1年間封鎖していたくるま旅の鎖を解いて、さあ、先ずこの春は東北の春を存分に味わうぞ!と柄にもなく老人の胸を大きく膨らませていたのだが、4月の日時が進むにつれて、その夢が急速に凋(しぼ)み始めている。
憎いのは新型コロナウイルスという奴だ。どのようなバイキンであっても,戦いはせずに友好関係を築いてゆきたいというのが菌やウイルスなどが原因の病に対する自分の考えなのだが、この新型コロナウイルスという奴は、一筋縄ではゆかない相手のようだ。人間という生き物の弱点を巧みに衝いて攻めて来ており、今はとても友好関係を考えることなど論外のようだ。自分としては、逃げ回ることなどせず、正対してこちらの強さを見せつけてやるよう鉄壁の構えを取るしかない。
しかし、自分の覚悟は決まっているとはいえ、世の中は戦々恐々としており、この調子だと、くるま旅の方もこの騒ぎが収まるまでは昨年に引き続いて封鎖することになるのかもしれない。それがどれくらいの期間となるのか、気になるところだ。
今頃、岩手県エリアなどに、つくばナンバーの車で、「春の旅でござんす」とお邪魔したとしたら、果たして歓迎されるものなのかどうか。ためらいは、東北のどの県を訪ねても同じように思える。
では東北以外のエリアはどうなのか。これも問題だ。当方が頑健で新コロ君など問題にしていないといったところで、もし身体のどこかに知らぬ間に新コロ君が取りついていたとしたら、旅先でバラ撒くことになるやもしれず、或いは逆に旅先の見知らぬ地で強力な新コロ君に攻められるやも知れず、そうなると、病への耐性に不安のある家内が心配になる。
とにかく今は、くるま旅に関しては八方塞がりの状態にあるようだ。これでは、とても安心して旅を楽しむことはできないだろう。その様に考えて今年の春の旅は、取止めることにした。
傘寿を迎え、自分に残されている時間がそれほど多くはないことを想うと、この時間ロスはかなり大きく痛いものとなるのではないか。せめて半年ほどでワクチンや治療薬の開発が進んで、新コロ君が降参の白旗を掲げて友好関係を申し込んでくるような事態となるよう願い、祈るばかりである。
貴兄の老後の楽しみだった車旅の断念も致し方ありませんね。不要不急???の外出を控え、やむなくテレビのコロナ報道を追っては行政の危機管理の無さ、遅さ、ノンキぶりにイライラする毎日は当分続きそうです。あとは自身で身を守るしかありません。感染せぬよう体力を付けるべく昼寝でもしましょうか。