村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

小野通女

2013-07-13 23:39:31 | 美術館・博物館
今日は東美の講演会へ行く
演題は「仮名文字の成立とその後の展開」名児耶明先生だ
その前に
松風庵さまと出光美術館へ
現在の展示は「文字の力、書の力」
8月18日まで開催



さて出光美術館 入るとすぐ「高野切」 一の手
高野切は
平安時代後期、古今和歌集の書写本である
料紙は上質の麻紙で雲母砂子キラスナゴを散らしてあるというから
その雲母振りが見えるかと
体を折りガラスの前で下方から覗きこむ
松風さまが見えるわよと雲母を確認
その位置と変わると
確かに微かに光っているのが見えた
だからといってどういう事は無いが
ご覧あれ キラが見えると嬉しいものだ
次に継色紙、石山切、筋切、とにかく超一流古筆がならぶ
これら古筆の勉強もしたのだが
いまいち よくわからない 
鑑賞力が身についていないと言う事だろう
勉強がもう少し必要だ

進むと後陽成天皇の色紙や短冊があった
最近7巻目が出た漫画「イシュタルの娘」は小野於通と近衛信尹が主役だが
その近衛信尹の妹近衛前子は後陽成天皇の女御だったと
漫画で得た知識をたがいに確認す
歴史は 宝塚と漫画、小説で知識を得るのを常としている
この本も最近のマイブームで 歴史の知識の元になる
またサカチカさんか借りて読み始めたばかりだったが
風邪で本も漫画も読めなかった 調子を戻した昨日
チラッと近衛前子のところを読み返した
新鮮な知識だ

さらに隣に進むと美々しい屏風
その作者たるや 
小野通女とあるではないか



小野通女こそ小野於通 イシュタルの娘の主人公だ
たった今その話をしていたばかり
作品も少なく伝説の人かもしれないと思っていたので
実際に目の前にあるとは 感激
その屏風を見るとウルウルを景色が霞む

思いのほか生き生きとした筆づかいに
まごうかたなき 通女自身の息遣いを感じる
優美、豪奢、おどろくほどの力強さ 
料紙も素晴らしくゆっくりながめていたい が
でも次には 光悦の色紙や巻物 も圧巻

日本には昔から 美しい文字があり
文字を美しいと感じる感性があるのだと
見て回るが
東美へも時間がない 
また来よう 
イシュタルの娘の読者は 出光へ行こう 
忙しくとも 美術館へ行こう
また いにしえの知音に会えるかも知れない から


茶の湯・茶道ランキング

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする