哲学はなぜ間違うのか

why philosophy fails?

腹時計

2010年10月31日 | xx4世界の構造と起源

私たち人間は、時計を見なくても、直感で時間経過を感知できますが、これは視床下部(の視交叉上核)の体内時計に加えて、空腹感覚つまりいわゆる腹時計、あるいは心拍数、呼吸数、疲労度、数を数える時間間隔、歌を歌う時間間隔、貧乏ゆすりの時間間隔、あるいは外界の変化たとえば空の変化をみる、など、いろいろな感覚を総合的に利用しているようです。また現代人はいつも時計を見ているし、携帯電話、テレビ、チャイム、プログラム、時間割、時刻表通りの電車など、時間を感知できる人工的情報にさらされています。私たちにとって、時間はいつでも一定の速度で流れ続けているものとして疑いもなく客観的に存在する、といえるでしょう。

拝読ブログ:昼飯ホイホイ

拝読ブログゼノンの飛ぶ矢の静止のパラドクス(主体化による瞬間-時間の創造) その1

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24時間体内時計

2010年10月30日 | xx4世界の構造と起源

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太陽の方向がだんだん回っていって、夜になり朝になってまた南に戻ってくるまでを一日として、一日を二十四に割って一時間とする。ということを小学校で習う。しかし昨日の一日と今日の一日が、なぜ同じ長さなのかを教えてくれる先生はあまりいないでしょう。理科の先生なら、地球自転の慣性の法則という言葉を使って教えてくれますが、子供がちゃんと理解することはむずかしい。

多くの生物は、生存繁殖を調整するための体内時計を持っている。節足動物や脊椎動物など左右対称の体型を持つ動物は、体内時計を形成する遺伝子を持っています。哺乳類の脳では視床下部にある視交上核に形成される神経細胞が二十四時間周期で活性状態を繰り返す体内時計となっています。この神経細胞から出る周期信号によって動物は二四時間周期で睡眠と覚醒を繰り返す。正確には、人体の体内時計の周期は平均24時間11分なので、夜昼の明るさの変化がないと身体が感じる時間はだんだん遅れていきます。

拝読ブログ:あたなの体内時計は正確?5秒間を正確に言い当てるゲームアプリ「5s (Five Seconds)

拝読ブログ:古代ローマ人の24時間‐‐‐よみがえる帝都ローマの民衆生活:アルベルト・アンジェラ著 河出書房新社

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時計とは何か

2010年10月29日 | xx4世界の構造と起源

時間に関しても似たような考えをすることができます。

科学が使う時間は、秒、分、時間、日、年、ときちんと数値で表すことができます。その単位は現代科学では、セシウム原子の発振周波数で定義されている。二十世紀前半までは、科学が使う時間の単位は正午から次の正午までの平均時間(平均太陽日)でした。古代の人々が使っていた日時計が科学的時間の起源でしょう。

幼稚園では、一日は二十四時間です、と教えてくれる。時計の短針が二回転すると次の日の今と同じ時間になって、何事も繰り返すのです、と教えてくれる。実際、幼稚園児は、二十四時間で生活が繰り返すので、これは体感でよく分かります。お昼の十二時になるとお昼ご飯を食べられる。正午は太陽の上下角が一番高い。十二時に太陽がある方向が南だ、ということも学習する。そもそも昔の人々は、どこの国でも、南に対して現在の太陽がなす角を時間としていたわけです。時計はなぜ時計まわりなのか? 時計を地面に置いてみれば太陽の動きを追って針が回っていることが分かりますね。現代人はあまりこういう知識は使わないから、知らないか、習っても忘れている人が多い。

拝読ブログ:広瀬常と森有礼 美女ありき12

拝読ブログ:電波時計

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動物はなぜ左右対称か?

2010年10月28日 | xx4世界の構造と起源

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たとえば、節足動物や脊椎動物などは、なぜ左右対称の体型を持つのか? これらの動物は(拙稿の見解では)、三次元の空間の内部で正確に運動できるように左右対称形をしている。これら左右対称動物は、身体移動運動を極座標系における位相として計算処理する神経回路を進化させることで身体が置かれている三次元の空間表現を生成する、と考えられます。

人類は、さらに運動共鳴を利用して、これを仲間と共有できる相対空間として表現することで三次元ユークリッド幾何学の空間表現を獲得しているらしい。歴史時代になって数学が出現したことでそれを図や文章や数式で表現できるようになり、そこから科学で使う空間概念が作られたと考えることができます。

拝読ブログ:50歳以上のおらが世代は「もっけの世代」かねぇ‥ブログ前記事の続き。

拝読ブログ:Merhaba ! ~ トルコ  (16 カッパドキア2

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空間認知の哲学

2010年10月27日 | xx4世界の構造と起源

科学で使う空間概念のはるか以前に、人間にとっては、このような身体運動による空間の生成が原初的に存在している、という現代哲学があります(一九四五年 モーリス・メルロポンティ知覚の現象学』既出、二〇〇四年 デイヴィッド・モリス『空間の感知)。拙稿の見解では、このような身体運動による空間認知を下敷きにして、人間は仲間との運動共鳴を利用して共有できる客観的世界における空間認知を作り出している(拙稿19章「私はここにいる」)。

拝読ブログ:本来知覚にはない一つの視点をもたらす主体化(ユークリッド幾何学) その1

拝読ブログ:接吻数...

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