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新病院建設場所 旧文化センター跡地に移設は問題あり

2020年10月07日 | 玉野市政
 2020年9月定例市議会が9月23日に閉会して、

早や2週間が過ぎた。論戦を通じ多くの課題、問題点が明らかになった。

今回は議会本会最終日(9月23日)に、私が反対討論に立った内容のうち、

新病院建設場所を旧文化センター跡地に移設するための議案に関して、

少し長い記述になるが、その問題点を明らかにするため、討論の要旨を掲載する。

 日本共産党市議団の松田達雄です。私は、9月議会に上程された議案のうち、2議案について反対し討論を行います。
最初に議案第68号 令和2年度総合病院玉野市立玉野市民病院事業会計予算(第2号)についてです。旧文化センター跡地東側の旧検察庁土地及び建物の買収費として、土地45,000千円、建物6,000千円、合計51,000千円の補正予算議案です。この買収により、旧文化センター跡地を事実上、新病院建設予定地と決定することになります。しかし、この場所への建設には依然として多くの問題点があり、さらに第三者の専門家・コンサルタントにより、建設場所の選定に関する綿密な調査を依頼する必要があり、現市民病院南側の跡地に比べて本当により良い場所なのか、より客観的に判断できる調査資料によって精査し、再検討が求められていると考えます。
以下問題点を述べ反対の理由とします。
 第1に、 平成29年8月2日に開催された「第3回玉野市新病院在り方検討部会の議事概要」では、一委員から候補地2(旧文化センター跡地)は、面積が狭いので、高階層になってくるのか。また、候補地2に隣接している私有地の活用は検討しているのか、の質問に、対して、事務局は「現在利用されている方もおられるので、補償等もあって難しい部分もあるが、可能であれば調整したいと考えている。西側にあるビルについては売りに出されているようだ。」と発言しています。
そして、一委員から「確認だが、宇野駅前の候補地は除外ということで決定であるのか。」という質問があり、「所有者から他の用途での活用を考えているとのことである。」との別の委員からの意見。そして、取りまとめをされているらしい一委員から「各委員の意見を伺い意見の集約をさせていただくと、本部会として、建設候補地は候補地2(旧文化センター跡地)が適当とする。ただし懸案事項として、駐車場の確保と周辺の利活用(サンライフ玉野・私有地等)について今後調整していただくことを付け加えさせていただく。」と候補地選定の協議の概要が記載されています。この8月2日の第3回病院在り方検討部会のあと、8月17日に、「候補地比較表のコンサル施設担当者の評価結果の説明」がなされているが、病院当局は既に8月2日の新病院在り方検討部会で候補地2に意見集約されたことを説明しています。在り方検討部会の意見集約の前に、なぜ、比較表の評価結果の説明をコンサルから受けなかったのか、全体として、あまりにも大雑把で杜撰な協議経過であり、病院当局、事務局主導と言わざるを得ません。この第3回部会では一委員などは宇野駅前の土地をCCRC構想と絡めて再検討を求める意見も出されています。

第2に、平成29年8月17日にコンサルタントから、参考として「第3者視点からの建築上の敷地・立地に対する評価」が提出されており、それによれば、現市民病院周辺の候補地1では、利点として、※現病院解体後は一定規模の敷地面積が確保可能であり、将来の増築、建て替えに対しても対応が可能。※解体後、敷地内において一定の台数の駐車場を整備することが可能。とあり、※課題として、※段階的整備を実施するためには解体工事を2回(主に外構工事)に分けて実施する必要があり他の候補地より工期が長くなる。※現地建て替えとなるため、工事期間中、患者に騒音の影響がある。としています。
一方、旧文化センター跡地の候補地2については、利点として、※現地に近く、また町の中心部にあるため、患者にとってアクセス性が良く、移転時の移動も比較的容易である。※文化センター、図書館の解体撤去後は、工期を分けることなく建設可能である。課題、△の点としては、※敷地面積が他の候補地に比べ大幅に狭いため、計画の自由度が低く(多様な設計条件への対応に制約がある。)、敷地内での将来拡張スペースの確保が困難である。 ※敷地面積が限られるため、施設面積だけでなく、外来者・救急車両・サービス等の動線にも制約がある。※敷地内の駐車台数40台程度であり、他の候補地と比べ、同一敷地内での十分な駐車場確保が難しい、などの課題が列挙されています。この評価では、必ずしも文化センター跡地がより有利な場所とは決めがたいと考えます。

第3に、防災関係の津波浸水では、候補地2の旧文化センター跡地では0.3mから1.0mとあり、候補地1の現病院周辺は津波浸水「被害想定なし」となっています。
この浸水対策のための盛土と擁壁工事に現時点の見込で、1億6千9百万円と旧検察庁跡地購入に約5千万円、併せて約2億1千9百万円が必要で、状況によってはさらに金額は大きくなることも考えられます。
 また、液状化では候補地2では「極めて高い」と書かれていますが、候補地1の現病院周辺では「一部極めて高い」評価です。現病院南側跡地、税務署との間の空き地については、私の一般質問では「液状化の調査、ボーリング調査はしていない」と答えていますが、ここでも調査が不十分であり、詳細な調査が必要ではないかと考えます。
 第4に、議会厚生委員会には一度もコンサルタント業者職員の出席はなく、説明も受けていません。新病院在り方検討部会ではコンサルタント職員が同席しており、議会には、病院当局からの「結論ありき」の立場からの説明だけでした。
建設場所の選定は極めて重要だけに、別の第三者専門家による調査検討、精査を行い、市民に説明責任が果たせるように、慎重に選定することが求められています。不十分な調査と、議会へのコンサルタントの出席もなく、議会にコンサルの意見を聞くこともさせず、突き進むことは大問題です。以上の理由から本議案に反対するものです。

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