shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

フィレス・レーベルのカナダ盤、更に2枚ゲット

2020-09-05 | Wall Of Sound
 レコードというのは不思議なもので、長い間ずーっと探していても中々見つからなかった盤が、1枚市場に出てくるとその後を追うようにドドッとまとまって出品されたりとか、一種の周期のようなものがあるように思えることがある。実際これまでに何度かそういう経験をしてきたし、近いところでは去年の秋から冬にかけてeBayで体験したビートルズ1G盤の怒涛のような出品ラッシュ(年が明けてからその波がパタッと止んでしまって1枚も出てこない...)なんかその最たるものだろう。
 長いこと探していたロネッツのカナダ盤をついに手に入れた話は前回書いたが、実はその1週間後に今度はフィレス・レーベルのもう一つの看板グループ、クリスタルズのカナダ盤がDiscogsに出品されたという通知がきたのだ。商品説明には盤質VG+~EXで£80という超お買い得価格だ。更にそのセラーの他の出品物もチェックすると、何ともう1枚フィレス・レーベルのオムニバス盤「Today’s Hits」のカナダ盤も出しているではないか! さすがにこちらは盤質がVGなせいか£20とかなり安くなっていて一抹の不安はあるが、このレコードのカナダ盤なんて他では見たことがないくらいレアなので、たとえ少々地雷臭がしようとも3,000円弱で買える(←2枚同梱で送料チャラやし...)なら御の字だ。私は喜び勇んで2枚とも購入した。
 この2枚はイギリスのセラーから買ったのだが、向こうのコロナ事情がよく分からないので(←最近は国内の新規感染者数しかニュースでやらへんけど、ヨーロッパはどーなってるんやろか...)届いたパッケージにエチルアルコールを吹きかけ、手袋をしてレコードを取り出す。もちろんレコード本体は超音波で洗浄し、ジャケットもアルコールを染ませた布でしっかりと拭いてからでないと安心できない。いつまでこんなクソ面倒くさいことせなアカンねんと愚痴の一つも言いたくなるが、こればっかりはどうしようもない。
 まず「Crystals Greatest Hits」から聴いていく。Bラス曲を除けば NMと言ってもいいくらい曲中ノイズが少ないのが嬉しい。そのBラス「Look In My Eyes」は少しノイズが目立つものの、幸いなことにあってもなくてもいいような凡庸な曲なので大して気にならない。肝心の音質だが、ロネッツのカナダ盤と同様にドライでシャープな音作りがされていて “これはこれでアリかな...” と思ったが、比較対象にUS青レーベル盤を引っ張り出して聴いてみたところ、その凄まじい音圧差にビックリ。カナダ盤を一般車とすれば、US盤はまるで重戦車だ。因みにこのアルバムはクリスタルズ名義にもかかわらず彼女らとは違うグループが歌っているトラックが入っているのだが、今の私のお気に入りはロネッツが歌っている「Hot Pastrami」と「Mashed Potato Time」だ。
Hot Pastrami

Mashed Potato Time


 次に「Today’s Hits」だが、見た目の擦れは多いものの音に出るような深いキズは無く、VGと呼ぶのは失礼なくらい良好なコンディションだ。私ならVG++かEX-をつけるだろう。音の方はやや線が細くてハイ上がりなサウンドで、重低音が轟きわたるUS青レーベル盤に比べると物足りない。「Crystals Greatest Hits」ほどの音圧差はないが、こちらもやはりUS盤の重厚なサウンドに軍配を上げざるを得ない。
 ということで今回手に入れた2枚のカナダ盤はさすがにUS盤には敵わなかったものの、盤質はそこそこ良いし、何より少ない出費で興味深い聴き比べができたのが一番の収穫で、これらのカナダ盤のおかげで(?)フィレスのUS青レーベル盤の音の凄さを改めて思い知らされた。フィレスはやっぱりUSオリジに尽きますな...(≧▽≦)
1963 HITS ARCHIVE: Then He Kissed Me - Crystals

1963 HITS ARCHIVE: Da Doo Ron Ron (When He Walked Me Home) - Crystals
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