山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

春の嵐からの脱出

2010-03-15 02:33:12 | 宵宵妄話

しばらく続いた春の嵐の中に身を潜めていました。先月の半ば、突然我が家を襲った春の嵐は、今ようやく収まりつつあり、私の心も平静を取り戻しつつあります。馬の骨にもかけがえのない大切なものがあり、それが危機に面したときには、とてもブログを書き続けることなど出来ないことがわかりました。ま、そのことは措くとして、今日からは元に戻ってブログを続けさせて頂くことにします。

先週1週間はブログを休み続け、実質は先月半ばから日記以外は殆ど何も書くことをしないという有様でした。この間のブログのアクセス数などを見ますと、毎日500件を遙かに超えるという驚くべき数となっており、これは一体どういうことなのだろうかと、故知らぬ圧迫感を感じ続けてきました。このような、ややイジけたジジイにも何かを期待されているのかと思うと、何時までも春の嵐の中に身を潜めてはいられないなと思った次第です。

ところがようやく気持ちの切り替えが出来そうだと思ったのですが、気がついてみれば、一年の中で最も厳しい花粉の季節の真っ只中に突入していたのでした。毎日花粉情報の予報を見ながら、このようなものを見ても見なくてもこの季節の樹木たちの人間どもへのしっぺ返しは、避けては通れないのだと、半ば諦めて薬を飲み、マスクをして外出の最小化を思うばかりなのです。

最近では花粉症の研究も進んで、1日1錠飲むだけでかなり症状が治まり、軽減される薬が処方されるようになりましたが、それでも治療の限界を超える日が何日か必ずあり、その時は鼻を赤くしながらとにかく時の過ぎるのをじっと待つだけの時間を過ごすことになります。

というようなわけで、真に冴えない毎日なのです。何を話材にブログを再開しようかと考えたのですが、やっぱり花を取り上げようと思いました。花粉というのも文字通り花に関連が深いものですが、春の花といえば悪さをするようなものではなく、百花繚乱の妍を競うというのが本来の姿であったと思います。それがこの頃は杉や檜などの目に見えない花の粉にまぶされてしまって、泪で本来の花たちの美しさを直視できないほどになってしまうなんて、半世紀前の少年時代では想像も出来ない途方もない変化のように思います。

マスクにメガネというのがこの季節の私の外出の正装(?)スタイルですが、とにかく糖尿病の身には歩くことが不可欠の課題のため、万難を排して歩くことに努めています。その中で春の到来を印象付けてくれた花を二つだけ取り上げたいと思います。花といえば私の感覚では圧倒的に野草たちが優先されるのですが、今回は野草たちではなく、通り道で出あったどなたかの庭先に見つけた花二つです。

その一は、守谷に越して来てから毎年少しずつ樹木が生長し、それにつれ咲く花の枝ぶりも膨らんできているお隣のIさん宅のミモザの花です。丁度側道を包むように枝が広がっているミモザの木は、2月の半ば過ぎに黄色く色づき出し始めて、只今が開花の最盛期です。私は守谷中を歩きまわっていますが、これほど見事なミモザの花を見たことがありません。守谷には古い農家が多く、このような外来種の樹木は殆ど植えられていないようです。Iさんも私たちとそう変わらぬ時期に越されて来ていますが、この木を選ばれたのには、それなりの感慨がおありだったのだと思います。毎日春を実感できる一本の樹木がお隣にあるというのは、真に有難く嬉しいことです。 

   

青空に映えるミモザの花。これだけを見ていると花粉の塊のようにも見えてくるが、この花は悪さをしない。 

もう一つの花は、散歩の途中に突然目に飛び込んできた、通りすがりの道端に接した庭のクロッカスの花です。クロッカスにはいろいろな花の色揃えがあるようですが、私が一番好きなのはやっぱり濃い紫色の花です。クロッカスはサフランの仲間で、サフランは秋咲きですがこちらは春の花です。サフランはそのおしべが薬用になるのだと、その昔今は亡き父が裏庭に何株かを植えていたのを思い出しますが、クロッカスには薬効があるのかどうか私には解りません。そのようなことはともかくとして、ぼやぼやとした陽気の中でも、凛として濃紫の花を咲かせているクロッカスは、花粉症の憂鬱をいっぺんに取り除いてくれるような存在感を私に与えてくれたのでした。今年の春一番の嬉しい花との出会いでした。これで春の嵐からの脱出が図れそうな気分になりました。

  

 冬の眠りから一気に目覚めたクロッカスの花たち。体全体が花といった感じで、春の到来を宣言している。

コメント
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