ちなみに、この入れ子になっている世界の構造は自覚できませんので、ごっこが自分の中でどう働くかも、私たちは自覚しにくい。内省によって自分というものを自覚しようとしてもややこしくて自覚することが嫌になります。そういう入れ子のような認知しにくい構造は自覚しないほうが社会生活はうまくいきます。
自分ごっこという表現は詩的表現としてはおもしろいところがありますが、実用上は使いにくい。混乱の危険がある修辞法です。本章のタイトルとして「自分・ごっこ」と中ポツを打ったのは、混ぜるな危険、というニュアンスです。「自分」も「ごっこ」も哲学要素を含み安易に取り扱うと危険な観念ですから注意喚起の趣旨で本章を書いてみました。■

(53 自分・ごっこ end)
拝読ブログ:
クオリディア・コード 第12話(終) 『燦然世界のクオリディア』の感想
拝読ブログ:
Road to 出向