山本馬骨の くるま旅くらしノオト

「くるま旅くらしという新しい旅のスタイルを」提唱します。その思いや出来事などを綴ってみることにしました。

春花斉放(2)

2010-03-27 02:26:10 | 宵宵妄話

24日の続きです。もう最盛期の峠を越えつつある花もありますが、今日は我が家の裏庭の野草園の花も加えて紹介します。裏庭の野草園は半坪ほどですが、数年前に40cmほど穴を掘り、その中に水はけの良い赤玉土や鹿沼土に砂、それに腐葉土などをいれ、起こした真土を戻して何種類かの野草を植えたのですが、少しずつ退化して来ているようで、その数が少し減った様な感じです。野草たちの上には、春蘭と一緒に知らずに連れて来てしまったアケビのための棚が作ってあり、それが今年はかなり大きく育ちそうですので、実を結ぶばせてくれるか楽しみです。

なお、24日の花の中で、辛夷(こぶし)の花の写真が、どうやら辛夷ではなく白モクレンのようでした。現地で見ると、モクレンとは思えないほどたくさんの花を咲かせており、花の姿も辛夷の感じだったのですが、花が上を向いて咲いていますので、やっぱりモクレンのような気がします。お詫びして訂正します。

〇ユキヤナギの花

    

ユキヤナギは雪柳と書きますが、正にその咲きっぷりは柳の枝に雪が降り積もった感があります。こんもりとした花の固まりは、一つひとつの花では味わえぬ、植物の春の表現なのだなと、毎年この木の株が膨らんで白くなる度に思いを強くします。守谷に越してから毎年楽しみにしている道端の一株です。

〇ミツマタの花

   

ミツマタは三椏と書き沈丁花(じんちょうげ)の仲間ですが、和紙の原料として楮(こうぞ)と並んで有名です。なんとなくとぼけた感じの花ですが、よく見ると温かさがあって、なぜかホッと安堵感を覚える花です。この頃は栽培種も多様化したのか、白っぽい灰色の花だけではなく、鮮やかな黄色や橙の花が混ざったものも見掛けられるようになりました。でも私は昔からの三椏の花が好きです。花の由来は勿論枝振りというか、枝の根元が三つに分かれているからです。不思議な木でもあります。左は本来の三椏。右は園芸種として開発されたもので、色鮮やかです。

〇我が家のショウジョウバカマの花

    

野草園の一番端に3年前ショウジョウバカマを1株植えました。どこから買ってきたのか忘れましたが、これは自然の中の野草ではなく、栽培されていた野草だったと思います。この花は、東北の春を訪ねれば、どこにでもキクザキイチゲなどと一緒に見出すことができますが、関東のこの辺では、野生のものを見かけたことはありません。嬉しいことに今年は去年株分けしたものの内の一つが花を咲かせてくれて、花が倍加しました。ショウジョウバカマは、猩猩袴と書き、その命名は花の咲く姿とその下方のロゼット状に広がる葉の姿が、猩猩(=オランウータンに似た中国の想像上の怪獣)が履く袴に似ているという、勝手な想像から来ているようです。猩猩などという不気味な怪獣などとても想像できない、艶やかさと清楚さを備えた美しい花だと思います。

〇我が家の春蘭の花

    

毎年書いているように思いますが、春蘭は田舎の春の山の代表的な花でした。それが次第に少なくなって、今頃は里山だった箇所にその姿を見出すことは難しくなってしまいました。この株は、福島県喜多方の山林の中で、樹木が伐られて開発される場所に残っていた株を、可哀想と持ち帰って植えたものです。東北の青森県辺りになると、まだまだ健在な山が多いようで、数年前の何処かの道の駅では、食材として売っていたのを買って、お浸しにして食べたのを思い出します。小さいけど野生の蘭らしさを主張している花です。

〇白花ホトケノザ

   

ホトケノザと呼ばれる野草には2種類あって、別名タビラコと呼ばれる野草が春の七草の中の一つとして食されていますが、この写真の花は食用にはならず、雑草としてほぼ1年中どこにでも咲いているような存在です。ありふれた花ですが、早春の日溜まりの中に赤紫の花を見つけて、虫眼鏡で覗いてみますと、なかなか艶やかな形(なり)をしています。ここの写真はその白花を見つけて撮ったものです。普通この草のほとんどの花は赤紫色ですが、これは白っぽくて僅かに薄い赤が混ざっています。初めて見かけましたので、少し興奮してしまいました。土の関係か何かで花びらの色素が欠けてしまったのかもしれません。まさか新品種ではないと思います。なお、ホトケノザというのは、仏の座と書き、タビラコの姿がショウジョウバカマと同じように、越冬の葉がロゼット状であり、それが仏様が坐る台座のように見えるのをなぞらえて称したようです。もう一つのこの花がホトケノザと呼ばれるのは、対生してついている葉が丁度仏様の坐るハスの花に似ているところから、そう命名されていると図鑑に書かれていました。皆、見事な命名だなと思います。

花や野草の話になるときは、大抵はブログのネタが切れた時か、或いは気分転換を図りたい時なのですが、今回はその両方のようです。明日から出直すつもりで机に向かっています。

コメント
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