山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

ストーリーのない旅を楽しむ

2007-02-06 00:26:11 | くるま旅くらしの話

旅というのは概ね計画的に行われることが多いようです。日程を決め、訪問先や宿泊場所等を決めて、スケジュールに従った行程を辿るのが一般的です。それなりに大切なことだと思います。

 しかし、私の提唱するくるま旅くらしは、どちらかといえば非計画的です。大雑把な行き先や日程は決めますが、曖昧です。例えば九州へ行くというのは決めてもどのように行くかの実際は未定ですし、日程も出発日と帰着予定日を漠然と決める程度で、あとは成り行き任せです。

何故このようなことが出来るかといえば、使える時間が自分の意思で自由になること、そして宿の心配が少ないからです。くるま旅くらしというのは、宿を背負って移動しているようなものですから、これを最大限に活かすのであれば、細かな計画などは無にして、成り行きに任せて出会いを拾ってゆく楽しみを満喫しなければつまらないというのが私の考え方です。

このような旅の仕方は、現役の人には無理でしょう。自由に使える時間の範囲内でしか旅を考えられないとすれば、時間の活用はどうしても計画的でなければならなくなるからです。しかしリタイア後の私のような者にとって、有り余る時間を活用するとなれば、計画のない方がより充実した旅となるのではないかと思うのです。

現役の社会は、如何なるケースであっても効率化の求められる世界での生き方を余儀なくされていると思います。時間を如何に効率的に活用するか、その結果として費用対効果は最大限発揮できたか、などということが生きて行く上での仕事の必須要件となっていました。競争に勝つためには当然の発想であったわけです。

しかしリタイア後の生き方には、この発想は必ずしも大切とは思われません。現役の人たちと同じように、老人といわれる人たちまでが全て効率第一主義で人生を送っていたら、世の中は歪んだギスギスしたものとなり、それに耐えられない人間が続出するに違いないと思います。効率第一主義は現役時代の必要悪ではないかと私は考えます。

 リタイア後は、この必要悪を修正、改善して、より人間らしさを求める生き方が必要になってくると考えたいのです。リタイア後も必要悪の中に留まって頑張る人もおられるとは思いますが、心豊かに生きるためには、どこかでこの必要悪を一度放棄されてみては如何でしょうか。

私がくるま旅くらしを提唱するのは、この必要悪を一度は放棄して、心の赴くままに、自由を自分のものとして使い、効率などとは無縁の本来のありのままの自分の姿を確認することが、残された人生を心豊かに生きて行く上の大きな力となるのではないかと考えるからです。

それゆえ、ストーリーのない旅を楽しむのがくるま旅くらしの基盤となるように思うのです。旅のストーリーは結果のもたらすものであり、そこにくるま旅くらしの意義が存在するように考えます

今回はくるま旅くらしの根っこの理屈を少々述べさせて頂きました。

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3 コメント

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ポカぽか陽気に誘われて! (京らんざん)
2007-02-06 14:01:11
異常気象に見舞われて、今日は春を思わさせるような暖かさです、お元気ですか!?
氏曰く、「「くるま旅くらし」の根っこの理屈」は、世界の環境問題を真剣に議論彷彿させるほどのインパクトある響きを感じました。
日本独自の「モーターホーム」社会への建設に一歩踏み出す行動と勇気を祝して、今夜は一人で(かあちゃんは飲めないので)鹿児島は白金酒造の芋焼酎で、お先に乾杯しま~す!
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焼酎大好き! (馬骨)
2007-02-06 18:48:58
オッ、いいのを飲んでおられますねえ。白金の露ですか?それとも石蔵?セミアル中を自認していますので、真に京らんざんさんが羨ましい。本当は旅の理屈などよりも、こちらの方が嬉しい現実なのです。
真に暖かい冬で、これなら冬眠する必要はなかったと、旅に出掛けなかったのを少し悔やんでいる今年です。それにしても地球は大丈夫なのでしょうか。心配です。
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ウイ~いい気分になってます! (京らんざん)
2007-02-06 22:40:56
さすがですね~馬骨さんの眼力=洞察力恐れ入りました!
白状します、今夜は白金の露(黒)です。
ほどほどに飲ってま~す!
明日は休肝日にしなければ山の神に、、であります。
ともあれ、「くるま旅くらし」の愉快で美味な話題を肴に、一献傾けられる日が来る事を願っております。

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