yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

神田川 

2021-12-12 06:17:16 | 文学
 神田川(かんだがわ)は、東京都を流れる一級河川で、荒川水系の支流です。井の頭恩賜公園内にある井の頭池に源を発して東へ流れ、台東区中央区を経て墨田区の境界にある両国橋脇で隅田川に合流します。流路延長24.6km、流域面積105.0km2と、東京都内における中小河川としては最大規模で、都心を流れているにも拘らず、全区間にわたり開渠であることは極めて稀です。
フォークグループ「かぐや姫」の楽曲「神田川」になり、ミリオンセラ-となったほど有名であり、不肖にとっても青年時の境涯と重なる処があって愛唱歌の一つです。
歌詞は次の通りです。

    神田川
  貴方はもう忘れたかしら
  赤い手拭マフラ-にして
  二人で行った横町の風呂屋
一緒に出ようねって 言ったのに
いつも私が待たされた
洗い髪が芯まで冷えて
小さな石鹸カタカタ鳴った
貴方は私の身体を抱いて
冷たいねって 言ったのよ
若かったあの頃 何も怖くなかった
ただ貴方の優しさが 怖かった

貴方はもう捨てたのかしら
二十四色のクレバス買って
貴方が書いた私の似顔絵
巧く書いてねって 言ったのに
いつもちっとも似てないの
窓の下には神田川
三畳一間の小さな下宿
貴方は私の 指先見つめ
悲しいかいって きいたのよ
若かったあの頃 何も怖くなかった
ただ貴方のやさしさが 怖かった

1973年、喜多條忠(きたじょうまこと)氏は歌詞を発想し、手許のチラシの裏に書きとめました。僅か30分程度でした。電話で南こうせつ氏に伝えると、こうせつさんが5分後にはギタ-で曲をつけ終えました。歌詞に詠まれたのは喜多條氏自身の恋。東京・早稲田の学生街にある狭いアパ-トで同級生の女性との暮しでした。曲はミリオンセラ-となりましたので、南は「天から授かった曲」と言っています。
横町の風呂屋「安兵衛湯」は、今は廃業しているとのことです。三畳一間の下宿と神田川と言われている写真例は下です。
第24回の紅白歌合戦(1973)に出演候補になった際に、「24色のクレバス」が特定商標にあたるとNHKに言いがかりのようなクレ-ムをつけられ、「24色のクレヨン」に変更することを求められたのですが、レコ-ド会社はそれを拒否しました。その結果「神田川」の曲は紅白出場を逃しました。しかし、その19年後の第43回紅白歌合戦(1992)には出場を果たし、初出場の南こうせつ氏がソロでこの「神田川」を歌いました。自由奔放に生きた無頼派の詩人・放送作家の喜多條氏は去る11月22日に74歳で他界されました。ご冥福を祈ります。

        
   
               
               
コメント
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