現在の人類が使っているこの二つ(ないし複数)の認知機構は、どのように進化してきたのでしょうか? 人類発達史の観点から推測してみましょう。
人類は(拙稿の見解では)、言語の獲得より以前から主に目的論・意図的行動による世界の認識(反自然主義)を使って協力行動を行っていたと考えられます。この目的論を使う世界認識は十数万年前ぐらいからの言語の発展によって客観的現実世界を作り出していきます。一方、この言語発展のすぐ後を追うように狩猟採集あるいは農業手工業の技術が高度に発展する過程で因果論による世界の描写(自然主義)もまた洗練されていき、こちら側からも客観的現実世界の存在感を作り出していった、と推測できます。
拝読ブログ:「ホーキング、宇宙と人間を語る」を読んでみた
拝読ブログ:死生3