言語能力は人類共通のものである、という仮説(たとえば一九九四年 スティーブン・ピンカー「言語本能」)は、現代、広く受け入れられている。日本語を話すか、中国語を話すか、とかかわりなく、人間の脳は言語を操るための、同じひとつの仕組みを持っている。
人類の言語の規則は簡単です。現在、地球上には数千の自然言語があるが、いずれも、数十個の要素からなる音声、あるいは文字(あるいは手話の単位)を一列に並べて表わされる。音声も文字も言語ごとに違う伝統的な決まりごとにしたがって、一列に並べられる。どの順番で並べるかで、意味が作られる。並べ方の規則が、語彙と文法です。この規則も言語ごとにすこしずつ違うが、その基本構造は同じです。形式的には、数少ない有限個の単位要素から構成される美しい構造を持っている。どこの国の言葉でも、それが書かれた文章を紙に印刷してみてください。伝統的な日本語の書き方ならば縦書きです。最近は、急に横書きが多くなっている。外国の文は、ほとんど横書きです。いずれにしても、一列に並んでいって、 紙の幅に制約されて折り返す。ながめてみると、模様として美しい絵柄になっている。まったく知らない国の言葉でもインテリアとして壁紙に使えそうでしょう?
拝読サイト:バイリンガル
拝読サイト:夏目漱石 「こころ」 - 縦書き