村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

調布の玉川

2013-07-31 23:15:10 | 村雨庵 稽古 
今日は水曜稽古
いつものお菓子屋から届いた菓子は
錦玉の「玉川」と「調布」

調布と言うお菓子は
麻布をあらわしている菓子だという


調布の意味は
その昔は税金の代わりに麻布を納めたところから
どら焼きの皮で求肥を巻き
布の形をかたどると調布というらしい

先日サカチカさんの岡山出張のお土産は
よくある鮎のお菓子のようだが
ただ巻いてあるだけで
銘は「調布」とあり 何なんだ調布とはと
その意味を調べたばかりだ
その話をすると鶴仙人が
「そんな意味とは知りまへんでも 関西では調布とう名前のお菓子をよく聞きまんな」とのこと
よくある日常のお菓子らしい



このお菓子
見たことはある 
だから食べたこともあるお菓子だろうが
名前の由来は知らなかった

また玉川と聞くと 六玉川ムタマガワを思い浮かべる
六玉川とは歌枕に使用される六か所の玉川で
野路の玉川 (滋賀県)
源俊頼 明日もこむ野路の玉川萩こえていろなる波に月やどりけり  

野田の玉川 (宮城県)
能因法師 夕されば潮風越してみちのくの野田の玉川千鳥鳴くなり 

調布の玉川 (東京都)
東歌 多摩川に曝す手作りさらさらに何そこの児のここだ愛しき  

井手の玉川  (京都府)
藤原俊成 駒とめてなほ水かはんやまぶきの花の露そふ井手の玉川 

三島の玉川  (大阪府)
相模  見渡せば波のしがらみかけてけり卯の花咲ける玉川の里
 
高野の玉川  (和歌山)
弘法大師  わすれても汲みやしつらん旅人の高野の奥の玉川の水 

調布の玉川は 多摩川にさらすてづくり とかで布をさらすのだ

きっと いつものお菓子屋さんは
六玉川を知った上で調布のお菓子を持ってきたのだろう と思うと
ちょっと 
感動した



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