yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

斯文(しぶん)

2024-02-25 06:32:31 | 文学
湯島の聖堂の管理団体を「斯文会」といいますが、ここに使われている「斯文」の意味を調べてみました。「斯文」とは「この学問、この道」ということで、儒教の学問、道徳を指します。出典は論語「子罕(しかん)篇」です。
 
  子、匡(きょう)ニ畏(おそ)ル。曰(のたま)ワク、文王既ニ没シタレドモ、文茲(ここ)ニ在(あ)ラズヤ。天ノ将(まさ)ニ斯(こ)ノ文ヲ喪(ほろ)ボサントスルヤ後死ノ者、斯(か)ノ文ニ与(あず)カルコト得ザルナリ。天ノ未(いま)ダ斯(か)ノ文ヲ喪(ほろ)ボサザルヤ、匡人(きょうひと)其レ予(わ)レヲ如何(いかん)。

  「訳」
先生が匡(きょう)の地で危険にあわれたときにいわれた。「文王はもはやなくなられたが、その文化はここに伝わっているぞ。天がこの文化を滅ぼそうとするなら、後代のわが身はこの文化にたずさわれないはずだ。天がこの文化を滅ぼさないからには、匡の連中ごとき、わが身をどうしようぞ。」

  金谷治 訳注 「論語」岩波書店


     


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