山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

国産ライムは焼酎と一緒に

2010-11-22 06:34:41 | くるま旅くらしの話

  先日の西日本への旅の中で、瀬戸内は大三島で手に入れたライムの果実を、只今ひとり悦に入って毎晩食して(?)います。ライムを食するというのは正確ではなく、搾って飲んでいるということになりますが、それも正確ではありません。あんな苦くて酸っぱいものをそのまま絞って飲むということができるはずがないからです。ライムといえば、私の中では酒に注ぐものという固定観念が出来上がっています。

ライムというのは、柑橘類の仲間です。日本の国内ではあまり栽培されていないようで、私が国産の物にお目にかかったのは今回の大三島が初めてでした。最近の瀬戸内地方では、レモンの方はかなり作られており、今では現地でなくても守谷の近所のスーパーでも時々お目にかかることが出来ます。しかし、ライムの方は先ず普通のスーパーでは販売されていないというのが実態ではないかと思います。

随分昔の話ですが、一時カクテルに凝ったことがあり、ジンベースでライムを使ったものを幾つか作って楽しんだことがありました。今ではそのような手のかかることは一切しておらず、シェーカーやグラスなどもどこかに消えてしまいました。当時も新鮮なライムを手に入れるなどはまず不可能といってよく、壜入りのライムの絞り汁を使うだけでした。そもそも本物のライムというのを見たことが無く、壜のラベルに描かれている青い実を見て、なるほどこれがライムというものなのかと思う程度だったのです。

その後本物のライムに出会うチャンスもあり、思ったよりも小さい実であることを知り、レモンとは随分違うんだなと思ったのでした。しかしなかなか気軽にその本物を買うこともままになりませんでした。というのも、レモンに比べてかなり高額だったからです。お酒類のアクセントとして用いる他には飲食の必需品とも思えず、何も無理してそんなものを使う必要も無いと思っていたからです。

ところが今回大三島で4日間過した中で、二つの道の駅を何度か往復したのですが、そのどちらの道の駅の野菜・果実売り場の中にも、ライムを見ることが出来たのでした。売り場に並べられているのは圧倒的にみかんとレモンが多く、数年前にはそれほど多くなかった青いレモンが増えているように感じました。その中に混ざってライムが売られているのに気づいたのでした。うっかりすると見過ごしてしまうほど数は少なかったのですが。驚くほどに安い値段でした。レモンよりは少し高かったのですが、それでも6個入りの1袋が200円なのです。これを見つけたのが着いたその日でしたので、ここを出るときに買って家まで持ち帰ろうと考えました。

とりあえず1袋を買い、どのような使い方ができるかを試してみようと思ったのです。私は酒飲みですから、ライムはどのようなアルコールにフィットするかという試です。手元には焼酎、日本酒、ウイスキーの3種のアルコール類がありました。日本酒にこのようなものを滴らすのは明らかに邪道だと思っていますので、これを避けてウイスキーと焼酎で試したのですが、ウイスキーの方はどうもよくありません。ウイスキーの苦さとライムの苦さが混ざると悪質の苦さとなってしまうようで、どちらの良さも消し飛んでしまう酒の味となることがわかりました。一番まともなのが焼酎でした。持参したのは乙類の麦焼酎でしたが、これは何だか勿体ない感じがして、ライムは甲類の焼酎の方が合っているようです。

その後旅の途中でジンを買い、懐かしいジンライムのホットを作って飲んで見ましたが、カクテルというわけではなく、ジンにライムを絞って入れただけのものをお湯割しただけですので、ちょっぴりキツ過ぎて胃への負担が大きいように思いました。その後の試みでは、安心してライムの香りと味を楽しむには甲類焼酎の20度のものがフィットしているように思います。お湯の冷めにくいコップ(ガラスの厚みのある少し大きめのもの)に焼酎を3~4分目ほど入れ、それに二つに切ったライムの実の半分を絞って入れ、熱いお湯をたっぷり注いで飲むのです。焼酎の持つ癖のある香りが消え、ライムの爽やかな香りが満ちます。そしてそれを口に入れると、ライム独特のかすかな苦味が舌と喉を心地よく刺激してくれるのです。

大三島を出るときには販売所のライムを全部買い上げてしまおうなどと考えていたのですが、店の人に聞くと、入荷は不定期だそうで、いつも確実に入るとは限らないというのです。それだけ作っている人が少ないということなのでありましょう。これは迂闊でした。出発の当日、辛うじて二つの道の駅にあったものを全部買うことが出来ましたが、全部といっても手に入ったのはたった5袋だけでした。

その日からもう半月以上が経ちました。早いものです。帰宅以降、毎日1個ずつのライムを使って、ホット焼酎ライムを大きめのコップで2杯飲むのが、今の私の晩酌の楽しみとなっています。国産ライムには、日本の蒸留酒である焼酎が実に美味くフィットしているように思っています。しょうもない酒飲みの話でした。

 

  

 大三島で手に入れてきたライム。6個入り1袋で200円というのは、格安である。もうかなり時間が経ったので、少し黄色くなり出しているけど、中身の方はしっかりと果汁が詰まっている。ライムはレモンと違って、皮が薄く、果汁が豊かに思う。

コメント
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