ふつう動物は、「人生(動物生?)」とか「目的」とか「主体性」とか、などはなくて、上手に生きていく。生まれつき備わった反射運動のプログラムと感覚器官を通じて受ける環境からの信号、それに過去の経験の記憶から再生される反射運動が加わって、自動的に動きが決まっていく。生まれつきの反射で決まっている一瞬一瞬の単純な自動的運動が連鎖して、複雑な合理的な行動のように見えるわけです。
動物の行動は、たいがい合理的に見える。数多くの試行をすれば成功も失敗も出るが、統計的に平均した結果としては、たいてい環境に適合した行動になっている。上手に生き抜いて、子供を増やせるような行動をとっている。計算して最適な戦略を選択した結果と同じようになる。環境適合を目的として設計された人工知能のような最適化アルゴリズムが算出する最適行動に似ている結果が出ます。
カエルやトカゲが、深く考えて最適戦略を選んでいるとも思えません。また、それら小動物が、高級な人工知能のような最適化アルゴリズムを備えているはずもない。小動物の小さな脳は、反射運動に必要な小さい計算能力を持つだけで、高級な人工知能のようにあらゆる場面において最適化アルゴリズムを構成してそれに必要な高速計算をする能力はない。
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