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てらまち・ねっと



 2016年度の【市民派議員塾&政策研究会】(「む・しネット」主催)が開かれる。
 講師を務める部分について、資料作りも進めてきた。朝のうちに印刷する。

 今日のブログは、2日目の「政策研究会」のご案内。テーマは保育の問題。
 「保育園落ちた!に市民派議員としてどう関わるか」
 講師には、中日新聞記者の稲熊美樹さんをお招きしている。

 稲熊さんは、岐阜におられる頃は、選挙ポスター代水増しなど選挙公営費の不正の問題のことでは随分とお世話になった。
 今は名古屋で、進行形で2人の子育てをしながら記者活動をしている人。

 ちょうど、今の中日新聞のシリーズで<もう限界 保育現場のいま>があり、26日付で「経営脅かす人件費」を書かれたところ(ブログ後半でリンク、転記)。
 まさに、ホットな問題に、ホットな記者を招くタイミング。

 「市民派議員塾」については、明日紹介の予定。
 なお、gooブログからの昨日5月27日のアクセス数の通知は「閲覧数 5.002 訪問者数 1.912」だった。

 2016年度【市民派議員塾&政策研究会】開催のご案内~全4回:5月、8月、10月、2月 (主催「女性を議会に 無党派・市民派ネットワーク(む・しネット)」)
   4月25日ブログ⇒ ◆参加者の募集開始/2016年度の【市民派議員塾&政策研究会】 
 第1回は、「保育園落ちた!に市民派議員としてどう関わるか」という旬のテーマで、
中日新聞生活部記者の稲熊美樹さんを招いて、保育園、学童の待機問題に
市民派議員としてどのように関わり問題解決できるのかを掘り下げます。
全国各地の市民派議員と情報交換して、自治体や議会の状況を
共有し、バージョンアップした政策研究会をめざします。

≪アドバンス政策研究会≫
【第1回5月29日(日)9:30~15:15
(午前の部)事例研究
・一般質問で取り上げ実現できた政策課題について、
 成功事例としてテーマやノウハウを共有する。
講師:寺町みどり&知正

(午後の部)テーマ研究
・テーマ「保育園落ちた!に市民派議員としてどう関わるか」
講師:稲熊美樹さん(中日新聞生活部記者)


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●<もう限界 保育現場のいま>(中) 経営脅かす人件費
          中日 2016年5月26日(稲熊美樹)
借金して建てたどんぐり保育園の園舎。費用を少しでも抑えるため、一部の遊具を建て替え後も利用している=大阪府東大阪市で
写真
 「本当は、ベテランの給与をもっと上げたいけれど、これが限界なんです」

 大阪府東大阪市の社会福祉法人「どんぐり福祉会」専務理事の乾みや子さん(66)は、給料を上げられない事情を心苦しそうに話す。

 同会が運営する私立認可園「どんぐり保育園」にはゼロ~五歳児七十二人が通っており、正職員十四人とパート十人がシフトを組んで保育している。正職員は、主任や副園長などの役職に就かなければ、およそ十五年で昇級が止まり、月給は額面約二十九万円で頭打ちとなる。

 短大や大学を卒業後、意欲を持って保育士になっても、自分の子の教育費がかかるようになる三十代半ばにやってくる昇給停止。「人生設計が難しい」という声が保育士から上がる。全国二万四千五百カ所(二〇一四年)ある認可園の半数強を占める社会福祉法人の経営園で、共通の悩みだ。

 園の収入は、保護者が支払う保育料と国費からなる「公定価格」のほか、一部自治体には独自補助金がある。乾さんは「公定価格が低すぎるのが、昇給を止めなければいけない原因」と指摘する。

 同園の昨年度収入は公定価格約九千六百万円と、市の独自補助金約二千五百万円。支出は71%が人件費、残りが給食の食材費や光熱費、〇四年に園舎を建て直した際の借入金の返済、折り紙などの材料費だ。

 人件費比率が高いのは、園児の年齢ごとの保育士人数を取り決めた国の最低基準を上回る人数の保育士を雇っているから。公定価格は、保育士人数の最低基準などに基づいて算定されており、園が独自に人数を増やす場合、保育士一人一人の給与を減らして対応せざるを得ない。ただ、最低基準の保育士しかいないと、「子ども一人一人に寄り添った保育は難しい」と乾さんは指摘する。

 例えば、同園では、各十三人いる四歳児と五歳児は、クラス担任を置くことができなくなってしまう。保育技術を上げようと保育士を研修会に派遣するにも、余裕のある保育士の人数が必要だ。「お金のやりくりはいつもぎりぎり」(乾さん)

 一方、さいたま市の私立認可園「こぐま保育園」は、支出の82%を人件費が占める。だが、勤続三十年以上のベテランでも、月給は額面約三十万円にすぎない。

 人件費比率が高い割に月給が低いままなのは、一歳児四人に一人の保育士を付けているから。国の最低基準では六人に一人だから、大幅に上回っている。

 「一歳児は、つかまり立ちの子や、昼寝を二回する子、走り回って言葉で意思疎通できる子までいる。落ち着いて保育をするために必要なんです」。園長の増永久美子さん(55)は話す。

 同園では、節約が習い性となっている。プールの水を節約するために循環式にし、窓を開け放ってできるだけ冷房を使わない、不用品のバザーで売れ残った机や書棚を使用している。とはいっても、人件費に比べれば、わずかな額でしかない。一三年の園舎建て替え時の借入金返済も重くのしかかる。

 保育士の人数を増やし、技術の優れたベテランを配置するなど、保育に十分な環境を整えようとすればするほど、園経営の首を絞める悪循環。「国が責任を持って、職員配置の最低基準と公定価格を見直すべきではないでしょうか」。乾さんは語気を強めた。

  ●<もう限界 保育現場のいま>(下) 燃え尽きる若手 中日 2016年5月27日
●<もう限界 保育現場のいま>(上) 低すぎる賃金
          中日 2016年5月25日 (細川暁子)
 「手取りの月収は十三万円程度で、生活はギリギリ。子どもたちのための貯金もできない」

 埼玉県内の認可保育園に勤める保育士の男性(30)は嘆く。別の認可園で働く保育士の妻(29)と合わせても、月約二十五万円。数年前に買った一戸建ては、三十五年ローンで月五万円ずつ返済し、長女(2つ)と次女(八カ月)の保育料に月五万円かかる。生活費を稼ぐため、妻は次女を出産後二カ月で職場復帰した。「共働きじゃないと、絶対に暮らせない」

処遇改善を求め、国会内で3月末に開かれた労働組合主催の集会=東京都千代田区永田町の衆議院第一議員会館で
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 子どもの服は友達からお下がりをもらい、「ほとんど買ったことはない」。自分の服は破れるまで着てから新しい物を買い、節約のために髪の毛は自分で切っている。ゴールデンウイークは旅行に行く余裕はなく、近場の公園で過ごした。野菜や肉は高くても国産の物を選ぶなど、食費は削らないようにしている。田舎なので通勤用の車二台は手放せない。

 十年前に保育士として働き始め、昇給は年に二千円程度。四歳児の担任で、十一人を一人でみている。仕事の責任に給料が見合わないと転職を考えたこともあった。でも「他にスキルもないし、家族を養わないといけないので踏み切れなかった」。

 政府は今月十八日、「一億総活躍プラン」で保育士の給与を約六千円引き上げることを発表したが、「生活の苦しさは、そんなレベルでは足りない」。

 一方、社会福祉法人が運営する東京都内の認可園で働く女性保育士(31)の手取りは月約十五万円。実家で七十代の両親と暮らし、月三万円を家に入れ、三万円を貯金している。

 婚活のため合コンにも行くが、自分の収入が低いため相手が正社員かどうかが、まず気になる。「いつまでも親に甘えてはいけないと思うけど、このままでは自立もできない」

 子どもたちに歌やダンスを教えるため自主的に保育士向けの講習会に月一~二回通い、一万円ほどかかる。質の高い保育を目指し、誇りを持って働いている。だが指導計画書やクラス便りを作るのに残業が月に十五時間ほどあっても、園にタイムカードはなく残業代は出ない。園には無資格のパート職員もいるが時給千円ほどで、一日二時間や土曜日など限定的に働く人が多い。「時給換算だと無資格の人と変わらないと思う。むなしくなる」

 二〇一五年の厚生労働省調査によると、保育士の平均月収は約二十二万円で、全職種平均より約十一万円も低い。保育士資格を持っていても保育園で働かない「潜在保育士」は約八十万人いるが、一七年度末までに約九万人の保育士不足が見込まれる。一三年の調査では、保育士資格のある求職者が保育士として働くことを希望しない理由のトップは「賃金が希望と合わない」で47・5%だった。

 三月末に保育士でつくる労働組合などが国会内で集会を開き、規制緩和による待機児童解消策がやり玉に挙がった。「専門性の高い保育士の地位と処遇を改善するのが先。現場は人手が足りず、綱渡りで子どもの命を預かっていると、国は分かっているのか」
        ◇
 保育士不足が深刻化している。小さな子の命を預かる責任の重さに比べて低すぎる賃金や、トイレに行く暇もないほどの仕事の忙しさが、保育士という職を選ばない人が増えた原因だ。「もう限界」という悲鳴が保育現場から上がっている。


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