰金が生じた場合には返還を求めており、直近5年間では96件の返還がございました。
一方、運営を委託している施設では、業務の仕様により精算を必要とする場合もあり、直近5年間では14件の精算があったところです。
以上です。
◆(広瀬明子君) 細目2にいきます。今、数字を示していただいたんですけれども、指定管理が96件もあったと。その返金されたお金の精査、細目2、返金内容の精査方法、これはどのように精査しているんですか。返されてきたお金が本当に正しいのかどうか。
要するに裏を返せば、市から渡したお金で行われた事業がちゃんとお金が使われていたのか。返金というのは引き算ですから、残ったお金が戻ってくる。先方にいったお金がちゃんと事業どおりに使われていたかどうかということにもなるんですけれども、そもそも返されたお金に間違いがないかどうか、これは誰がどういう形でチェックしているんでしょうか。
ただ、はいこれだけ戻りましたと数字だけ出して精算報告書、紙切れA4、1枚出してきて、はい、これだけですって、あそうですかって受けて終わりなのか、それともそのお金が何でこれだけ返金が出たのかという調査ですね、精査というんですか、それは当然すべきだと思うんですけれども、してませんよね、実態は。
◎総務部長(大塚慶太君) 事業費の返金に当たっては、事業者から提出された事業報告書の決算資料や精算書などを市で確認し、差額が生じている場合については、その内容について双方で協議しているという状況です。
以上です。
◆(広瀬明子君) 細目2のは、具体的にこれもヒアリングのときに通告しましたけれども、身体障がい者福祉センターの事例なんですよ。
ここは平成25年度から指定管理、10年間で始めていまして、毎年返金がありますね。
平成25年度約260万円、
26年度は770万円ですよ。このときの指定管理料が6,000万円いっていないですから、660万円でしたから1割以上が返金になったと。
平成27年度は340万円、
28年度が120万円、
29年度が740万円、
30年度が約180万円。
私は、何でこんなに毎年出るんだろうかと、返金が。本当に素朴な疑問を抱いて、平成29年度について約740万円の返金について、担当課に何度も、中身は何なんですかと聞きに行きました、8月ごろから。なかなか説明ができないんですよ、担当者も。いやいや、説明できないというのはおかしいでしょうと。これ市民のお金が戻ってきたんですから、約740万円ですね。これは決算額が約670万円(6700万円の間違い)の事業でしたから、1割以上ここも返金になったと。それで報告書の中には人件費と書いてあるんですよ。人件費で700万円以上返るということは、仕事がそれだけできなかった、利用者さんがいなかったのか、働く人が足りなかったのか、これもわからない。だから、明細を教えてくださいと何度も担当課に行きました。
そしたら担当者は、その事業者にいろいろと聞きに行ってくれて、本当にびっくりする説明が出てきたんですよ。9月19日ですよ、私、8月から行っていましたから。9月19日、担当者がこういう発言をしたんですよ。「おつりだから説明できない」と言われましたと。事業者ですよ、事業者の発言ですよ。えっ、と。私、あり得ないでしょうと。市からちゃんと見積もりをつくって業者さんが仕事をとるとき、何々に幾らかかりますと、だからこれだけくださいと言って、それで市が渡した。そのうちの700万円以上が返ってきた。それは何なんですかと聞いたらば、おつりであると、おつり発言が出たんですよ。
それで私びっくりして、「本当ですかって、そんなこと言うんですか」と言ったら、言われましたと。それで私はちょっと一瞬、耳を疑うような発言だったんで後日もう一回、「本当におつり発言あったんですか」と言ったら、「ありました」と。私、議会でこれ聞きますよと、こんなことあり得ないと思うから議会で言いますよと言ったら、「そう答えるしかないんです」と言われた。本当に正直に担当者は説明をしてくれました。
裏を返せば、おつりだから説明ができないということは、事業の説明がちゃんとできないんじゃないんですか、その年に行った事業、お金の分でですよ。例えばですよ、その年に6,000万円かかっていたと。これだけかかったから、市から幾ら、7,000万円もらったから1,000万円お返ししますという、引き算ですからね。事業がちゃんと説明できれば、人件費に幾らかかった、事業費に幾らかかったという説明がちゃんと成り立てば、予算でこれだけいただいていたけれども、これだけお返ししますと説明が成り立つと思うんですけれども、できないんじゃないかと。
そういう意味で私が聞きたいのは、返金の精査ですよね。ただ返されればいいじゃなくて、やはり厳しいチェックというんですか、それをするべきではないですかということなんです、この質問というのは。これはたまたま一事例で出しただけで、たまたま私の目に映ってしまったから。ほかでも、さっき委託で14件、指定管理で96件返金があると……
◆(広瀬明子君) これも全部同じような問題ではないかと思うんですけれども、何度もお伺いします。精査方法、返金の精査方法、どうなっていますか。
◎総務部長(大塚慶太君) 繰り返しになりますけれども、事業費の返還に当たりましては、事業者から提出された事業報告書等の内容を市が確認し、差額が生じている場合については、双方で協議し、協議の結果、精算の必要があると認めた場合については、事業費の一部について精査を行ったということです。
以上です。
◆(広瀬明子君) その協議が問題なんですよ。ちゃんと賃金台帳を出させるなり、それこそ領収書を添付してこれだけ使いました、だからこれだけ余りましたという、そういうことをしない限り、ある意味ではこの数字は信用できない。
そこで提案なんですけれども、再三私が求めています指定管理料に関してですよね。これは委託でも同じなんですけれども、額が張るものはその事業ごとに通帳をつくってもらうと。指定管理でもそうですよ。その通帳に、例えば市から5,000万円の指定管理をお願いしている場合は、それでその事業は完結するわけですから、出入りがよくわかるんですよ。そうすると、通帳を持ってこれだけ余りましたと、何月何日、人件費でこれだけ引いてわかっていく。そういう意味で、通帳をつくらせる、これは市が公募のときに「つくってください」と一言書くだけの話なんですよ。それで、指定管理のきちっとしている自治体は、それこそマニュアル(注1)でつくらせています。ぜひそういう取り組みを提案したいんですけれども、いかがでしょうか。
○議長(宝新君) 提案ですよね、質問ですか。
◆(広瀬明子君) いかがでしょうか、提案で。
○議長(宝新君) という質問ですか。
◆(広瀬明子君) はい、提案して、取り上げていただけますかという質問です。
○議長(宝新君) 答えられますか。
市長。
◎市長(内田悦嗣君) 現状で適正に行われていると思いますので、その提案は受けかねます。
以上です。
私見:
●「適正」なら良いとかではなく、本来は税金の使われ方の透明性を高めるために必要なんですがね!
●何をもって「現状で適正に行われている」と市長は思うのでしょうね?27年度に市は指定管理料・委託料・補助金から合計で675万9,025円も返金を求めた事例があるのに。そして、その返金理由は過年度退職給与引当金に当年度分を充てるのは認めないというものでした。これは27年3月に福祉法人に監査が入って発覚した事例です。監査が入っていなければ、見逃していたのではないでしょうか。事業毎に通帳を作らせておけば、年度末の精算時に容易に発覚できたはずです。
●市への返還金を「おつり」だと説明された事例を私は議場で披露して、「こんなの放置していいのですか、何とかすべきでしょう」と訴えたのに、市長は市民に対して「返還金はおつりでした」と説明するつもりなのでしょうか。私は市政を監視する立場にある者として、とても「おつりです」とは市民に対して説明できません。
○議長(宝新君) 広瀬明子君。
◆(広瀬明子君) わかりました。ずっとそういう、だからさっき言った補助金の返金も起きちゃったし、全く浦安市は反省していない。前の市長のときのことだったんですけれども、パターンは一緒なんですね。わかりました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
注1:独自の通帳を作ることが義務付けられている事例
25頁 物凄くしっかりしたガイドラインです。