shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

「A Hard Day's Night」各国盤バトルロイヤル②

2019-07-28 | The Beatles
前回に引き続き、「A Hard Day's Night」聴き比べのパート2... UK盤 vs DK盤の頂上対決が凄い(≧▽≦)

④デンマーク盤(3N/3N-A, 173g)
 私:おぉ、これこれ、このガツン!とくる音。これこそまさに私の求めてる「A Hard Day's Night」ですわ。
 Sさん:いきなりきましたね。100点満点の音ですよ。
 私:これは優勝候補筆頭ですわ。何ていうか、胸がトキメキますね。
 Sさん:でも映画ではこんなエエ音は鳴ってませんでしたけどね(笑) 
 私:それにしても素晴らしい音ですね。
 Sさん:各楽器の音の重なりが目に見えるようです。
 私:A④「I'm Happy Just To Dance With You」もイントロからガンガンきますね。
 Sさん:ギターの音がとてもよく聞こえます。
 私:A⑤「And I Love Her」、全部の楽器がベストの音で、ベストのバランスで鳴ってる感じがします。
 Sさん:クラベスの音が生々しい...
 私:A⑦「Can't Buy Me Love」の圧がスゴイですね。めっちゃ気持ちイイ! やっぱりビートルズはこーでなくっちゃ(^o^)丿
 Sさん:凄いですねェ、デンマーク。王者やなぁ...
 私:B面もブレませんな。B①「Any Time At All」なんて、これがジョン・レノンや、参ったか!みたいな凄い音です。もう分析的に聴くのがアホらしくなってきました(笑) (しばらくの間2人とも黙って聴き入る...)
 Sさん:今気が付いたんですが、B面は独自マトでテープを使ってるんですね。UKマザーのB面がアカンかったんでしょうか?
 私:じゃあ今からそれを確かめましょう。

⑤UK盤(3N/3N, 165g)
 私:文句なしですね。
 Sさん:A面に関しては基本的にデンマーク盤と同じ音ですね。それにしてもエエ音してますよね、このA③「If I Fell」のギター。まぁ敢えて言えばほんの僅かだけデンマーク盤が勝ってるように思いますが。
 私:どのあたりが?
 Sさん:音の響きです。僅差ですけどね。でもこのUK盤も素晴らしい音ですよ。やっぱり盤の状態がすごく良いのが効いてるんとちゃいますか? このレコードでこんなにキレイなの、滅多に見ませんもん。
 私:確かにそうですね。買った時に自分でも “何でこんなにピカピカやねん?” とビックリしたくらいですから...(笑)
 Sさん:これだけ若いスタンパーの盤で状態が極上というのも珍しいですね。
 私:ホンマにラッキーでしたわ(笑)
 Sさん:ものすごく力強い、UKモノの長所がよく出ていますね。理想的な音です。
 私:B⑤「You Can't Do That」なんか楽器の鳴りのバランスがパーフェクトじゃないスか?
 Sさん:倍音がすごく良く出ていますね。これまでのところ、UKとデンマークが突出してるように思います。

⑥スウェーデン盤(3N/3N, 163g)
 Sさん:これはUKやデンマークほど尖ってない、良く言えばマイルドな音ですね。
 私:デンマーク、UKと聴いてきてコレを聴くと何かホッとしますね。聴き疲れしない音というか、音の角が丸くなってる感じがします。
 Sさん:A⑦「Can't Buy Me Love」のバックのギターも少し弱い気がします。こーやって聴き比べをするとほんのちょっとした差でも物足りなさを感じてしまうんですよね。
 私:B①「Any Time At All」イントロのバシン!に殺気が感じられませんね。
 Sさん:コレはコレで十分良い音なんですけど、さっきのを聴いちゃうとねぇ...
 私:B③「Things We Said Today」のイントロのギターの音もマイルドですね。
 Sさん:コーヒーにミルクを入れたような感じ、とでも言いましょうか...
 私:でもこっちの方が好き、という人もいるでしょうね。ちょうど「With The Beatles」のマト7N盤みたいな感じかな。私はガチガチの轟音派ですけど(笑)
 Sさん:いやぁ、ホントに優しい音ですね。ギターのストローク一つとってもすごく優しい音です。
 私:まさに “ジェントル・カット” ですね。

と、ここで私がデンマークとUKの2強で決着をつけませんかと提案、Sさんも大賛成で、再びデンマーク盤がターンテーブルに...
 Sさん:(A①が始まって数秒もたたないうちに...)もう4人が走ってますよ(笑)
 私:グイグイきますね。さっきのスウェーデン盤にはこの圧力がなかった。
 Sさん:ポールの声が活き活きとしてますね。「A Hard Day's Night」の映画をかぶりつきで見てるみたいです。
 私:世界中を虜にしたビートルズのエネルギーをレコード盤に見事に封じ込めてます。
 Sさん:A②のベースの音が太いですし、A③のバックのギターの響きもすごく良いです。
 私:スローな曲でも力強さを感じますね。
 Sさん:とにかく音が一杯詰まってるレコードですね。こんな良い音で聴いたことがないです。A面はさっき聴いたUK盤の上を行ってると思います。
 私:ヴォーカルがすごくクリアーですよね。A⑥の爽快感もハンパないです。
 Sさん:曲があっという間に終わりますね(笑)
 私:A⑦も最初っから力強い。とにかく押しが強いです。
 Sさん:いやぁ~、素晴らしい!
 私:映画の躍動感を見事に再現してますね。
 Sさん:B面はA面に比べると少し落ちるかな。
 私:B①アタマのバシン!はUK盤の方が凄いですよ。B面に関してはUK盤に一日の長があるように思いますね。
 Sさん:(デンマーク盤のB③までいったところで今度はUK盤のB①をかける...)確かにB②のエッジの強さもUK盤の方が勝ってる気がしますね。
 私: B面はUK盤の方がダイナミックに聞こえます。
 Sさん:いやぁまったく、UK盤のB面は隙がありませんね。疾走感もUKがやや上かな。
 私:結論としてはA面はデンマーク盤が、B面はUK盤がそれぞれ僅差で上回ってる... ということでいいでしょうか。
 Sさん:その通りだと思います。

ということで今回の「A Hard Day's Night」頂上対決は、先日行われたウインブルドン決勝のジョコビッチ対フェデラーのような(?)突出した2強による超ハイレベルの戦いとなった。どちらの盤も甲乙付け難いスーパーウルトラ高音質だったが、敢えて言うなら倍音派(?)のSさんはデンマークに、轟音派(笑)の私はUKに1票という感じで DKUK両者譲らずの引き分けとしたいと思う。あ~楽しかった(^o^)丿

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