長ネギの「白い部分」と「青い部分」について、ネット上では“食べる派”の人がいる一方、「切り落として捨ててる」「青臭いし食べようと思わない」“捨てる派”も少なくありません。
管理栄養士の岸百合恵さんは「長ネギには捨てなければいけない部分はない」と断言します。
実は、含まれる栄養素は少し異なり、「ネギオール」といったネギの特徴的な成分は、白い部分に多く含まれます。
一般的に、白い部分は「淡色野菜」に、青い部分はβカロテン量が多いため「緑黄色野菜」に分類されます。
βカロテンだけでなく、カルシウムやカリウム、ビタミンCなども、白い部分と比較すると含有量が多く、全体的に栄養価が高くなっています。
切ったときに青い部分からはぬるぬるとした透明の液体が出てきますが、これには「フルクタン」と呼ばれる食物繊維の一つであり、長ネギの甘みを決めるとともに、免疫力を高めてくれる成分です。
また、においや辛みのもとであり、疲労回復に役立つとされるビタミンB1の吸収を高めてくれる「アリシン」や、香りのもとになっている成分の一つで、強い殺菌効果や解熱作用を持っているそうです。
これらの香り成分の効果が、「風邪をひいたらネギを首に巻くとよい」といったような昔からの民間療法に使われてきた理由でもあります。
臭み消しにはネギのどの部分を使用してもよいですが、青い部分の方が加熱しても形が崩れにくく、香りも強いので、肉の臭み消しに向いているといえるでしょう。
加熱するととろりとした口当たりとなり、甘みが増すので、焼いたり煮たりして食べるのもいいですね。
今まで捨てていた人も、チャーハンや炒め物、かき揚げなどにも活用できるので、すぐに使う予定がなければ、細かく切ってタッパーやジップロックなどの袋に入れて冷凍しておきましょう!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます