動物が身の周りの状況を感知して数秒後数分後の予測を行う場合は、身体が機械的、反射的に動いていくことで予測が行われます。捕食者が襲ってくると反射的に逃げ出します。逃げるという行動がそのまま危険状況の表現になっています。人間も、雨が降りだすとかけ足になるなど、動物と同じ仕方で無意識に数分後の予測をしている場合が多いですが、ときには計算したり、他人の心を読んだり、学習した知識を適用したりして、意識的に数分後の予測を行うこともあります。人間が数日先あるいは数カ月先のことを予測する場合は、もう動物のような身体反射を使うのではなく、計算や他人の言動や学習した知識などだけによって、意識的に、予測しています。意識的である証拠に人間はその場合の自分の予測内容をよく記憶しています。
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