山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

筑波山登山の記(第7回)

2013-11-19 21:56:34 | 筑波山登山の記

<第7回 登山日 2013年11月19日(火)>

 前回の登山日から2カ月半も経ってしまっていた。もっと涼しくなってからと考えたりしていたのだが、涼しくなったはずなのに、なかなかその気になれなくて、つい今日まで伸びてしまった。10月末から11月上旬にかけて2週間ほどくるま旅をしたのだが、この間は歩く時間が少なくて鍛錬不足となってしまった。しかし、それ以外の日々は、連日15kgの負荷を身につけて1時間半ほどは歩いているので、足腰に関しては久しぶりの登山に対しても不安は無い。ただ、平地を歩くのと急坂を登り下りするのとでは、身体の使い方が違うので、油断は禁物である。そのような心境を持っての今回の登山だった。

せめて足元が見える程度の明るさになってから登山を開始しようと、家を出たのは5時10分頃だった。周辺はまだ真っ暗で、ライトを点けないと車の走行は出来ない状況だった。この頃は暗い時間帯での車の運転に、次第に自信が持てなくなってきているので、慎重に慎重を重ねての走行だった。東の空が少し明るんできた頃、筑波山麓のいつもの駐車場に到着する。6時5分過ぎだった。ここから登山口までは、15分ほどの登りの道となる。今日は筑波山神社の少し下にある大御堂というお寺さんの脇を通って行くことにした。初めての道だったが、途中大御堂の境内には通せんぼがしてあって、登山者も境内を横切るなとの警告が出されていた。了見の狭い坊さんだなと思った。このような寺にはお参りしたくもない。

間もなく登山口に到着。ここから登山開始である。このコースは急坂続きで、途中平らな箇所は殆ど無く、僅かに50mくらい下る場所が一つあるだけで、登山口辺りもいきなりの急な坂道となる。直ぐ傍に筑波山のケーブルカーの宮脇駅があるけど、この駅に着くまでは一般の乗降客の方も青息吐息での急坂の登りを味わわなければならない。ケーブルカーの人は、そのあとは楽チンだけど、登山者は青息吐息をずっと続けなければならない。この時間帯はケーブルカーの運転はまだ開始されてはいない。

いつものペースで石段への足を踏み出す。しばらく杉林の中を、剥き出しの根に躓かぬように注意しながら、ゆっくりと歩み始める。少しの間は息が上手く整えられないのだけど、5~6分経つともう大丈夫。それから先は、ただ足元だけを見つめるようにして、一歩一歩を積み上げるだけである。頂上までたった2.3kmしかないのだけど、平地なら20分も掛からない距離なのに、それから頂上に辿り着くまでに1時間20分もかかってしまった。きつくて辛い一歩が、この頃は楽しみに変わるようになってきた。ただひたすら歩み続けていれば、必ず頂上に辿り着くことが出来るのである。その当たり前のことが、一歩の重みとなって感じられるようになって来た。何ごとも全て一歩から始まり、その積み上げが結果をもたらすのである。登山は、それを確実に証明してくれる。今回の男体山頂上までの歩数は、5,867歩だった。2.3kmをこの歩数で割ると、一歩の幅は39cm余となる。普段の歩きの半分ほどの歩幅だったことが判る。ま、そのような余計なことなども考えながらの、今日の登山だった。

      

男体山御本殿。登山した証拠写真として、毎回筑波山神社の山頂にある御本殿を載せることにしている。今日は秋も深まって、周辺の樹木たちも紅葉を終えようとしているかの如くだった。

      

男体山頂上付近から見た関東平野南西部方向の景観。中央に白く膨らんでいるのは富士山。もうすっかり雪化粧している。

      

筑波山御幸ヶ原から見た西北部の眺望。遠くに連なって見える山々は日光連山である。こちらの方は未だ冠雪が確認できない。

この秋になって筑波山への登山者が増えたと聞いていたけど、今日は平日の所為なのか、そのような雰囲気はあまり感ぜられなかった。早朝なので、それを判断するのは無理なのかもしれない。男体山の頂上では、いつもだと何組かの登山者に出会うのだけど、今日はたった一人にしか会えなかったのは寂しい。下山の途中に会う人も、夏のシーズンよりは少ない様に思えた。登山口まで下りた時が、ちょうど始発のケーブルカーが動き出す時刻で、その乗客がかなりいるのを見て、登山者というのはもしかしたら、ケーブルカー登山者のことなのではないかと思った。御幸ヶ原の頂上駅まで行けば、そこから先あまり苦労しないで、男体山と女体山に登ることが出来るからである。途中のプロセスが歩きでなくても筑波山に登ったということになるのだから、その人たちで賑わったのなら、登山者が増えたことになるのかもしれない。つまらぬ屁理屈を想いながらの下山だった。

今日は取り立てて印象に残る出会いは無かった。強いて言うならば、男体山のてっぺんに腰かけて、昨日アメリカから帰国した筈の親友にメールを送ったということくらいか。丁度8時頃だった。時差ボケで、未だ寝床の中にいるかもしれない彼を驚かせてやろうという魂胆。そのあとしばらくして無事に昨日帰国したとの報告を受けて安堵した。結果的にいつもより10分ほど早く登り、下りも1時間を切る早さでの下山となった。鍛錬の結果が少しずつ実って来ているのかもしれない。だけど、下りの方はかなり膝が笑い出し始めて、保温サポーターだけではダメなのだなというのを実感した。膝に問題を抱えているので、これから先は要注意である。

次回は今月中にもう一度チャレンジしたいと思っている。出来れば、ご来光とやらを拝んで見たい。そのためには暗い内に登り始めなければならず、懐中電灯やヘッドランプなどを用意する必要がある。今日もご来光を迎えた後に下りて来られた方々と会っているので、自分も何とかなるのではないかと思った。筑波山は山頂付近でも樹木が多いので、ご来光は、女体山の岩場で迎えるのが一番だと思う。さて、どうなりますことやら。

コメント
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