未唯への手紙
未唯への手紙
高血圧に合併する心臓と目の病気
『図解でわかる高血圧』 高血圧に合併する病気
心臓の病気
心肥大・狭心症・心筋梗塞
高血圧が続いて心臓に負担がかかると、心臓の壁が厚くなる心肥大や、狭心症、心筋梗塞が起こりやすくなります。心肥大が続くと心不全に至ることも
心臓の壁は筋肉でできています。高血圧が続いたり動脈硬化が進むと、心臓はより強い力で血液を送り出さなくてはなりません。すると心臓は少しでも負担を軽くしようと、心臓の壁を厚くします。特に血液を送り出す左心室の壁が厚くなります。これが、心肥大です。
心肥大の心臓では、心臓に酸素と栄養を送る動脈は以前のままなので、供給能力が追いつかなくなります。この状態が続くと、心筋は酸素と栄養が不足して機能が低下して心不全を引き起こします。
心不全になると動悸、息切れが起こり、やがて呼吸困難に陥ります。呼吸困難は夜寝ているときに起こりやすく、生命にもかかわるので、すぐに適切な治療を行いましょう。高血圧が原因の場合は、降圧薬を服用します。
血流が一時的にとだえる狭心症
心筋に酸素や栄養を送る動脈を冠動脈といいます。動脈硬化で冠動脈の内腔が狭くなったり、摯縮という異常な血管収縮が起こると、血流がとだえて心臓が働けなくなります。こうして血流が一時的にとだえるのが、狭心症です。
高血圧があると動脈硬化か進み、心臓の負担も大きいので、狭心症が起こりやすくなります。
発作が起こったらすぐに専門医を受診しましょう。薬を服用し、高血圧や動脈硬化の治療も開始します。狭心症は、発作のときだけ異常が出ることが多いので、心電図を24時間モニターする検査や運動負荷心電図検査を行います。狭くなった冠動脈を特定するため、心臓カテーテル検査を行うこともあります。
血流のとだえが続き心筋が壊死する心筋梗塞
冠動脈への血流が長時間とだえ、血流のとだえた先の心筋が壊死したのが、心筋梗塞です。
心筋梗塞では、発作が起きたら救急車でCCUやICUのある病院へ運びます。退院後も、再発を防ぐために降圧薬や抗血栓薬(アスピリンなど)を服用し、狭心症以上に食生活や日常生活に注意する必要があります。
目の病気
高血圧が進行すると、目では高血圧性網膜症や眼底出血が起こり、悪くすると失明に至ります。
眼底検査は高血圧の重症度を知る手がかりに
眼底(網膜)は、人体の中で唯一、動脈を直接見ることができるところです。しかも、高血圧になると出血などの障害が出やすいので、眼底を調べると、比較的容易に体内のほかの細動脈の状態を知ることができます。網膜の様子は、正常をOとして、以下のように第Ⅳ度までの5段階に分類されます。
●第Ⅰ度(軽症高血圧)……動脈の幅が少し狭くなり、軽い動脈硬化か出ている。
●第Ⅱ度(中等症高血圧)……動脈の幅はさらに狭く、動脈硬化が見られる。
●第Ⅲ度(重症高血圧)……第Ⅱ度の変化に加えて、出血、白斑(出血のあとや動脈の梗塞のため血液のとだえているところ)などが見られる。
●第Ⅳ度(悪性高血圧)……第Ⅲ度の変化に加え、眼底の乳頭(視神経が脳へ出ていく出口)の境界が不鮮明で、乳頭浮腫(一種の水ふくれ)の状態になっている。
視力のトラブルを招く目の病気と治療法
高血圧が続くと網膜に出血が見られたり、綿のような白い斑点やむくみが出てきます。最近は血圧コントロールが良好なものが多く、ほとんど見られませんが、これは高血圧性網膜症です。高血圧性網膜症が進行すると視力障害が起こり、さらに眼底出血が生じ、大出血になると失明に至ります。
これらの原因は、網膜動脈の動脈硬化です。もし眼底検査で網膜動脈硬化症が確認されたならば、脳や心臓、腎臓などの細動脈でも、同じような動脈硬化が起こっていると考えられるので、高血圧を治療し、動脈硬化の危険因子を取り除く必要があります。
動脈硬化が生じていないときは、血圧を下げることで、眼底の状態を正常に戻すことができます。
しかし、高血圧が進むと、網膜の中に血液の流れない部分ができ、そこへ血液を送るために新しい血管(新生血管)が生まれます。新生血管は弱くてもろいため、いつ破れて出血するかわかりません。糖尿病があると新生血管ができやすく出血しやすいので、さらに注意が必要です。
心臓の病気
心肥大・狭心症・心筋梗塞
高血圧が続いて心臓に負担がかかると、心臓の壁が厚くなる心肥大や、狭心症、心筋梗塞が起こりやすくなります。心肥大が続くと心不全に至ることも
心臓の壁は筋肉でできています。高血圧が続いたり動脈硬化が進むと、心臓はより強い力で血液を送り出さなくてはなりません。すると心臓は少しでも負担を軽くしようと、心臓の壁を厚くします。特に血液を送り出す左心室の壁が厚くなります。これが、心肥大です。
心肥大の心臓では、心臓に酸素と栄養を送る動脈は以前のままなので、供給能力が追いつかなくなります。この状態が続くと、心筋は酸素と栄養が不足して機能が低下して心不全を引き起こします。
心不全になると動悸、息切れが起こり、やがて呼吸困難に陥ります。呼吸困難は夜寝ているときに起こりやすく、生命にもかかわるので、すぐに適切な治療を行いましょう。高血圧が原因の場合は、降圧薬を服用します。
血流が一時的にとだえる狭心症
心筋に酸素や栄養を送る動脈を冠動脈といいます。動脈硬化で冠動脈の内腔が狭くなったり、摯縮という異常な血管収縮が起こると、血流がとだえて心臓が働けなくなります。こうして血流が一時的にとだえるのが、狭心症です。
高血圧があると動脈硬化か進み、心臓の負担も大きいので、狭心症が起こりやすくなります。
発作が起こったらすぐに専門医を受診しましょう。薬を服用し、高血圧や動脈硬化の治療も開始します。狭心症は、発作のときだけ異常が出ることが多いので、心電図を24時間モニターする検査や運動負荷心電図検査を行います。狭くなった冠動脈を特定するため、心臓カテーテル検査を行うこともあります。
血流のとだえが続き心筋が壊死する心筋梗塞
冠動脈への血流が長時間とだえ、血流のとだえた先の心筋が壊死したのが、心筋梗塞です。
心筋梗塞では、発作が起きたら救急車でCCUやICUのある病院へ運びます。退院後も、再発を防ぐために降圧薬や抗血栓薬(アスピリンなど)を服用し、狭心症以上に食生活や日常生活に注意する必要があります。
目の病気
高血圧が進行すると、目では高血圧性網膜症や眼底出血が起こり、悪くすると失明に至ります。
眼底検査は高血圧の重症度を知る手がかりに
眼底(網膜)は、人体の中で唯一、動脈を直接見ることができるところです。しかも、高血圧になると出血などの障害が出やすいので、眼底を調べると、比較的容易に体内のほかの細動脈の状態を知ることができます。網膜の様子は、正常をOとして、以下のように第Ⅳ度までの5段階に分類されます。
●第Ⅰ度(軽症高血圧)……動脈の幅が少し狭くなり、軽い動脈硬化か出ている。
●第Ⅱ度(中等症高血圧)……動脈の幅はさらに狭く、動脈硬化が見られる。
●第Ⅲ度(重症高血圧)……第Ⅱ度の変化に加えて、出血、白斑(出血のあとや動脈の梗塞のため血液のとだえているところ)などが見られる。
●第Ⅳ度(悪性高血圧)……第Ⅲ度の変化に加え、眼底の乳頭(視神経が脳へ出ていく出口)の境界が不鮮明で、乳頭浮腫(一種の水ふくれ)の状態になっている。
視力のトラブルを招く目の病気と治療法
高血圧が続くと網膜に出血が見られたり、綿のような白い斑点やむくみが出てきます。最近は血圧コントロールが良好なものが多く、ほとんど見られませんが、これは高血圧性網膜症です。高血圧性網膜症が進行すると視力障害が起こり、さらに眼底出血が生じ、大出血になると失明に至ります。
これらの原因は、網膜動脈の動脈硬化です。もし眼底検査で網膜動脈硬化症が確認されたならば、脳や心臓、腎臓などの細動脈でも、同じような動脈硬化が起こっていると考えられるので、高血圧を治療し、動脈硬化の危険因子を取り除く必要があります。
動脈硬化が生じていないときは、血圧を下げることで、眼底の状態を正常に戻すことができます。
しかし、高血圧が進むと、網膜の中に血液の流れない部分ができ、そこへ血液を送るために新しい血管(新生血管)が生まれます。新生血管は弱くてもろいため、いつ破れて出血するかわかりません。糖尿病があると新生血管ができやすく出血しやすいので、さらに注意が必要です。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 空間を定義する | 『知的財産法... » |
コメント |
コメントはありません。 |
コメントを投稿する |