村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

藤原定信を覚えたい

2019-05-14 01:35:44 | 古筆
今日は古筆の研究会
今日のお勉強は藤原定信ふじわらのさだのぶ
(1088―1156ころ)平安後期の公卿、能書。
三蹟の一人として著名な藤原行成の5代目の孫。
父は『元永本古今和歌集』など一群の遺品の
筆者と考えられる藤原定実。
父親の影響から書に巧みで、
『本願寺本三十六人家集』
(1112年の成立と推定される)に
25歳の若さで筆者として加わり、
『貫之集下』(「石山切」)、
『順集』(「岡寺切」「糟色紙」)、
『中務集』の三帖を揮毫している。
こののち、
額、上表文、願文、異国の返牒、色紙形と、
能書の大事を一手に引き受ける活躍を示した。
さらに、
5048巻に及ぶ一切経を1人で書写するという
「一筆一切経」を、23年間を費やして
1151年(仁平1)に成し遂げた。
そのため、速書きとなり、
側筆を使った右肩上がりの独自の書風をなし、
後世、「片上様(かたあがりよう)」
(『入木口伝抄(じゅぼくくでんしょう)』)
といわれる写経の書体の一つの型を生んだ。
『久能寺経』の「譬喩品」(静岡市・鉄舟寺)や
「戊辰切」(巻下)、
「戸隠切」(戸隠神社ほか)、
さらに藤原行成筆『白楽天詩巻』奥書
(東京国立博物館)など遺墨は多い。
官位は従四位下・宮内権大輔にとどまったが、
書道史、写経史のうえでの存在は大きい。
(日本大百科全書の解説ヨリ)


おととい三渓園の茶会
濃茶席の席主は古筆の先生のエフ先生だ
伺うと茶室には表道具が
箱から出され広げてある
水気のある茶碗や水指は
しばらく干してからでないと
終えない
箱も風呂敷もまだ役を為さず休息中
道具は剥き出しで危ないし場所をとる
茶会や茶事の道具の後始末は
支度するより厄介だ
先生お二人もお道具も無事
何よりだ

写真の菓子は
葛製のあやめ
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