古稀の青春・喜寿傘寿の青春

「青春は人生のある時期でなく心の持ち方である。
信念とともに若く疑惑とともに老いる」を座右の銘に書き続けます。

ビットコイン、仮想通貨

2018-05-07 | 読書

最近新聞で「仮想通貨」とか「ビットコイン」なる言葉を聞く。意味が良くわからないので、勉強してみようと、PHP新書「入門ビットコインとブロックチェイン」(野口悠紀雄著、2918年1月刊)を買ってきました。

節ごとに、質問とその答えという書き方で、かなり分かり易く工夫された書き方の本でしたが、通読してやはり難しい内容でした。それで、読後私の解釈による「仮想通貨」を以下に記してみます。

 インターネットで、メールが使えるようになって便利になりました。しkし、メールは文書や写真を送れますが、お金を送ることが出来ません。そこでお金を送る技術が工夫されました。それがブロックチェーンです。そしてブロックチェーンで使われるお金が「仮想通貨」です。インターネットを使って現金の清算をする仕組みはクレジットカードがあります。しかし、クレジットカードの清算にはコストがかかります。買う側はコストがかかりませんが、売る側はコストがかかっているのです。ブロックチェインという技術を使うと、ほとんどコストゼロで送金、清算が出来るのです。「仮想通貨」をつかわなくても円にブロックチェインを適用すればいいのでは?そのとうりです。しかし海外取引を考えるとドルやユーロを使わないといけない。むしろビットコインという海外でも共通の仮想通貨を使った方が便利です。

 ビットコインはコンピュータサイエンスの進歩により可能になった大きな技術革新で、将来に向けて大きな発展が期待されると、野口さんは説きます。

 電子マネーとビットコインはどう違うか、

①    電子マネーは国際取引には使えないが、ビットコインは世界的な通貨です。

②    電子マネーは円での価格が固定されるが、ビットコインは価格変動します。

ビットコインの時価総額は、2017年11月上旬に1233億ドル(約14兆円)。日本の株式会社でこれを越えるのはトヨタ(約23・4兆円)しかない。しかし日本の通貨である日銀券の残高は約100兆円です。

ビットコンには価値の保証はありません。しかし、これはビットコインだけの話ではありません。日銀券も兌換銀行券ではないので。価値のバックアップはない。人々が日銀券を受け入れるのは、「他の人が受け入れる」と思うからです。

 しかし、大きな違いは円やドルには日銀やFRBという管理者がいます。しかしビットコインには管理者がいません。

ビットコインの利用が広まって、いまの通貨制度を代替する可能性はあります。ただ現在のところ仮想通貨の普及度は極めて低いので話にならない。

 しかし、ビットコインが銀行の預金通貨を代替するようになれば、銀行は信用創造できなくなる可能性があります。

つまり、ブロックチェイン以外のフィンテックはブロックチェインのように革新的なものではありません。それらは日常生活を便利にするのは事実ですが、社会を根底的に変えるものではない。本当に重要な変革をもたらすのはブロックチェインです。

これまで送金などの経済的取引は、銀行など、信頼を確立した機関が管理していました。ブロックチェンは、そうした管理主体の代わりにコンピュータネットワークが取引の正しさをチェックします。この意味で、ブロックチェインはこれまでのものフィンテックとは全く次元が違う技術で、経済や社会に大きな変化をもたらす、と野口さんはいいます。

 

ブロックチェインは電子的情報を記録する新しい仕組みです。取引記録はネットワークの参加者全員で台帳に記入し管理します。10分間に世界中に起きたビットコインの取引データを「ブロック」というまとまりに書き込みます。主な特徴は管理者が存在せず、自主的に集まったコンピュータが運営している。記録は改ざんできない。不正が困難な分散管理的な取引台帳だといいます。