前回書いた岡山県南部水道企業団の「企業債の支払い状況や金利状況の明細について明らかにするよう求めた。」という記載は、
私の見落とし、認識不足があった。昨年7月定例会で配布された「企業団水道事業会計決算書」の中に、
「企業債明細書」という建設改良企業債の明細が示されていた。
議会の議論、質疑応答や審議というものは、「生きて動いているものであり、その瞬間、その時の意見のやり取り」が重要。
気を抜けない、「真剣勝負の時」、本気で事に当たらなければならないもの と思っている。
市当局の答弁から、その言葉の裏に重要な事柄が含まれていることもある。これを見落とし聞き漏らすと、
後にその事柄が「議会で説明し了解を得た」ものとなるケースや、
或いは、大事な問題をチェックし、会議で説明を受ける時機を失することになりかねないのである。
「
今回のケースは、議論、質疑の展開で予期せずこうした「企業債・金利明細」にまで議論が展開し、
私の失念が原因で、こうした失敗を招いたことになる。
南部水道企業団 平成26年度決算書によれば、建設改良等の財源に充てるための固定負債としての
企業債残高は、平成27年3月末時点で固定負債としての企業債が約38億円、流動負債としての企業債が約3億3千9百万円で、
合計で41億4千万円の借金ある。一方、資産として現金預金約29億7千万円と有価証券20億円で、
約50億円の流動資産を有している。
建設改良企業債は、政府債と機構債があり、金利は平成23年度発行で年利 1.7%が低く、
古い企業債では昭和62年度発行で金利は5%と高いものもある。
企業債償還金は26年度で3億4千7百万円を返済している状況である。
金利の高い企業債の借り換えか、繰上げ償還ができればよいのだが、どうやら、いろいろと条件があり、難しいとのこと。
平成28年度予算では、29年度末の予定貸借対照表は、現金預金は約10億円であり、27年度から28年度にかけて、
現金預金は約19億円も減少する予定。資本的支出である高度浄水処理施設築造費などに使われることになる。
こうした財政運営が、平成25年7月作成の「中期財政見通し」の27年度に2億円、28年度に2億円の企業債発行
予定と相違していること、資本的収入を見込み、企業債発行の平準化が必要ではと、問題にして
「異議あり」を主張したが、こうした財政運営のあり方をもっと慎重に検討する必要があるだろう。