哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

エピクロスの哲学

2019年08月31日 | yyy70宇宙を俳句に閉じ込める


ルクレティウスが伝えたエピクロスの哲学は、唯物論の始まりとも自然哲学の始まりともいえます。気象現象などを詳細に観察し記述していますが、主張する原子論に必ず持っていこうとします。結論ありきの論法がはっきり見えています。







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隠遁を理想とする老子哲学

2019年08月30日 | yyy70宇宙を俳句に閉じ込める


この哲学はエピクロスのいわゆる快楽主義の系譜ですが、中世キリスト教神学の徹底的な攻撃によって堕落思想と決めつけられる以前は、宗教的神秘幻想を回避する現実的で静謐な人生を奨励する思想だったようです。いわゆる美食や性欲を追求する快楽主義というよりも隠遁を理想とする老子哲学に似ているともいえます。その基盤とする形而上学としてルクレティウスの描いた宇宙観が使われていた、ということでしょう。







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唯物論的世界観

2019年08月29日 | yyy70宇宙を俳句に閉じ込める


ルクレティウスがルネッサンスから近代のヨーロッパ知識人に与えた衝撃は、その唯物論的世界観がカトリックの神学を転覆させる論理大系であったからといえます。宇宙のすべては、人類も含めて、同一の物質基盤で作られている、人間は神的存在と無関係である、というドクトリンです。





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寺田 寅彦「ルクレチウスと科学」

2019年08月28日 | yyy70宇宙を俳句に閉じ込める


ルクレティウスを(おそらく初めて日本語で詳細に)紹介した寺田寅彦の随筆があります。「実際ルクレチウスに現われた科学者魂といったようなものにはそれだけでも近代の科学者の肺腑に強い共鳴を感じさせないではおかないものがある。///原子素量の存在、その結合による物質の構成機巧、物質総量の不滅、原子の運動衝突と物性の関係、そういうようなものが予想されているばかりでなく、見方によっては電子のようなものも考えられており、分子格子のごときものも考えられている。またおそらくニウトンが直接あるいは間接に受けついだと思われる光微粒子説でも一時全く忘れられていたのが、最近にまた新しい形で復活して来たのは著しい事である。また彼が生物の母体から子孫に伝わると考えた遺伝の元子のようなものが近代の生物学者の考える遺伝素といかによく似たものであるか。(一九二九年 寺田 寅彦「ルクレチウスと科学」)」






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ルネッサンスの思想的起源

2019年08月27日 | yyy70宇宙を俳句に閉じ込める


その著作(De rerum natura 事物の本源)は、中世キリスト教の異教弾圧とラテン語文明の崩壊により埋もれましたが、滅失寸前に一冊の写本が一五世紀に再発見され、ルネッサンスの思想的起源となったとされています(二〇一一年 スティーヴン グリーンブラット「転進:世界は如何に近代化したか(The Swerve: How the World Became Modern)邦訳「一四一七年、その一冊がすべてを変えた」)。







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