yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

シクラメンのかほり

2021-12-28 06:42:58 | 文学
名曲「シクラメンのかほり」は小椋佳が作詞・作曲し、1975年に布施明が歌い、レコ-ド大賞など数々の受賞をしてミリオンセラ-となった曲です。この歌の歌詞にちなんで、園芸界では真綿色、うす紅色、うす紫色の香りの高いシクラメンが競って作られ販売されたそうです。「清しい」、「暮れ惑う」などの語を小椋氏は北原白秋の全集を参考にし、また、詞の構成はエルビス・プレスリ-を参考にしました。小椋氏本人は、借り物のこれがあまり気に入っていない歌の一つであったそうです。そして銀行業務でアメリカに海外赴任の最中に、日本でヒットしていることを同僚から聞き、驚いたそうです。小椋氏は銀行員と作曲作詞家という二足の草鞋をはく男として有名になりました。
「愛しき日々」、「遥かな轍」、「愛燦々」も名歌だと思います。奥様の名前を佳穂里ということを聞き驚きました。シクラメンのかほりは、奥様への「愛の賛歌」という説もあります。奥様とは幼稚園の頃から70年のつきあいだそうです。
 
真綿色した シクラメンほど
清(すが)しいものはない
出逢いの時の 君のようです
ためらいがちに かけた言葉に
驚いたように ふりむく君に
季節が頬をそめて 過ぎてゆきました
うす紅色(べにいろ)のシクラメンほど
まぶしいものはない
恋する時の 君のようです
木もれ陽あびた 君を抱(いだ)けば
淋しささえも おきざりにして
愛がいつのまにか 歩き始めました
疲れを知らない子供のように
時が二人を追い越してゆく
呼び戻すことができるなら
僕は何を惜しむだろう
うす紫のシクラメンほど
淋しいものはない
後ろ姿の君のようです
暮れ惑(まど)う街の別れ道には
シクラメンのかほ(お)り むなしくゆれて
季節が知らん顔して過ぎてゆきました
疲れを知らない子供のように
時が二人を追い越してゆく
呼び戻すことができるなら
僕は何を惜しむだろう





コメント
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