<はじめに>
今日からつい先日まで北海道で暮らした旅の様子を掲載することにします。本当はこれらの様子は、旅の間の毎日の携帯電話からの投稿を予定していたのですが、その投稿方法が変更になったのを知らず、旅に出て従前どおりの投稿をしていたため、一週間ほど経った後に更新が出来ていないことを知らされて気が付き、大いに面食らったのでした。投稿の要領が変更になったのに気づかず、以前と同じままに何の不安もなく投稿記事を書いて処理していたのは、迂闊(うかつ)と言えば迂闊ですが、プロバイダーが何で又このような変更をする必要があるのか、自分には理解できないことでもありました。
ネット絡みの世界は、老人を惑わす不要の改革が多いような気がします。何でもかんでもちょっとした利便性を改善だと考えるのは必ずしも正しくはないような気がします。こんな調子で、この世界の改革が進んでゆくと、もしそれが人類の生き方にフィットしていなかった時には、とんでもない世の中を生み出すのではないかという不安を感じざるを得ません。進化や改善のスピードはそれが速ければ得をするという発想は慎重に改めて欲しいものだと思いました。(これはプロバイダーに対する想いですがどうせ伝わらないことでありましょう)
さて、今回の北海道の旅の記録は、トータルとして少し長めの記録となっていると思います。というのは、今までは旅の毎日に起きた出来事を記録として自分の思いなどをあまり注入しないようにして簡明に書くように心がけていたのですが、今回はそれを途中から止めようと思いました。もともとエッセー的な書き方をしたいと思っていましたので、ただ事実だけを書くことにはそろそろおさらばをしようという気持ちが強くなって来ていたからなのです。旅の間に起こった事実を記録することは大切ですが、それだけでは自分が生きている想いというものを示すことは不十分です。それをクリアーするには事実は事実として、それを自分自身がどう感じたかを書くことが大切だと思ったわけです。それが本当に大切なことなのかどうかは良く分りませんが、その思い込みを重視した書き方となっていることを予めお伝えしておきたいと思います。
2010年 北海道くるま旅くらし でこぼこ日記
期 間:7月10日~8月22日
宿泊日数:43泊44日
総走行距離:5,090km
旅の人:山本拓弘&山本邦子
旅のくるま:SUN号
<旅に出る前に>
今年は北海道の旅が危ぶまれていた。というのも3月に邦子どのが病を患い、手術をするという大きな事件があり、もしかしたら長期の旅は無理かもしれないと思っていたからである。幸い術後の経過は順調で、担当医の方からも大丈夫との太鼓判を押して頂き、ま、家にいてじっとしているよりは、知人との再会や新しい出会いの中で元気を頂いた方が心身の静養にもなると考え、思い切って例年の旅を敢行することにしたのである。
ということなので、今年はやたらに走り回ることは避け、なるべく涼しげな場所を選んでゆっくり過したいと考えている。と言ってもやはり毎年訪れたい場所が幾つかあり、それを外して一所にずっと滞在することは難しく、結局はそれなりの距離を移動することになるであろうとは思ってはいる。
いつもだと北海道までの往復は、高速道などを使わず一般道を行くのだが、今回は移動の楽な高速道を、急がないで途中泊りながら行くことにしている。何といっても千円余で信号のない道を走れるというのはありがたいことである。家の近くにある谷和原ICから常磐道に入り、いわきから磐越道へ、そして郡山JCTから東北道に入り、北上して盛岡の先から八戸道に入り、そこから先は一般道で大間まで行き、フェリーに乗るというコースを考えている。途中東北道の何処かのSAで泊ることにしているけど、邦子どのの体調次第で臨機応変に対処することにしている。何しろ内地の暑さは全国的に話題を振り撒き始めているので、大事をとることが肝要だ。
北海道では幾つか訪ねたり参加したりする既定の予定がある。一つは昨年も参加させて頂いた北海道HMCCの皆さんの厚田漁港での集まりに参加させて頂くこと。それからその後は大急ぎ富良野の花畑を見に行くこと。その後は丸瀬布町にあるマウレ山荘というホテルの経営するミュージアム(美術館)を訪ねて亡き畏友安達巌の画集を寄贈させて頂くこと。それが済んだら6月下旬から美深のキャンプ場に滞在されているWさんご夫妻に挨拶に参上すること。そして最後の課題は札幌近く(と言っても少し遠いけど)の栗山町にある自動車工場で、SUN号のシャーシー部位の塗装をすること。ざっとこれだけ書いただけで、もうかなり行程が制限を受けることになってしまう。幾ら自由になどと言っても、実際にはこのような状況であり、ま、人との係わりなどを考えれば当然のことと納得している。
邦子どのの記録では、昨年は40数人の新しい人との出会いがあったとのことだが、さて、今年はどのような出会いが待っているのだろうか。旅に出る前の期待はいつも変わらない。