Sunday Song Book #1049

2012年11月18日 | Sunday Song Book

2012年11月18日プレイリスト
「棚からひとつかみ」
1. 世界の果てまで / 山下達郎 "オーパス" '12('95)
2. SIT DOWN, I THINK I LOVE YOU / THE MOJO MEN" '67
3. BLUE VELVET / THE CLOVERS '55
4. OUR LOVE (IS IN THE POCKET) / DARRELL BANKS "DARRELL BANKS IS HERE!" '66
5. WHAT'S COME OVER ME / BLUE MAGIC & MARGIE JOSEPH "THIRTEEN BLUE MAGIC LANE" '75
6. UNDER THE BOARDWALK (LIVE) / THE DRIFTERS "SATURDAY NIGHT AT THE UPTOWN" '64
7. MIXED UP, SHOOK UP GIRL (LIVE) / PATTY & THE EMBLEMS "SATURDAY NIGHT AT THE UPTOWN" '64
8. クリスマス・イブ / 北のカナリアたち "オリジナル・サウンドトラック" '12
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■内容の一部を抜粋
・近況
竹内まりやさんの新曲のレコーディングが今週からはじまるそうだ。先週までプリプロをやっていたとか。まだプリプロが残っているが今回は生楽器を入れるので、今週からスタジオ暮らしがはじまる。表は寒くなったがスタジオは機材がたくさんあって暑いくらいなのだという。

・世界の果てまで
1995年のちょうど今頃に発売されたシングル。この季節にあった曲で「世界の果てまで」。「1995年のベストアルバムに入っておりますが、当時はちょっと自分じゃああんまり上手く出来なかったという感じで思っていたんですが、今回の『OPUS』でですね、いろんな曲をリマスタリングしましたが、この曲がいちばん自分にとって印象が改善されました(笑)。わりとちゃんとできたかなという感じでございまして(笑)。21世紀のリマスタリングのおかげで自分の中で精神的に曲が生き返った一曲であります。結構自分で、変な話ですけれど、今頃気に入りになってしまいました」と達郎さん。

・棚からひとつかみ
今週はワーナーの回し者となって選曲したそうだ。

・SIT DOWN, I THINK I LOVE YOU
モジョメンはサンフランシスコ出身の4人組のロック・グループ。もともとはスライ・ストーンが在籍していたグループでスライ・ストーンと縁が深い。「SIT DOWN, I THINK I LOVE YOU」はスティーヴン・スティルスの作曲でアレンジはヴァン・ダイク・パークス。いかにもサイケデリック・エイジのヒット曲で1967年に全米36位まで上がった。リプリーズ・レーベルからのリリースなのでワーナーのカタログ。

・BLUE VELVET
先月、10月から「アトランティックR&Bベストコレクション1000」がスタートした。アトランタ創設65周年を記念して千円でアトランティック・レーベルのカタログが買える企画。第一回が10月3日、第二回が11月7日でそれぞれ50タイトルずつ合わせて100タイトル発売。全作品が2012年リマスター盤で解説・対訳付き。その中から今週は11月に発売となった50タイトルの中から選曲。
今回の50タイトルで達郎さんの一押しはクローバーズの「BLUE VELVET」。ドゥー・ワップ。'50年代なのでLPよりもシングルが主体。アルバムはシングルを集めたベスト盤のようなもの。1957年発売の『THE CLOVERS』は日本初CD化。その中から達郎さんが『ON THE STREET CORNER』でカヴァーしている「BLUE VELVET」は、クローバーズの代表作で全米R&Bチャート14位。その後、'60年代に入ってボビー・ヴィントンが全米NO.1にしたが、テイクとしてはクローバーズのほうが圧倒的に優れている。ジョン・ベイリーの素晴らしいメロウな声。クローバーズはアップ・テンポもいいがバラードも絶品。ワシントンD.C.出身の'50年代を代表するR&Bヴォーカール・グループ、クローバーズの「BLUE VELVET」。エンジニアリングはトム・ダウド。この10年後の1967年にアトランティックから『HISTORY OF RYTHEM & BLUES』というコンピレーションのLPが発売された。達郎さんは高校生の頃に1集目から4集目までセコハン屋で購入し、それでドゥーワップにハマったという。VOL.2に入っていたのがこの「BLUE VELVET」だったとか。

・OUR LOVE (IS IN THE POCKET)
ダレル・バンクスはゴスペル出身の人で、最初にデトロイトでシングルが出て、その原盤をアトコが買ってデトロイト・レコーディングとニューヨーク・レコーディングがごっちゃになったアルバムが1967年に出た。『DARRELL BANKS IS HERE!』は日本初CD化。いわゆるディープ・ソウルのシンガーだが、アップよしバラードよしというやつ。いちばん有名な曲が1966年の「OPEN THE DOOR TO YOUR HEART」。今日はそのB面の「OUR LOVE (IS IN THE POCKET)」。達郎さんは高校生の頃にイギリスのエーメン・コーナーのレパートリーとして聴いていたそうだ。あとで調べたらダレル・バンクス。今聴くとモータウンのスタジオ・ミュージシャンの音だとはっきりわかるサウンド。

・WHAT'S COME OVER ME
ブルー・マジックのアルバムがファーストから3枚選ばれてるが、達郎さんの好きな3枚目のアルバム『THIRTEEN BLUE MAGIC LANE』から。このアルバムも日本初CD化。'70年代フィラデルフィア・ソウルを代表するグループ、ブルー・マジックは5人組のヴォーカル・グループ。MFSBのバックアップでもろフィリー・ソウル。先月紹介したマジー・ジョセフと一緒に歌ってる「WHAT'S COME OVER ME」。1975年のソウル・チャート11位。

・「RIDE ON TIME」のエコーについて
リスナーから『OPUS』の「RIDE ON TIME」はエコーを強くしてますか?という質問。
「RIDE ON TIME」はアナログ時代の作品。アナログ盤は針でビニールをひっかくのでスクラッチノイズが発生する。そのために今のデジタル時代よりエコーを多めにつけていたのだとか。そうしないとレコードになったときにエコーが少なく聴こえるという。なのでそれをCDにデジタル化するとエコーが多くなるそうだ。

・『OPUS』クリスマス期間限定ジャケット
『OPUS ~ALL TIME BEST 1975 - 2012~』通常盤にクリスマス・デザインの三方背ボックスで包装したパッケージが発売される。クリスマス期間限定でジャケットのイラスト「タツローくん」がサンタの衣装を着るそうだ。この限定パッケージ『OPUS(Christmas Special Package)』は11月20日から全国のCDショップで発売になる。値段は変わらず3980円。

・「クリスマス・イブ」
今年発売から29周年になる「クリスマス・イブ」もクリスマス・パッケージで登場。クリスマス・デザインの三方背ボックスで包装したパッケージ。12月11日「クリスマス・イブ(Christmas Special Package)」としてリリース。
商品の詳細はワーナーミュージックの山下達郎スペシャルサイトにて。
http://wmg.jp/tatsuro/

・UNDER THE BOARDWALK (LIVE)
'60年代にアトランティック・レーベルから出たオールスター・ライヴ・アルバム『SATURDAY NIGHT AT THE UPTOWN』は達郎さんのお気に入りの一枚。世界初CD化。フィラデルフィアのアップタウンという劇場で録られたアトランティック所属のシンガー、グループによる顔見世ライヴのアルバム。1964年発売。この中からドリフターズのライヴで「UNDER THE BOARDWALK」。この当時のドリフターズはジョニー・ムーアがリード・シンガー。達郎さんのいちばん大好きなドリフターズのリード・シンガーだとか。「UNDER THE BOARDWALK」は1962年の大ヒット・シングル。

・MIXED UP, SHOOK UP GIRL (LIVE)
もう一曲オールスター・ライヴ・アルバム『SATURDAY NIGHT AT THE UPTOWN』から。パティ&ザ・エンブレムズは4人組のガール・グループ。ニュージャージー出身。曲を書いてるのはリオン・ハフ。1964年全米37位の「MIXED UP, SHOOK UP GIRL」のライヴ・ヴァージョン。シングル発売直後のライヴなのでお客さんがみんな一緒に歌っている。

・クリスマス・イブ
11月から封切りになった映画『北のカナリアたち』。阪本順治さんの監督作品で吉永小百合さん主演の映画。この映画の中で子どもたちが「クリスマス・イブ」を歌うシーンがあるという。達郎さんはまだ観てないそうだ。オリジナル・サウンドトラックから「クリスマス・イブ」のカヴァー。これだけビクター。

■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係

■今後の予定
11月25日は、レギュラープログラム「棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp

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