Sunday Song Book #1152

2014年11月09日 | Sunday Song Book

2014年11月09日プレイリスト
「山下達郎の提供曲で棚からひとつかみ」
1. CHRISTMAS EVE / IDINA MENZEL "HOLIDAY WISHES" 11月12日発売
2. LET'S DANCE BABY / キング・トーンズ "リザレクト" '78
3. 恋人と呼ばれて / 黒木真由美 "12のらくがき" '75
4. 恋のNON STOP ツーリング・ロード / 近藤真彦 '81
5. ドリーミング・ラブ / 中原理恵 "キリング・ミー" '78
6. UP ON HIS LUCK / LINDA CARRIERE '77
7. 夢で逢えたら / 大滝詠一 "ベスト・オールウェイズ" 12月03日発売
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■内容の一部を抜粋
・近況
まりやさんのツアーのリハーサルも佳境に入って来たという。譜面書きに追われて、さすがにちょっとくたびれた感じだとか。今週のリハーサルから譜面書きから解放されて、具体的な選曲、曲順決めに入るそうだ。「一所懸命リハーサルに精出す今日この頃でございます」と達郎さん。

・souvenir 2014 LIVE
まりやさんの33年ぶりとなる全国ツアーが11月22日からスタート。全国6都市9公演のアリーナ・ツアー。詳しい情報は竹内まりやスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

11月22日(土)、23日(日) 広島県 広島グリーンアリーナ
11月29日(土) 宮城県 ゼビオアリーナ仙台
12月4日(木) 北海道 真駒内セキスイハイムアイスアリーナ
12月9日(火) 福岡県 マリンメッセ福岡
12月13日(土)、14日(日) 大阪府 大阪城ホール
12月20日(土)、21日(日) 東京都 日本武道館

・山下達郎の提供曲で棚からひとつかみ
今週は「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ Part 3」の予定だったが、先週の放送で達郎さんが昔、人に提供した作品の反響がよくて、お便りで「もっと聴きたい」というリクエストが殺到しているとか。そういえば最近、そういうことをあまりやってないし、「ボブ・クルー追悼で棚からひとつかみ Part 3」はディープなので、じっくりゆっくり、いつでもできるから、先週に続いて山下達郎が昔、人に提供した曲で棚つかをやろうと思ったそうだ。'70年代から'80年代頭の作品がほとんどで、ファンクラブの通販で2000年代の前半に『山下達郎作品集』が出ているが、そのときはCD化されてないものを主として選んだ。それから10年以上経ち、その頃にCDで出ていた山下達郎の楽曲、人に提供した楽曲のご当人たちの作品がほとんど廃盤となってることもあるので、今週はそうした作品を選んで「山下達郎の提供曲で棚からひとつかみ」。邦楽オールディーズ中心にいろいろと。

・CHRISTMAS EVE
イディナ・メンゼルは『アナ雪』の「LET IT GO」を歌ってる人。彼女のクリスマス・アルバム『HOLIDAY WISHES』(邦題『スノー・ウィッシズ~雪に願いを』)が11月12日にワーナーミュージック・ジャパンから発売になる。この中に日本だけのボーナス・トラックで達郎さんの「クリスマス・イブ」が入ってる。'90年代の前半にいわゆる「逆カバー」ブームというのがあって、日本の楽曲を向こうの人が歌うというのがずいぶんと流行ったことがある。そのほとんどはすごく安直なアレンジだったが、今回はプロデューサーがなんとウォルター・アファナッシェフで、超一流の人なのでちゃんとしたアレンジで、ちゃんとした歌唱で、好き嫌いはあるかもしれないが素晴らしい出来。英語詞の作詞はもちろんアラン・オデイの「CHRISTMAS EVE」。

・LET'S DANCE BABY
先週も紹介した金澤寿和さん企画・監修・解説の「Light Mellow」というシリーズから『Light Mellow Paradise ~ユニバーサル編』に入ってるキング・トーンズ&マリエの「LET'S DANCE BABY」。今のユニバーサルは東芝のカタログも入っているそうだ。キング・トーンズ&マリエの1978年のアルバム『RESURRECT』のプロデュース・アレンジは梅垣達志さんで、達郎さんは3曲書き下ろした。1978年当時、契約していた音楽出版社に東芝EMIのA&Rが来ていて、「キング・トーンズのアルバムに曲を書いてほしいんです」と3曲分の歌詞(吉岡治さん2曲、クリス・モスデルさん1曲)を渡されて作曲を依頼されたとか。そのうちの1曲が「LET'S DANCE BABY」。詩先で書いた作品で、編曲とプロデュースは梅垣達志さん。この当時、キング・トーンズはマリエという女性シンガーが加わり5人組で活動していた。同じ1978年に達郎さんは「LET'S DANCE BABY」を『GO AHEAD!』にセルフ・カバーで収録した。その年はあんまり曲がよく書けなかったのだという。「それが今に至るまで自分のライヴでは最長不倒の一曲として、ライヴでやり続けてる、全く運命というのは皮肉なものでございます」と達郎さん。

・恋人と呼ばれて
女性アイドルに曲を書いたことがほとんどない達郎さんが、生まれて初めて人に提供した曲。1975年の黒木真由美さんの「恋人と呼ばれて」。1974年にテレビ番組「スター誕生」でデビューした彼女のただ一枚のアルバム『12のらくがき』のためにキング・レコードのディレクターに曲書きを依頼されたとか。それが生まれて初めて人に書いた作品で採用された曲になった。達郎さんはとても気に入ってる作品なのだという。1975年なのでシュガーベイブが演奏している。上原裕さんのドラム、寺尾次郎さんのベース、村松邦男さんのギター、達郎さんがアコースティック・ギターを弾いて、ピアノはなんと矢野顕子さん。作詞はあの「神田川」の喜多條忠(キタジョウマコト)さんで、日本作詞家協会会長。
2004年にファンクラブの通販で『山下達郎作品集』を出したときはまだ黒木真由美さんのアルバム『12のらくがき』もCD化されてなかったが、その後にリイシューしたものの、もうすでに廃盤となっている。近いうちに『山下達郎作品集 VOL.2』を作る計画があり、そのときには入れる予定をしているそうだ。

・恋のNON STOP ツーリング・ロード
『山下達郎作品集 VOL.2』に入れたいが、どうやっても許可が下りない作品というのもある。近藤真彦さんの1981年のレコード大賞新人賞受賞曲「ギンギラギンにさりげなく」のB面を達郎さんが書いている。「シングルのB面なんでCD化なることまずないです。ジャニーズ事務所というのは作品をコンピレーションに入れることにものすごくうるさいところでですね、たぶん無理なので放送だけでも聴いていただきたいと思います」と達郎さん。「恋のNON STOP ツーリング・ロード」は明るいたわいないのロックンロール・ソングでバッグは青山純さん、伊藤広規さん、達郎さん、北島健二さんが務めているのでグルーヴがある。
曲をかけ終えて。
当時のアイドル歌謡はエンディング付きがマストだがフェイドアウトで終わってる。「たぶん抵抗してるんですね、嫌だって(笑)。バックコーラスはEPOと僕と二人でやってるのかな? ピアノは難波くんじゃないんですよね。このときは難波くんがいなかった。それだけは覚えてるんですが誰が弾いたかは覚えてないんです。ピアノ不詳。アンノン。それオールディーズっぽいですね、いいですね」と達郎さん。

・ドリーミング・ラブ
中原理恵さんの1978年のセカンド・アルバム『キリング・ミー』に入ってる「ドリーミング・ラブ」。ドラムは村上"PONTA"秀一さん、ベースは岡沢章さん、キーボードは坂本龍一さん、ギターは松木恒秀さん、達郎さんはエレキ・シタールとコーラス。吉田美奈子さん作詞、作曲・編曲は達郎さん。

・VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION
まりやさんの1984年のアルバム『VARIETY』が30周年を迎えたので最新リマスター、ボーナス・トラック付きで11月19日に発売されることになった。来週は『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』特集。ツアー前でまりやさんのスケジュールが立て込んでいるため、達郎さんがまりやさんに代わって『VARIETY』の解説をする。

・『TRAD』クリスマス・パッケージ
まりやさんのニュー・アルバム『TRAD』のクリスマス・パッケージを期間限定でリリース。DVD付きの初回限定盤を今年限りとなるクリスマス・デザインの三方製ボックスで包装したスペシャル・パッケージ仕様。赤のニット・デザインのパッケージがDVD付きの初回限定盤の上からかぶさるかたち。2014年11月18日(火)~12月25日(木)までの期間限定販売。期間内でも予定枚数が終了次第なくなるのでお早めにお求めくださいとのこと。詳しい情報についてはスペシャル・サイトにて。
http://wmg.jp/mariya/

・UP ON HIS LUCK
細野晴臣さんがプロデュースしたアメリカの白人女性シンガーの作品。結局リリースされずにお蔵入り。リンダ・カリエールという人の作品で達郎さん、佐藤博さん、吉田美奈子さん、細野晴臣さんご自身、矢野顕子さんといった作家に曲を発注し、ジェームス・レーガンというニューヨーク・タイムスの記者の人が歌詞を付けて、全10曲入りのアルバムとして発売される予定だったが、結局発売がお蔵入りとなり、今になるまで日の目を見ていない。達郎さんも自分の作品集に入れようと何回か打診したがシンガーの人がアルバムのリリースを頑に拒んでるという話で、たぶん永遠に出ることはないと思われる。このシンガーの人に書いた「LOVE CELEBRATION」が1978年の『GO AHEAD!』に収録されている。このアルバム自体は1977年に制作されていて達郎さんは2曲書いてるそうだ。1曲は「LOVE CELEBRATION」で、もう1曲は「UP ON HIS LUCK」で、このアルバムのA面の1曲目に収められている。演奏は林立夫さんのドラム、細野晴臣さんのベース、佐藤博さんのキーボード、ギターはたぶん達郎さん自身、パーカッション、ソリーナ、バイブ、その他雑用は達郎さんで、サックス・ソロは村岡建さん。

・夢で逢えたら
大滝詠一さんのベスト・アルバム『BEST ALWAYS』が12月3日に発売される。二枚組のCDベスト集。今までの大滝さんのカタログはシングル・ヴァージョンがきちんとしたかたちでCD化されてないので、今回の『BEST ALWAYS』はシングル・ヴァージョンを主に収録された。「むかーし、大滝さんは新春放談で仰ってたようにアルバムはそうやってやるけれども、シングルは別に纏めてやるんだという、それが思いが叶わぬうちにですね、亡くなってしまいましたので、故人の意志を継ぐかたちで12月3日、大滝詠一『BEST ALWAYS』、ベスト・アルバムですが発売になります」と達郎さん。このアルバムの目玉は「夢で逢えたら」を大滝さん自身が歌っているテイク。初出は吉田美奈子さんの1976年のアルバム『FLAPPER』、その翌年にシリア・ポールさんの歌うヴァージョンがリリース。こちらは大滝さん自身がプロデュースしていて、そのシリア・ポールさんのアルバム『夢で逢えたら』のトラックに大滝詠一さんが歌を乗っけたもの。歌は'80年代に録られたといわれてるが詳細は不明。'80年代に録られたというのは確かなようだ。大滝さん自身がミックスしたマスターが残っていたのを発見された。『BEST ALWAYS』のボーナス・トラックとして収録されている。大滝詠一さんの「夢で逢えたら」は本邦初オンエアとなる。



■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

11月16日は、「竹内まりや『VARIETY 30th ANNIVERSARY EDITION』特集」
http://www.tatsuro.co.jp

・お願い
番組のダビング依頼はお断りしております。悪しからずご了承いただけますように、よろしくお願い申し上げます。
コメント
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