竹の中から天女が出てくる、という荒唐無稽さがこの物語の魅力ですが、荒唐無稽なら何でもよいのか、というと違うでしょう。もしかしたら本当にあった話かもしれない、と思えると興味が出ます。さらに竹採集者のような庶民が、まったく偶然、天女を娘に持つことによって、貴族や天皇と対抗できる、というプロットもおもしろい。美女の魅力とはそれほどのものなのか、実人生の参考になります。
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拙稿本章の興味としては、この物語の原典考証ではなくて、なぜ私たちがこの物語の内容を好きになるのか、という問題です。
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学説によると、奈良時代初期に貴族階級の文人が漢文で書いたものが、後の時代に仮名文として書き直されて伝わった、とされているようです。最初に漢文で書いた人は、たぶん、仲間に読ませて楽しませるという動機で書き下したのでしょう。後の時代に仮名文に直した人は、この面白い物語を多くに人に楽しめるようにやさしい仮名文字で書いた、と思われます。
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このようにして物語は人々の間で語り継がれて行く。竹取物語は、では、どのようにして伝承されたのでしょうか?
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